こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
行こっさ、アメリカ!
『パッセンジャー』と前後しましたが、二週間前の3月12日(日)に観てきたのが、広瀬すずちゃん主演の『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』。
僕ら夫婦が、大好きなすずちゃんを見に行くのは『ちはやふる』以来。期待に胸は大きく膨らみます。
この間、『四月は君の嘘』や『怒り』にも出演しましたが、僕らは観ていませんので…。
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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でもね、ちょっと不安もあったのです。
何故ってホラ、すずちゃんて多少ふくよかな方じゃありませんか?(もちろん、そこが元気いっぱいでいいのですけれど。)なのに、激しいチアダンスの動きに、いくら演技とは言えついて行けるのか。う~むぅ…。
でも、上のプロモーション写真を見て、不安は氷解。ほぅら、すずちゃんの右後ろで踊っているコ、チョーふくよかではありませんか!
うん、このコが隣に居れば、すずちゃんは目立たないって♪ ←(失礼)
さあて、映画の内容は?
映画の冒頭、主人公の友永ひかりちゃん(広瀬すず)ら仲良し三人組は、新しく入学した高校で、どこのクラブ活動をしようかと物色中。
そこにやって来たのは、ひかりの中学時代の同級生、山下孝介君。
その顔を見てびっくり仰天!
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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なんと彼は『ちはやふる』で、すずちゃんが密かな想いを寄せていた新(あらた)君(真剣佑)ではありませんか。
新(真剣佑)in『ちはやふる』
『ちはやふる』では、すれちがいばかりで中々距離が縮まらない二人ですが、こちらの並行世界では、すでに恋人同士になっていたとは。
まあ、「俺たち、つきあってたっけか?」という決め台詞が何回か出てきますので、恋人とまではいかないとしても、二人が惹かれあっているのは瞭然。
この真剣佑君、非常に好感の持てる青年。ウチのケイ子さんともども大ファンなのでございます。
孝介君の話し方も「新君」と同じ朴訥な感じ。いいんじゃないか、この映画!
山下孝介君(真剣佑)は、中学時代からやっていた野球部に入ることを決めている様子。
で、仲良し三人組はと言うと、いろいろな部員勧誘について行き…
「いいんじゃない、ココで!」となると
「やっぱちがうでしょ!」と、ひかりちゃんがストップをかけまくり。
さんざんウロウロした上で「ここに入る!」と決めたのはチアダンス部。
どうやらひかりちゃん、孝介君が甲子園に出場する時にチアダンスで応援をするという約束をしていた模様…。
(なんだ、それならそれと早く言えよ!)
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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すずちゃんが『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』の記者会見で、「タイトルだけで映画の中身が全部わかっちゃう作品なんですけど~」と言ったのを聞いて大笑い。
(記者会見)
この映画は、まさにタイトル通り、2009年に福井県の出来たばかりの高校女子チアリーダー部が一生懸命頑張って日本代表となり、アメリカで開催されている世界大会で全米制覇してしまったという実話を映画化したもの。
言ってしまえば、ストーリーはそれだけなのですが、こんなドリーム・ストーリーがそう簡単に成立するワケがない。
そこには山あり谷ありの感動物語が。それでも、どんな障害にもめげずチャレンジを続けて行く、青春ストーリーなのであります。
さて、チアダンス部の入部試験に臨むひかりちゃん。周りを見廻せば、誰もが不安そうな表情を。
それもそのはず、チアダンス部の指導教師、早乙女薫子先生(天海祐希)は、全身から熱血オーラ出まくりの女猛者。
早乙女薫子先生(天海祐希)
で、一人ずつのプロモーション・ダンスが始まって見れば、クラシック・バレエの上級者、ヒップホップの達人、二次元キャラで踊る不思議ちゃん、太っちょながら渡辺直美ばりのキレッキレ・ステップを披露する者などくせ者揃い。
中でも正統派のチアダンスを踊った9頭身の超絶美女、玉置彩乃ちゃん(中条あやみ)と、バレエの上級者、村上麗華ちゃん(柳ゆり菜)がそれぞれ部長・副部長に決定。
ひかりちゃんはと言えば「二軍合格」で、その他大勢と共に体力づくりの基礎練習から入ることとあいなりました。
そこで、熱血指導者早乙女先生の檄が飛ぶ…。
「目標は全米大会制覇!前髪禁止!ネイル禁止!恋愛禁止!」
「ええ~!!」(なんで前髪禁止‥?)
前髪禁止ぃ!?
ともあれ、こうして新生チアダンス部は始動したのでした。
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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実は、熱血指導者の早乙女先生には、チアダンスに格別な想い入れがあったのです。
彼女がこの高校に赴任して最初に任されたのが「女子バトン部」。様々なスポーツの強豪校であるこの学校において、女子バトン部だけは不良の吹き溜まり。誰もやる気なんかないのです。
でも彼女は「生徒に夢を与えたい」という想いで、優勝すれば全米大会への出場権もゲットできるチアダンス部に改組することにし、スパルタ指導を始めたのです。
だがしかし… 彼女の思いは生徒達には伝わらず、「やってられねー」と次々にやめていく部員たち。
もし、今回の一年生たちの加入で立て直せなければ「廃部」も覚悟の背水の陣という状況だったのです。
果たして… チアダンス部に問題が起こります。
早乙女先生の熱血指導について行けず、新入部員の中からも脱落者がチラホラ。
「こんなことになったのは、アナタたちがダメなせいよ!」と仲間を責めるバレエの上級者、村上麗華(柳ゆり菜)の一言がきっかけとなり、部員たちは練習をボイコットしたのです…村上麗華本人も含めて。
「みんな部長である私の責任だわ。」
悲嘆に暮れる彩乃部長(中条あやみ)を慰め励ますひかりちゃん…。
二人は、部員の仲間一人ひとりを訪問して、練習に戻るよう説得することを決意するのでした。
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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このところ、アクションやSFやシリアス・ドラマばかり観ていましたが、やっぱりこういう青春ムービーはいいですね。
「夢!青春!友情!」みたいな映画を見ると、精神的にも若返る気がします。
ケイ子から、この彩乃部長を演じる中城あやみちゃんが「ホントに9頭身なんだよ」と聞いた時にはビックリしましたが、画面で見ても本当にそうだったので、二度ビックリ。
(中城あやみ)
彼女は広瀬すずちゃんのお姉さん、アリスさんと同じ雑誌「Seventeen」の専属モデルだそうで。いや~彼女のスタイルはホントにいいですね。
彩乃部長はひかりちゃんの家に招かれ、彼女が父親(木下隆行(TKO))と二人きりの家族だったことに気づきます。
その父親が「昔は高校球児で、甲子園にも行ったことがあるんだよ」と。
それとなく仏壇に目をやれば、そこにはチア・リーディングの姿をしたひかりちゃんの母親の写真が。
そのことで彩乃は、ひかりがどうしてチアダンスをやろうとしているのか、はっきりと知る事になりました。
さて、彩乃とひかりは、部員たちを引き戻すことができるのか?
そしてまた、早乙女部長の夢「全米制覇」を成し遂げることができるのか!?
タイトルのせいで、このアオリが意味なくなるのが悲しい…(笑)
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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ストーリーの方は、彩乃部長とひかりちゃんが仲間を訪ねる中で、それぞれが秘めていたプライベートな問題が明らかになって行きます。
例えば、太っちょなのにキレッキレのダンスを踊る東多恵子ちゃん(富田望生:※この出演を機に人気が沸騰しているようですが)。
実は彼女、母一人子一人の貧しい家で、しかも母親がネグレクト。自分は男性と遊び廻っているのに娘に生活費は入れないような親。
東多恵子:左(富田望生)
だから彼女は、自分で隠れてアルバイトをして学費・生活費を稼いでいる。練習に来れなかったのは、決してチアダンが嫌いになったからではなかったのです。
いやむしろ、チアダンこそが彼女の生きがいであり唯一の夢、そして自分自身の支え。
う~ん、こういう話を聞くだけで目頭が熱くなるのですよ、僕なんかは。
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紀藤 唯:右(山崎紘菜)
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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そしてもう一人。ヒップホップの達人、紀藤 唯ちゃん(山崎紘菜)。
彼女はずっと一人でストリート・ダンスを踊って来たのです。しかし、そのことがチア・ダンサーとして致命的な欠点を生むことに…。
その欠点… 彼女は踊りながら「笑顔」を作ることができないのです。
この事…僕にはすごくよく理解できます。僕もそうだったからです。(踊りながらじゃないけど(笑))
特に写真を撮られようとすると、どうしても顔が引きつってしまう…変な緊張。
「チアダンスは笑顔が基本!」と言われて、一生懸命笑おうとする…が、ぎこちない表情の彼女。あるある…心から理解できます。
つまり、彼女もチアダンが嫌いになったわけでは無かったのです。
「笑顔を作るときは自分の大切な人を思い浮かべるんだよ」と、ひかりちゃんのアドバイス。
…そうそう! 僕は孫たちの顔を思い浮かべることで解放されたもの。←(いや別に聞いてないから)
しかし、すっかり騙されました、山崎紘菜ちゃんには。
映画の中では、役柄のために本当にそういうコを起用したのだと思い込んでいたのですが、実は彼女、明治大学ラグビー部の公式イメージキャラクターや全国大学ラグビーフットボール選手権大会のイメージモデルをやっていたのですね。
当然、笑顔はお手のモノ。全部、演技だったのかい(笑)
山崎紘菜(フットボール大会イメージモデル)
そして語らなければならないのは、やはり我らがすずちゃんでしょう。
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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すずちゃんは、映画のひかりの役柄でも、踊りはそれほどでもないけれども、常にみんなの心の支え。マイナスをひっくり返すパワーを持ったムードメーカーなのです。
これはきっと、素のままの彼女もそうに違いありません。
彼女がそこにいるだけで、半径何メーターかが元気と幸せのオーラに包まれる…そんなレアな人間。ある種のカリスマと言っていいかもしれません。
この映画を見てその事を確信しました。(まさかそれも演技では!アワワ…)
一年目、二年目と全国大会で敗退。三年目にしてようやく日本代表の座を掴み取ります。あとはアメリカへ!
しかしそこで彩乃部長のキャラが一変し、まるで早乙女先生が乗り移ったように部員達に厳しく当たり始めます。
実は「今のレベルではアメリカの本戦で太刀打ちできない」と悟った早乙女先生が、そのことを彩乃に話したのです。
「絶対できないと思う壁を突破する。その頂上に立たないと見えない景色があるのよ。」 …彼女は自ら鬼になることを決めたのでした。
さらに… 「あなたが前列に居ると踊りのラインが崩れる」と、ひかりは後列の端にコンバートされてしまいます。だけど、こういう時でもひかりはメゲない。
「分かりました。私はどこに居てもセンターにいるつもりで踊ります。」
この一言が、部員たちの心を揺さぶります。
「私たちのチームは全員がセンターだ!」
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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全米大会の開催間際にある事件が起き、ひかりは彩乃に代わって前衛センターを務めることになります。
彼女は心に誓う。
「頂点に立たないと見えない景色を見てやる!」
さて、彼女たちが既定の時間いっぱいに踊るシーンは、この全米大会編で初めて全部が紹介されます。
その踊りの迫力たるや、もう何をか言わん!!
こればっかりは見なけりゃ分からん。行きますか、アナタも!
/// end of the “cinemaアラカルト186「チア☆ダン
女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」”///
(追伸)
岸波
彼女たちが全米大会の会場に入ったときには、全員が雰囲気にのまれてオドオドしています。
会場には大観衆。マスコミのTVカメラも多数入って、中継席のコメンテイターの声も会場中に響き渡る…。
そんな中で、コメンテイターが日本チームの太っちょ娘、東多恵子(富田望生)を見つけてこう言います。
「おや、どうしたのかな彼女は? 会場を間違えたんじゃないかな(笑)」
(会場:大笑い)
(メンバー)よおし、やってやる!!!
この後の太っちょ多恵子ちゃん(富田望生)の踊り、必見!!
いやぁ、彼女に人気が出たのは分かる気がします。うん、心から。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話
(C) 2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
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