こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
銀河の運命は、彼らのノリに託された!
実にふざけたキャッチコピーの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』を、過日ケイ子と観てまいりました。
2014年に公開されたアメコミの「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」を原作とする第一作の続編。
原題では「Vol.2」ですが、邦題は何故か「リミックス」(笑)
ま、この件は後ほど触れることにしまして…。
主演のピーター・クイルを演じますのは、前作に引き続き、我らがクリス・プラットでございます。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(C)Marvel Studios 2017
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いやぁクリス・プラット、大活躍ですね。このcinemaアラカルトでもご紹介した「マグニフィセント・セブン」や「パッセンジャー」の主演…古くは「ジュラシック・パーク」シリーズ最大のヒット作であった「ジュラシック・ワールド」の主演も彼でした。
彼の映画を立て続けに観ている気がする…。ケイ子も大ファンに。
ピーター(クリス・プラット)
前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」では、そもそも敵味方の関係だったピーター、女暗殺者のガモーラ、マッチョなドラックス、遺伝子改造されたアライグマ戦士のロケット、その相棒で樹木型ヒューマノイドのグルートの5人がチームを結成し、銀河の危機を救いました。
さて今回は、どのような『銀河の敵』が現れるのでありましょうか?
映画の冒頭、5人のガーディアンズ・ファミリーが、巨大な怪物アブリスクと闘っています。
アブリスクvsドラックス
まあ、正確に言えば闘っているのは4人だけで、樹木型ヒューマノイドであるベビー・グルートはノリノリの90年代ポップスを聞きながら踊っていただけなのですが(笑)
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(C)Marvel Studios 2017
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彼らがアブリスクと闘っているのは、ソブリン女王アイーシャに雇われ、アニュラクス電池を捕食する害獣(アブリスク)を駆逐するため。
見事、アブリスクを打ち破ったファミリーは、その褒賞として女暗殺者ガモーラの妹ネビュラの身柄を受け取ります。
ネビュラ(左)とガモーラ姉妹
…と、それで満足してればいいものを、アライグマ戦士のロケットは、アニュラクス電池のいくつかをくすねていました。
ネビュラを連れたファミリーが宇宙空間へ出た頃、電池が盗まれていることに気付いたソブリン女王は追手の大戦隊を差し向けます。
多勢に無勢、余りの戦力差の前に"風前の灯火”となった彼らの前に、正体不明の助っ人が登場。
追手の大戦隊を瞬殺すると、墜落したピーターらの宇宙船の下へやって来ます。その宇宙船から出てきたのはエゴという人物。自らを「天界人」と名乗り、何とピーター・クィルの父親だと言う。
ええ~!何この急展開!?
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天界人エゴ(カート・ラッセル)
(C)Marvel Studios 2017
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序盤の山場であるソブリン女王軍との宇宙戦闘シーンは大迫力。で、このソブリン軍の宇宙船は、乗組員がいないドローンなのです。
このドローンを操作するにあたって、実際のソブリン人たちは、ゲームセンターのような場所に配置されるのです…ラウンド・ワンみたいな場所に(笑)
そして一人一台、ビデオ・ゲーム台の前に座り、ゲーム機の画面に表示されるピーターの宇宙船に向かって弾を撃つ。
ソブリン女王アイーシャ
つまり、ドローンの操縦席がこのビデオ・ゲームの画面と連動していて、自分の身は安全なままに、ゲーム感覚で戦闘できるというワケ。こりゃ凄い!
未来の戦闘はホントにこんなふうになるのではないか?と思ったのですが、考えてみればアメリカ軍の無人戦闘機は既にこの方法を取っている訳で…。
こりゃあ、プレッシャーなしに人を殺せるはずですよね…う~むぅ。
ガーディアンズ・ファミリーのメンバーの一人、樹木型ヒューマノイドのベビー・グルートがとてつもなく可愛いいです♪
今回の「リミックス」全編を通してマスコット・キャラになっているだけではなく、"銀河を救うキーマン”にもなっています。
ベビー・グルート
第一作のグルートは樹木の巨人だったのですが、仲間たちを守るために自分の身を挺してダメージを引き受けたため、破壊されてしまったグルート。
しかし"挿し木”によって復活し、今回の「リミックス」では見た目30センチくらいまで成長しています。
前作でのグルート
で、このグルートは「I am Groot」という一言の台詞しか言わないキャラ。その"言い方”だけで、全ての感情を表現するという実に難しい役(笑)
この声優をやっているのが「ワイルド・スピード ICE BREAK」の主人公ドミニク・トレットを演じたヴィン・ディーゼル。
なんでこんな大物を起用する必要があったのかと…もっぱら巷の声です(笑)
ヴィン・ディーゼル
第一作の成人グルートならまだしも、今回のベビー・グルートは音声処理で甲高い声に変換されているので、もはやヴィン・ディーゼルは面影さえありません。
何やってんだか(笑)
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アライグマ戦士ロケット
(C)Marvel Studios 2017
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ガーディアンズ・ファミリーにあって、おろらく最も戦闘力が高いであろうのがアライグマ戦士のロケット。
この声優をやっているのが、アメリカで最もセクシーな男性ランキングで常に上位にいるというブラッドリー・クーパーです。
"壮大な無駄遣い”とも言われている(笑)
ブラッドリー・クーパー
ベビー・グルートのヴィン・ディーゼルといい、ロケットのブラッドリー・クーパーといい、"無駄遣い”ぶりが極まっていると思うのは僕だけ?(大笑い)
さて、自分の父と名乗るエゴの出現に心惑うピーター(クリス・プラット)でしたが、不時着した宇宙船の修理ためロケットとグルートとネビュラを惑星ベアハートへ残し、ガモーラとドラックスを連れてエゴの住む惑星を訪問することに。
地球で母一人子一人で育ったピーターは、母親メレディスが病死した少年時代に宇宙海賊ラベジャーズの首領ヨンドゥ(マイケル・ルーカー)に誘拐され、トレジャー・ハンターとして育てられました。
そのため実の父親を知らず、父の姿を好きだったテレビドラマ「ナイトライダー」の俳優デビッド・ハッセルホフのイメージに重ね合わせていました。
エゴ(カート・ラッセル)はピーターの母メレディスを本当に愛していたこと、メレディスが病死した後は、ヨンドゥに命じてピーターを自分の所へ連れて来させようとしたが、ヨンドゥが裏切って誘拐したまま姿を消したのだと言う…。
ヨンドゥ
そして、エゴ自身は数百万年を生きて来た「セレスティアル(天界人)」という神に近い種族で、その実体は"エゴの星の核”であり、人型の姿は存在を実体化するための仮のモノで、ピーターもまたセレスティアルとしての超常能力を秘めているのだと…。
初めは警戒していたものの、次第にエゴに心を開いていくピーター。花と緑に溢れた天国のようなエゴの星で過ごすうち、ピーターとガモーラは恋人のような雰囲気に。
また、エゴの身の回りの世話をする虫人間マンティスとドラックスも心を通わせるようになって行きます。
ドラックスと虫人間マンティス
お茶目な二人↑
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(C)Marvel Studios 2017
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ピーターの母メレディスのエピソードが出てきましたが、このメレディスが幼いピーター少年に与えたのが1980年代のアメリカン・ポップスの名曲をミックスしたカセットテープ「Vol.1」です。
MIX Vol.1
メレディスが亡くなった1988年、宇宙海賊ヨンドゥに誘拐されたピーターは、このポップス・テープを聞き続け、自分が生まれ育った地球と母親の記憶、アイデンティティを大切にしていたのです。
そして第一作の最後で銀河の危機を救った後、開封したのが母から贈られた最後の宝物「MIX Vol.2」でした。
今回の続編では、この「MIX Vol.2」が常にピーターと共にありました。(冒頭のアブリスクとの闘いで流れていたのもコレ。)
だからこそ…原題が「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVOL.2」なのです。
ところが、この原題を「リミックス」というワケの分からない言葉に置き換えてしまったのが今回の邦題。
そもそも「リミックス」というのは、ある曲のサビを残して他を作り替えた修整曲のこと。完全に"似て非なるもの”でございます。
まあ、この邦題に関しては「一作目があまりヒットしなかったので、新しい気持ちで観てもらうために敢えてそうした」と擁護する意見もありますが、僕は全く支持できません。
物語の大切なシークエンスの一つを勝手に改変してしまったのではないか…残念な想いです。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(C)Marvel Studios 2017
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宇宙船の修理のために惑星ベアハートに残ったロケットたちの方も事態は急展開していました。ソブリン女王アイーシャの依頼を受けた宇宙海賊ヨンドゥの急襲を受けたのです。
元々、姉ガモーラと反目していたネビュラは敵に寝返り、ロケットとベビー・グルートは囚われの身に。
また襲ってきたヨンドゥ自身も、ナンバー2、テイザーフェイスの反乱によって捕縛されてしまいます。
同じ境遇となったロケットとヨンドゥは手を組むことに。脱出のキーマンとなったのがベビー・グルート。ヨンドゥの専用武器である"トサカ”を奪い返し、三人はピーターが向かったエゴの星を目指すことに。
ベビー・グルートは、何回も奪回作戦に失敗するのだけれども(笑)
ロケットとヨンドゥ
一方、エゴの星を一人で散策していたガモーラは、妹ネビュラが操る宇宙船に急襲されることに。
いろいろあって結局は仲直りするのですけれど、そんな二人がたまたま発見したのが、エゴの星の地下に埋もれた無数の人骨。
実は、エゴは宇宙征服の野望を抱いており、自分の協力者とするために、様々な惑星の娘たちに産ませた自分の子を集めていたのです。
ところが天界人としての能力が欠如していたため、これらの子を殺し、やっと能力を見出したのがピーターだったのです。
ピーターが居れば、その母親のメレディスは用済み。身体に脳腫瘍を発生させて病死させた…というのが真相でした。
ピーターの回収を命じられたヨンドゥは、エゴの言うとおり連れ帰ればピーターの身に危険が及ぶ恐れがあるということで、敢えてピーターを誘拐し、自分の目の届くところで育てたのです。
この「善・悪」の反転、お見事!
ピーターが真に父と呼ぶべきなのは、彼が仇と考えていた"育ての親ヨンドゥ”その人だったのです…。
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ベビー・グルート
(C)Marvel Studios 2017
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真相を知ってエゴに反旗を翻すピーター。しかし、エゴの圧倒的な力に捉われ、エゴはピーターが大切にしていた母の形見「MIX Vol.2」を粉々に破壊します。
同時に、宇宙の各惑星に埋め込んでいた自分の分身を活動開始させ、銀河の大破壊に着手する!
エゴの惑星に集結するガーディアンズのメンバーたち…。
5人に、ヨンドゥ、ネビュラ、マンティスも加わり、協力して地下にあるエゴの本体「惑星核」を目指す。
ところがそうは問屋が卸さない。またも大挙して飛来するソブリン王女のドローン軍団。しつこいなコイツら!!
はてさて、ガーディアンズは再び銀河の危機を防ぐことができるのか?
最後の作戦のカギを握るのは、やはりアイツなのか!?
アイツ??
銀河の運命は、彼らのノリに託されたっ!!!?
/// end of the “cinemaアラカルト188「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」”///
(追伸)
岸波
主人公ピーター・クイルを演じたクリス・プラットは、キャスティング・ディレクターであるサラ・フィンからのオファーを受けた時、テレビシリーズ「Parks and Recreation」で太めのキャラクターを演じていたことから断っていました。
また、監督のジェームズ・ガンに対してもクリスを推しましたが、こちらからも拒否。ところがサラは諦めず、勝手に二人の会合をセッティング。その席でガン監督は、ピーター役はクリスしかいないと確信することになります。
熱意を受け入れたクリスはと言えば、新たなピーターと言う役のために、半年間で27キロの減量をして第一作に臨んだのです。すごい根性!
一方、ヒロインであるガモーラは緑色の皮膚をしたキャラクター。
ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)
コレを演じたゾーイ・サルダナは次のように語っています。
「私はジェームズ・ガンから緑色の人物を演じるように依頼されて驚いた。以前には青色をやった」
そうそう!「アバター」のネイティリを演じたのも彼女でした。すっかり忘れてた!!
ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(C)Marvel Studios 2017
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be continued⇒ “cinemaアラカルト189” coming
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