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「AUTUMN」(Music Material)
by 岸波(葉羽)【配信2018.3.18】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 超天才が挑む、史上空前の冒険絵巻ーーー

 日中合作による歴史超大作絵巻「空海 ku-kai 美しき王妃の謎」をケイ子と観てまいりました。

 監督は「さらば、わが愛/覇王別姫」、「始皇帝暗殺」、「無極 PROMISE」などのチェン・カイコー。チャン・イーモウと並んで中国映画界「第五世代」を代表する巨匠です。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 原作は、夢枕獏の超伝奇大河「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」。巻ノ一から四まで18年の歳月をかけて書き上げられた全2000ページに及ぶ大長編小説です。

 空海には気鋭の染谷将太、そのパートナーとなる白楽天には若手実力派ホアン・シュアン、傾国の美女楊貴妃には台湾出身のチャン・ロンロン、そして遣唐使として倭国から唐にわたり、玄宗皇帝の側近に上り詰めた阿倍仲麻呂に阿部寛…日中を代表する豪華キャストが集結しました。

 さて、その内容は?

 

 上映開始に中国側の制作社、新麗伝媒や英皇電影の美しくも見慣れないCGロゴが…。

 主演の空海が染谷将太なので意識しませんでしたが、「ああ、中国の映画なんだ」と改めて気付きました。(日中合作)

 そしてタイトルは「妖猫傳(Legend of the Demon Cat)」 。「空海…」はあくまでも日本向けのタイトルで、妖猫が引き起こした怪異そのものが映画のテーマなのですね。

 中国版ポスター「妖猫傳」

 しかも中国版ポスターでは空海(染谷将太)がセンターではなく、白楽天(ホアン・シュアン)とダブル主演の扱い。(うむぅ、白楽天の方が前か?)

 実際の内容は二人が協力して事件の謎を解くという話なので、日本版ポスターは、日本に肩入れし過ぎているかもしれません。

 冒頭、簡単な時代背景の説明と日本の遣唐使船に空海が乗り込んで入唐したことが解説されます。

 実際の史実では延暦23年(804年)、四隻の遣唐使船が唐に向かいましたが、第3船と第4船が嵐のために沈没。空海や橘逸勢が乗った第1船と最澄が乗った第2船のみが大陸に到達しています。

 橘逸勢(左)「大全童子往来」

 その時代の中国は、唐の第12代皇帝得宗の時代。

 その3代前の玄宗皇帝の治世(712年~756年)の前半は「開元の治」と呼ばれる唐の全盛期を極めましたが、後半生では楊貴妃を寵愛。

 楊貴妃の親族楊国忠と胡出身の安禄山の権力争いから安史の乱(安禄山・史思明の乱:755年)が勃発します。

 安禄山(大燕国初代皇帝)

 この大乱が終息し、得宗の時代は比較的落ち着いた世相でした。

 なお、玄宗皇帝の治世が始まって間もない717年、第9次遣唐使として阿倍仲麻呂、吉備真備、玄昉が入唐しています。

 阿倍仲麻呂は科挙に合格して官吏になると、そのまま唐にとどまって官途を追求し最終的には秘書監に上り詰めて玄宗皇帝の側近となります。(中国名:晁衡)

 この阿倍仲麻呂(阿部寛)も映画のストーリーの中で重要な役割を果たすのですが、それはおいおい…。

阿倍仲麻呂と楊貴妃

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 さて映画の進行… 比較的平穏な時期の唐の首都長安、空海(染谷将太)は密教を極めるために入門しようとした「青龍寺」の門をくぐることも許されず、ハートブレイクな日々をかこっています。

 そんな折、皇帝の警護を務める高官陳雲樵(チン・ハオ)の居宅で人間の言葉を話す黒猫が出現。

 黒猫は、陳雲樵(チン・ハオ)の妻春琴(キティ・チャン)に「庭に金が埋まっている」と告げ、実際に掘ってみると確かに大金の入った壺が。黒猫は消え去り、代わりに目玉を食べられて死んだ魚が大量に池に浮かぶという怪異が発生。

 陳雲樵(チン・ハオ)

 一方、空海は朝廷から呼び出しを受け、原因不明の熱病に苦しむ皇帝を祈祷の力で治して欲しいとの依頼を受ける。

 しかし、空海が病床の皇帝に謁見すると、祈祷する暇もなく見る見るうちに身体がミイラ化して崩御したのです。

 お付きの官は「他言無用」として空海を帰し、記録官の白楽天に「皇帝は風邪をこじらせて死んだと記録せよ」と命じます。

 空海(染谷将太)

 明らかに異常な死を目の当たりにした白楽天(ホアン・シュアン:(声)高橋一生)はこれを潔しとせず官を辞し、宮殿の表で空海に「どう思う?」と。

 空海は直接答えず「宮殿に猫が居るのか?」と問い返します。

 空海が指さす宮殿の石畳にはくっきりと猫の足跡と猫の毛が。その先に落ちている札を改めるとそこには「次は次期皇帝の李誦(リショウ)」(実際の第13代皇帝順宗)とあり、空海はこの怪異の背景には「呪い」が絡んでいると看破します。

 さて、これにて空海=白楽天の東洋版ホームズ=ワトソン・チームが結成。二人は力を合わせ、唐に巣食う怪異の謎を解くために奔走することとなるのでした。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 僕は原作を読んでいませんし、予告編で見た壮麗な長安のイメージから、空海が「陰陽師」のように怪異と激闘するスペクタクル・ファンタジーをイメージしていました。

 しかし、その予想は見事に外され、蓋を開けてみれば、空海=白楽天のコンビによるホラーの謎解きストーリー。どうやら、ポスターや予告編、そして「史上空前の冒険絵巻」というキャッチコピーにミスリードされてしまったようです。

 むしろ中国版のポスターなどが内容を正確に表しており、このcinemaアラカルトで何度も指摘しているように、的のはずれた広報や大袈裟な広報は決して良い結果を生みませんので、ほどほどにしてほしい気も。

 春琴(キティ・チャン)

 まあ邦題やキャッチコピーはともかく、映画の内容は壮麗の一語。

 さすがに構想からクランクアップまで10年をかけ、アジア映画として破格の150億円を投じた大作だけの事はあります。

 特に、街ごと再現された長安の街区や寺院、クライマックスとなる「極楽の宴」(回想と幻術による再現で2度登場)の美しさは息をのむほど。

 6年もかけて、四川省襄陽郊外に東京ドーム8つ分の広大な唐・長安の街並みを再現してしまう力業は、中国の参画あってのものでしょう。

 表現の面をとっても、玄宗の宮殿に酒で満たした池を再現した「極楽の宴」の奇抜さと華やかさはまさに極楽浄土の世界。

 実際には幻術で奇跡を見せているのですが、そのめくるめく色彩感覚の奔流に意識が飲み込まれてしまいそう。

 楊貴妃(チャン・ロンロン)

 そこに登場する楊貴妃役のチャン・ロンロンは、フランスとのハーフとのことですが、そのエキゾチックな美貌は、並み居る中華美女をひときわ凌駕する輝きを放っています。

 また、終盤に登場する「青龍寺」の本尊、寺奥に鎮座する5メートル以上の仏像は、すわ本物!?と思いきや、これも特注で制作したものとのこと。これ一つでも、おそらく億のオーダーの資金が注ぎ込まれたのではないかな。

 膨大な資金と多くの美女たち…それらが惜しげもなく投入されており、中国という国の底力を見る思いです。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 長安の街中を散策していた空海と白楽天は、西瓜売りの瓜翁(チェン・タイシェン)という男が観衆の目の前で撒いた種からみるみるうちに蔓が伸び、西瓜が鈴なりになる妖かしの術を演じていました。

「どうして、あんな事ができるのか?」という白楽天に、「あれは幻術でそう見せているだけだ」と瓜翁。どうやら空海は、最初からそれを看破していたようで、ニヤニヤと笑うばかり。

 このシーンで、ストーリーの重要なカギを握る「幻術」の存在を明らかにするばかりでなく、瓜翁の正体に関するサプライズの伏線が張られています。

 瓜翁(チェン・タイシェン)

 一方、黒猫のお告げで大金を手にした陳雲樵(チン・ハオ)は、部下たちを連れて遊郭に座を設けます。

 てっきり馴染みの自分が指名されると思った遊女の麗香(シャー・ナン)は、自分でなく新参の玉蓮(チャン・ティエンアイ)を指名されたことに腹を立て、黒猫の霊に憑依されてしまいます。

 憑依された麗香(シャー・ナン)

 麗香(シャー・ナン)は玉蓮(チャン・ティエンアイ)の盃に「蟲毒」を混ぜ込み、玉蓮は気付かずに飲み干してしまいます。

 黒猫は陳雲樵(チン・ハオ)の宴席にも姿を現し、「もっと金が欲しいか」と問いかけますが、陳雲樵はそれに答えず、小刀を投げつけて退治しようと。

 これに怒った黒猫は陳雲樵の部下たちの眼球を次々に喰い破り、「明日、お前の家に行く」と言い残して消えていきます。

 その後、苦しみ始める玉蓮(チャン・ティエンアイ)。麗香(シャー・ナン)に盛られた「蟲毒」が廻り、身体が腐り始めたのです。

 玉蓮(チャン・ティエンアイ)

 この「蟲毒」というのは、中国古来の呪術に用いられる方法で、ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育して共食いさせ、最後に残ったものからあらゆる毒素の混じった体液を収集し、人に飲ませて害するものです。

 映画では、蟲毒を盛られた玉蓮(チャン・ティエンアイ)の全身の皮膚の内側でモコモコと妖虫が這い回るという、実に気色悪い表現になっています。う~ん…ホラーに弱い向きは要注意のシーンですね。

 空海と白楽天は怪異のあった楼を訪れ玉蓮の手当てを依頼されます。

 このエピソードで、これもまたストーリーの重要なカギとなる「蟲毒」の存在と、それを治癒する方法が示されています。

 謎を構成する重要な要素を一つ一つエピソードの形で提示…チェン・カイコー監督のストーリー・テリングは実に丁寧と言えるでしょう。

白楽天(ホアン・シュアン)

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 「明日お前の家に行く」と告げられた陳雲樵は警護の者で屋敷を固め、黒猫の襲来に備えましたが、次々と部下たちは倒されて行き、遂には陳雲樵の妻春琴(キティ・チャン)に憑依します。

 その場を訪れた空海と白楽天は、憑依された春琴(キティ・チャン)が高い屋根の上を歩きながら詩を吟じているところを目の当たりに。

 その詩は、数十年前に玄宗皇帝の愛妃・楊貴妃のために詩人の李白が吟じた「清平調詞」であることに気付いた二人は、今、長安を襲っている黒猫の怪異に楊貴妃が関連しているのではないかと洞察するのでした。

 李白(シン・バイチン)

 黒猫の怪異の謎を追う空海と白楽天…二人のチームワークに危機が訪れます。

 白楽天が官を辞した理由の一つは、玄宗皇帝と楊貴妃の悲運の愛を「長恨歌」という詩に表し、中国きっての詩聖と呼ばれる李白を超えるという野望があったのです。

 彼らの歴史では、玄宗皇帝は安史の乱(安禄山・史思明の乱:755年)で長安を追われ、逃避行の途中で「この騒乱はそもそも安禄山と対立した楊貴妃とその一族が招いたもの」とする近衛兵団が裏切りの挙兵をしたことになっています。

 彼らは楊貴妃の命を絶つことを皇帝に迫ったため、玄宗皇帝は泣く泣く楊貴妃の首を絞める…この悲恋こそが「長恨歌」のテーマだったのです。

 玄宗皇帝(チャン・ルーイー)

 ところが… 今度は黒猫に憑依された陳雲樵が妻春琴(キティ・チャン)を絞め殺す時、春琴は「埋めないで。地下は寒い。」と言い残して絶命します。

 「埋めないで。地下は寒い。」…この言葉から、空海は楊貴妃がひと思いに殺されたのではなく、「生き埋め」という残酷な方法で殺された…。

 その恨み、それこそが呪いの根底にあるのではないかと考えたのです。

 白楽天にとって、その推論は到底承服できるものではありませんでした。

 ここで二人は、一旦袂を分かつことになってしまうのです…。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 この映画では、玄宗皇帝と楊貴妃に絡む事件や安史の乱(安禄山・史思明の乱:755年)、そして李白や白楽天など、実際の史実の上に原作者夢枕獏の虚構が組み立てられており、これを知っているかどうかでストーリーの理解にかなりの差があるかも知れません。

 特に、玄宗皇帝は楊貴妃のことを(考えてみれば当然ですが)尊称を用いた楊貴妃とは呼ばず、その本名である「玉環」と呼びます。

 中国人にとっては当たり前の事実でしょうが、差し迫った場面でいきなり登場する「玉環!」という呼びかけに、僕は一瞬「誰の事か?」とうろたえました。

阿倍仲麻呂に対する中国名の呼びかけ「晁衡(ちょうこう)」も同じ。 

 また、反乱の中で安禄山が楊国忠の首を上げる場面でも、全く説明なしに首が出てくるため、それが玄宗皇帝の元で対立する安禄山を讒言した楊貴妃一族の有力者であることを知らないと、「?」となるかもしれません。

 夢枕獏の原作「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」が超・長編小説であるため、脚本化に当たって相当部分が省略されざるを得なかった訳ですが、中国側の制作がメインとなったため、中国人なら誰でも知っている(…は言い過ぎか)シークエンスはバッサリと切られた感があります。

 なので、この作品に限っては、事前にある程度の中国史の史実を頭に入れておく方が、より楽しめるのではないかと思います。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 楊貴妃の死の真相に迫るため、当時を知っていてまだ存命中の人物(楊貴妃の側近)を訪ねますが、それも黒猫によって殺害されます。

 考えあぐねた揚げ句、二人は玄宗皇帝の側近でもあった晁衡(阿倍仲麻呂:阿部寛)の妻白玲(松坂慶子)のもとを訪問。

 白玲(松坂慶子)は、「仲麻呂が本当に愛していたのは自分ではなかった…貴妃様だった。」という意外な事実を告白します。

 そして「自分が死んだら全て灰にしてくれ」と遺された仲麻呂の日記が遺してあることも…。

 白玲(松坂慶子)

 全てを知る人物、楊貴妃の最後の場面まで玄宗皇帝に付き従った晁衡(阿倍仲麻呂)の日記を空海と白楽天はひも解き始めます。

 そして場面は回想シーンへと。

 安禄山の乱が勃発するまさにその前日、贅を尽くして開催された「極楽の宴」の全貌、そして逃避行から楊貴妃の死の真実まで。

 はたまた呪いの黒猫の正体(※楊貴妃ではない)はいったい誰なのか?

 空海と白楽天は、黒猫の正体と対峙することになります…。

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 今回は、どこまでネタバレをするかかなり悩みました。

 そもそも、空海・白楽天による東洋版ホームズ・ワトソンコンビによるミステリですから、犯人(黒猫の正体)に触れてしまっては、さすがに掟破りとなってしまうでしょう。

 楊貴妃その人の恨みが正体…(多分、誰もがそう考える)…ならば素直なところでしょうが、夢枕獏がそんな見え見えの事をするはずもありません(笑)

 ただしこれだけ…

 楊貴妃の死の真実には「幻術」が絡み「蟲毒」が絡み、その「解法」が絡み、最初に出てきた幻術師瓜翁も絡んできます。

 あ、そうそう… 黒猫の正体は、瓜翁でも阿倍仲麻呂でもありませんよ(大笑)

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 映画のファーストシーンでとても美しい曲が流れました。

 てっきり中国の歌手かと思っていたのですが、エンドロールを観てRADWIMPSだったことに驚愕。

 「君の名は。」の「前前前世」のノリとは全く別物で、とてもリリカルでしっとりした名曲。

 このオープニング曲は「shape of miracle」。そしてエンディング・テーマが「Mountain Top」。

 今ならYoutubeで「空海 KUKAI 美しき王妃の謎」のハイライト・シーン(あの「極楽の宴」も含めて)とともに視聴できるので検索してみてください。

リンクを張ると、後のリンク切れの管理が面倒なので設置しません。

楊貴妃の棺をあばく空海と白楽天

(C)2017 New Classic Media, Kadokawa Corporation, Emperor Motion Pictures, Shengkai Film

 阿倍仲麻呂の日記から楊貴妃の棺の場所にたどり着いた空海と白楽天。

 いったいその中には‥‥?

 また、最後の真実を明らかにするために、黒猫を逆に呼び寄せ、あの「極楽の宴」を幻術で再現する空海・白楽天、そしてもう一人…。

 果たして黒猫の呪いは解けるのか?

 そして、楊貴妃の死の真実を知った白楽天が完成する「長恨歌」は、どのようなものになったのか?

 まだ、劇場公開中です。これは自分で観るのがいいと思いますよ。ホント。

 

/// end of the “cinemaアラカルト201「空海 KUKAI 美しき王妃の謎”///

 

(追伸)

岸波

 チェン・カイコ―監督のストーリー・テリングは緻密だという話を上で書きましたが、完成披露会見で空海役の染谷将太クンはこう言っています。

「長くこの仕事をさせていただいていますが、この映画で経験することは初めてのことばかりでした。」

「カイコー監督はコミュニケーションを大切にする方で、シーンごとに綿密な打ち合わせをしてくれました。」

 やはり、人柄自体がそうなのですね。

 そして阿倍仲麻呂役の阿部寛は…

「本当にスケールが大きく、鮮やかな色彩のセットは、逆にCGに見えてしまうぐらいすごかった。カイコー監督のワンカットにかける情熱、緊張感の中で芝居ができたことは、30年近く俳優をやっていますが、まれな経験でした。」

 やはり誰もが監督の手腕を大きく評価しているようです。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』北京ワールドプレミア

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト202” coming soon!

 

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