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「AUTUMN」(Music Material)
by 岸波(葉羽)【配信2019.7.11】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 全米を震撼させた事件の鍵を握る少年。
 1ドルで彼に雇われた女弁護士。
 巨大な組織が2人を追いつめてゆく……。

 これは名子役のブラッド・レンフロが主演の一人を務めた「依頼人」(1994年)のキャッチコピー。

 今回は、「ファッションの達人!」とダブルアップで カリスマ彰によるTV映画鑑賞記をお送りします。

依頼人 (1994年)

 先月からAmebaブログを始めてみた。ということで、管理人にチョイスしてもらって、こちらの記事にまとめてもらうことにした。

 まずは、お馴染みのTV映画鑑賞記。対象は5本分である。

 

◆映画「依頼人」はブラッド・レンフロの独り舞台

 全米を震撼させた事件の鍵を握る少年。
 1ドルで彼に雇われた女弁護士。
 巨大な組織が2人を追いつめてゆく……。

 TV録画で映画「依頼人」(1994年 ジョエル・シューマカー監督)。

 ジョン・グリシャム原作の傑作サスペンスの映画化。

 弁護士役のスーザン・サランドンは事件を1ドルで依頼してきた11歳の少年とともにマフィアの陰謀を暴く。

依頼人 (1994年)

 高評価の映画だが、少年を演ずる名子役のブラッド・レンフロの独り舞台。

 証人保護プログラムでもっと簡単に事件は解決したと思うがそれだとサスペンス映画にはならないか。

 レンフロはオーバードーズのために25歳で早逝するが、どうもアメリカの名子役は薬で早死にするケースが多い。

 弁護士役のサランドンの演技がやはり魅せる。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

 上院議員殺しの真相を知る弁護士が自殺した。検事局は、目撃者の11歳の少年マークの口を割ろうと執拗な接触を図る。頼る者のないマークは、わずか1ドルで女弁護士(S・サランドン)を雇うが……。「ペリカン文書」「ザ・ファーム/法律事務所」に続くJ・グリシャム原作の法廷サスペンス。弁護士S・サランドン対検事T・L・ジョーンズの丁々発止の演技合戦も見応えあり。本作の好評を受けて後にTVシリーズ(主演はジョベス・ウィリアムズ)となった。


TV録画で映画「グロリア」を観たがちょっと失望

 グロリア、あんたはすごい。
 タフで、クールで……やさしいよ。

 TV録画で映画「グロリア」(1980年 ジョン・カサヴェテス監督)を観た。

 昔観た名作映画をこうしてTVで再視聴すると、必ず新しい発見があって感心するケースが殆どだが、この作品はなぜかそうではなかった。

 カサヴェテス監督(1929〜1989)の妻だったジーナ・ローランズのまさに代表作だが、事件に巻き込まれ方とか、取り引きのやり方とか、感情の抑え方とか、この女殺し屋が今までドジを踏まずに生き延びてこられたのが、不思議に思えてしまったのだ。まあ細かく書くのはよすが。

グロリア (1980年)

 ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を取ったというが、それほどの作品には思えない。子役がスレッからしで、感情移入できなかったのも原因かもしれないが。

 カサヴェテスの監督としての評価は高いが、この作品に懲りずもう少し観てみようか。

 それにしても、カサヴェテスはいやに早死(享年59)にしたものだ。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

 マフィアの重大な秘密を売ろうとして惨殺された一家から男の子フィルを助けた中年女グロリア。しかし問題の秘密をフィルが持ち出していたことを知ったマフィアは少年をかくまったグロリアの命をも狙い始める。子供嫌いなグロリアは生意気なフィルを見捨てようとするが、次第に母性本能が芽生え、必死になってニューヨークを逃げまわるが……。リュック・ベッソン監督作「レオン」の原形とも思えるハード・ボイルド映画。本作でアカデミー候補にも上がったG・ローランズ(監督カサヴェテス夫人)の持つ、いやらしいほどしたたかな女の魅力が随所に光り、マフィアの一味に拳銃をブッ放つシーンや凄味の効いた笑顔はまさに“カッコイイ!”の一言! フィルとの絡みも絶妙で、監督の力量がいかんなく発揮された、ヴェネチア国際映画祭作品賞(金獅子賞)受賞作。

◆荻山直子の映画で期待したが「レンタネコ」はそれほどでも

 さみしいまま、なんてゼッタイいけません。

 TVで映画「レンタネコ」(2011年 荻上直子監督)。

 猫のレンタルを行商でする30女を取り巻く人間模様。「かもめ食堂」「トイレット」の荻上直子の監督・脚本なので期待したがそれほどでもなかった。

レンタネコ (2012年劇場公開)

(C)2012 レンタネコ製作委員会

 市川実日子が演ずる30女は猫好きの祖母の死による喪失感を埋めるためにこのレンタネコを始めたというが、本業は株売買や占い。

 結婚願望は強いが、相手がいるわけでもない。

 コメディタッチではあるが、なんか浮世離れし過ぎて、もしかしたらこの30女は霊界を彷徨っているのではないか、という気もしてくる。

 このあたりを突き詰めたら、もっと面白くなったかもしれないが。

 尺は1時間40分。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

 「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督が「めがね」に続いての出演となる市川実日子を主演に迎えて贈るハートウォーミング・ストーリー。猫のレンタル屋を営む謎めいた女性をヒロインに、様々な悩みを抱え猫たちと一緒に過ごすことで心癒されていく人々の姿と、そんな彼らとヒロインが織りなすほろ苦くも心温まる人間模様を、かわいい猫たちの映像も満載にノスタルジックかつ優しいタッチで綴る。共演は草村礼子、光石研、山田真歩、田中圭、小林克也。  平屋の日本家屋でたくさんの猫に囲まれて暮らすサヨコ。彼女は“レンタネコ”という一風変わった商売を営んでいた。それは、心の寂しい人に猫を貸し出すというサービス。ただし、誰でも借りられるわけではなく、ちゃんと猫目線での厳しい審査に合格することが条件だった。こうして、いつものように猫たちをリヤカーに乗せて街に繰り出し、夫と愛猫に先立たれた老婦人や単身赴任中の中年男性、あるいは誰も話し相手のいないレンタカー屋の受付嬢といったレンタネコを必要とする孤独な人たちとめぐり会うサヨコだったが…。


◆映画「ボブという名の猫/幸せのハイタッチ」でロンドンのホームレスの厳しさを知る

 野良猫を助けたつもりが
 救われたのはストリートミュージシャンの青年だった

 スターチャンネル1が土日に行っている無料映画放映で「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」(2016年 ロジャー・スポティスウッド監督)を昨夜観る。CM無しなのでついどうでもいい映画も観てしまう。

 本作はいわゆる「猫映画」で、ヤク中のストリートミュージシャンと野良猫ボブがヤク中から立ち直るまでを書いた体験本がベストセラーになってホームレス救済の慈善家になるまでのハートウォーミングサクセスストーリーというが、まあ麻薬撲滅キャンペーン映画みたいな作品(尺は103分と手頃)。

 監督は「007 /トゥモロー・ネバー・ダイ」なども監督している何でも屋。

ボブという名の猫/幸せのハイタッチ (2016年)

(C)2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

  当然ロンドンのホームレスの実態が描かれているが、なかなか厳しいものがある。

 ブレグジット騒ぎはもう2016年6月23日のEU離脱賛成の投票結果発表以来実に3年になろうとしているが、同年公開されたこの映画の風景よりも、首都ロンドンはさらに荒廃しているのだろうなあ。

 貧富格差なんて四文字熟語で簡単にいうがかなりギリギリのところまでいっているのだろう。

 そうでなければ、半ば自暴自棄とも思えるブレグジット可決なんていう結果が出るわけがない。

 世界の混迷はとどまることを知らずどんどん深みに突き進んで行くようだ。

◆映画.comの解説から引用

 ホームレス同然のストリートミュージシャンが一匹の野良猫との出会いによって再生していく姿を描き、世界的ベストセラーとなったノンフィクション「ボブという名のストリート・キャット」を、「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」のロジャー・スポティスウッド監督のメガホンで映画化。ロンドンでプロのミュージシャンを目指すジェームズは、夢を果たせず、薬物に依存、家族にも見放され、ホームレスとしてどん底の生活を送っていた。そんな彼のもとに迷い込んできた一匹の野良猫。足をケガしていたその猫はボブと命名され、ジェームズはそんなボブを有り金をはたいて看病する。それ以来、いつも一緒に行動をともにするジェームズとボブ。そんな彼らの姿は次第に世間の注目を集めるようになり……。ジェームズ役に「アタック・ザ・ブロック」「タイタンの戦い」のルーク・トレッダウェイ。猫のボブ役には実際のボブが出演。


脱税王スナイプスがよく捕まる映画「7セカンズ」をポカ〜ンと観てしまう

 完全強奪。俺が狙う

 TVで映画「7セカンズ」(2005年 サイモン・フェローズ監督)。

 ルーマニアの首都ブカレストのカジノ売り上げ強奪団とロシアマフィアの対決にルーマニア憲兵隊の女軍曹(写真左:タムジン・アウスウェイト)が絡むというB級映画になりきれないC級映画。

 しかしストーリーがなかなか複雑でポカ〜ンと観てるとどうなってんの?

 一部に絶対的ファンがいるらしいウェズリー・スナイプス(下の写真:左の男)が主演なのが最大のウリ。

 私はスナイプス映画は初めてだが、ポカ〜ンと1時間41分観てしまって大反省。

 予算の都合かロケ地もブカレスト。ブカレストといえばダダイズムの創始者トリスタン・ツァラだが、そんな格調とは無縁。

7セカンズ (2006年劇場公開)

 しかし冒頭の濡れ場でもコイツがまさか主役のスナイプスとは分からなかった。

 ナイナイの岡村の大型黒人バージョン(といってもWikipediaでは175㎝とある)みたいで、「あんたよく見るとハンサムね」なんて女憲兵隊軍曹のタムジン(写真からもわかるがホウレイ線がキツイ公開当時35歳のオバハン)からは言われる始末。動きもスローモーでよく捕まる。

 そんなことより、スナイプスのWikipedia見たら、脱税で罰金500万ドル!2010年7月から禁固刑3年(短縮で2年9カ月&3カ月保護観察)の実刑を食らってるんですな。

 臭い飯食ってるんだと言っても、脱税じゃあんまり勲章にもならんよ、スナイプス君。

 まあ、映画の方はドンデン返しもあって、メデタシメデタシなんで許されるんでしょうが。

◆映画.comの解説から引用

 「ブレイド」シリーズのウェズリー・スナイプス主演のクライム・アクション。元軍人のジャック・タリバー率いる強盗団は、カジノの現金輸送車を襲撃した際に偶然ゴッホの絵を強奪してしまう。絵を狙うロシアン・マフィアに仲間を拉致されたジャックは奪還のためにマフィアに立ち向かうが……。「ザ・マークスマン」「デトネーター」に続き、スナイプス主演のアクション映画を3作連続公開する特別企画「スナイプスの大運動会」の第3弾。

 

/// end of the “cinemaアラカルト221「依頼人+4”///

 

(追伸)

岸波

 間もなく新海誠監督の「天気の子」が来るので、いまAmazonで会員無料配信している新海監督の「言の葉の庭」や「秒速5センチメートル」などを見ました。

 いずれもハッピーエンドではないのですが、それぞれのラストでいくばくかの「救い」があったような気がします。

 新海作品は「君の名は。」でもそうでしたが、完全ハッピーエンドにはならない可能性が高いので、観る方も心の準備が必要な気がします。

 公開されている予告編などでも、何やら暗転の大事件が秘められているようで今からドキドキ。

 それでも・・・ やめられないんですよね、新海映画は(笑)

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

天気の子

(C)2019「天気の子」製作委員会

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト222” coming soon!

 

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