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「Glidin'」(TAM Music Factory)

by 岸波(葉羽)【配信2014.2.10

 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 妻と娘の同時救出---
 <無敵の父親>が再び暴走する。

 おっと、これはリーアム・ニーソン「96時間/リベンジ」のキャッチコピー。

 「何で今頃?」とお思いでしょうが、これは、今回から3回シリーズでお送りする「2013年鑑賞映画を振り返る」シリーズの一本目だからなのです。

96時間/リベンジ

(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

 忙しさにかまけてなかなか執筆が手につかないので、少し前から「2013年鑑賞映画リスト」を掲載して、忘れないように第一印象をメモしてきたのが、ようやく実を結ぶのであります。エヘン。

 まず、今回採り上げますのが、2013年お正月の「96時間/リベンジ」から春先の「ライジング・ドラゴン」までの6本。

1 96時間/リベンジ

2 ストロベリーナイト

3 ダイ・ハード/ラスト・デイ

4 プラチナ・データ

5 コドモ警察

6 ライジング・ドラゴン

 この期間内にあり既に記事にした「アウトロー」は、リンクのみを貼りましたので、そちらをご覧くださいませ。

 

◆「96時間/リベンジ」・・・評価B:意外な面白さ。主人公は娘の方?

 2013年はこの映画から始まりました。

 邦題の「96時間」とは、作中で語られる「誘拐事件の被害者が無事でいられると考えられる猶予期間」から。

 元CIA秘密工作員のブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)が誘拐された娘を奪還するため、人身売買組織をたった一人で壊滅させた「96時間」の続編。

 前回の事件で息子を殺された人身売買組織のボス~ムラドが復讐を遂げるべく、ブライアンの家族に襲いかかります。

96時間/リベンジ

(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

 ブライアンと妻は拉致され娘キムにも魔の手は迫りますが、拉致される寸前にブライアンから逃げるよう指示されたキムは辛くも脱出。

 しかし、身を隠すよう告げられたキムはブライアンの指示に従わおうとせず、両親を奪還するため単身、組織への戦いを挑みます。

 のっけから主人公が拉致されて、いったいどうなるんだと思いましたが、どうやら今回の主人公は娘の方。

 期待しないで観にいったのですが、なかなかどうしてのスリルとサスペンス。引き込まれて最後までハラハラしどうしでした。

 こういう時は、とても得した気分になります♪

  でもまあ、「妻と娘の同時救出---<無敵の父親>が再び暴走する。」って日本語版キャッチコピー、かなり問題アリだと思うよ、うん。

 
◆「ストロベリーナイト」・・・評価A:ストーリーにカタルシスあり。

 誉田哲也の人気シリーズを原作に女性刑事・姫川玲子(竹内結子)の活躍を描いたTVドラマ「ストロベリーナイト」の劇場版。

 実は、このシリーズは小説で全部読んでいて大ファンだったのです。

 原作にも「ストロベリーナイト」のタイトルはありますが、映画版はそれではなく「インビジブルレイン」を原作にしたもの。

 警視庁捜査一課の刑事・姫川玲子率いる姫川班の管轄で連続殺人事件が発生し、警察は合同特別捜査本部を設置します。

 やがて姫川のもとに「犯人は柳井健斗」という垂れ込み情報が入るものの、上層部から「柳井健斗には触れるな」という不可解な指示が下る。あらららら…。

ストロベリーナイト

(C)2013 フジテレビジョン S・D・P 東宝 共同テレビジョン FNS27社 光文社

 原題の「インビジブルレイン」の名の如く、映画のシーンはほぼ全編で雨が降っています。

 「姫川班、最後の試練が幕を開ける!」のコピーの通り、この映画の結末では、警視庁幹部を巻き込む大疑獄事件が全貌を現し、姫川班も解散して別々の道を歩むことになります。

 まさに、シリーズ最終話として申し分の無いスケールの物語。

 姫川警部補(竹内結子)の下に仕える菊田巡査部長(西島秀俊)は、密かに姫川に想いを寄せているのですが、今回のストーリーの中で姫川はそれと知らず暴力団の若頭補佐・牧田(大沢たかお)に恋してしまい関係まで結んでしまうのです。まさに道ならぬ恋。あらららら…。

 この三人の恋愛模様が伏線として描かれており、物語に深みを与えています。

(竹内)「撮影が終わった瞬間はすがすがしいですね。雨からも解放されるし、やったーっていう部分は大きいけれど、帰る頃になると本当に終わりなんだっていう寂しさはありました。私にとっては、姫川班がよりどころみたいなものだったので、独りになっちゃったという感じがしました。」

 う~む…まだまだ姫川班を見ていたかった。

◆「アウトロー」・・・評価C:ご都合主義のストーリー。

 ※cinemaアラカルトその145「アウトロー」>>

◆「ダイ・ハード/ラスト・デイ」・・・評価C:ああ、ブルースの老いだけが…。

 ブルース・ウィリスが“世界一ツイてない男”ジョン・マクレーンに扮した大ヒット・アクション・シリーズの第5弾。

 今回は初めてマクレーンの息子が登場。その息子ジャックがロシアで警察沙汰を起こして拘束されていることを知り、マクレーンはロシアへと。

 ところが出廷した裁判所が爆破され、混乱の中で二人は再会を果たすものの、何故かジャックはマクレーンを突き放して車で逃走。それを負う謎の武将集団。

 いったい何が起こっているのか分らないままにマクレーンもそれを追跡。壮絶なカーチェイスの果てに武装集団を大破させて再び合流した親子でしたが、ジャックは自分がCIAのエージェントであるという驚きの告白を。おっとっとー!

ダイ・ハード/ラスト・デイ

(C)2013Twentieth Century Fox

 前作から6年ぶりに制作されたこの作品。第一作から数えると、エ~ト…25年!

 いやぁ、それは老いますよ、いかに鉄人でも。ということで、派手なアクション・シーンはもっぱら息子任せ。

 別にコレ、「ダイ・ハード」のシリーズにしなくてもよかったんじゃないでしょうか。

◆「プラチナ・データ」・・・評価B:女優二人の怪演が見どころ。

 東野圭吾の同名ベストセラーを映画化した近未来SFサスペンス。

 その世界では全国民のDNAデータ(プラチナデータ)が管理され、DNAさえあれば犯人の性格やプロファイリング、果ては背格好や顔写真までレンダリングしてしまう(!)という恐るべきDNA捜査が可能になっています。

 「電脳トリップ」という、トリップ体験ができる電子デバイスを使用中に、ホテルで女性が殺害される事件を皮切りに次々と起こる連続殺人事件。

 残されたDNAからプラチナデータ・システムの神楽 龍平(二宮和也(嵐))が解析を行うと「Not Found」という答えが。データが登録されていない犯人とはいったい誰なのか?

 やがて捜査が進み、今度こそ間違いないと自信を持った神楽がシステムを起動させると、その犯人像としてアウトプットされたのは神楽自信の姿でした。ええええ~!

プラチナデータ

(C)2013「プラチナデータ」製作委員会

 原作を読んでから観にいったので、興味はストーリーの謎といよりもどんな俳優たちがどんな演技をしてくれるか。

 ところがっ!! 主演の二宮君はさておき…やってくれました、二人の新人女優。

 その一人は、今となってはむしろお茶の間のお馴染みである「ごちそうさん」主演の杏さん。そしてもう一人が同じくモデル出身の水原希子。

 二人とも重要な役どころを任せられているのですが、「近未来」にふさわしく今まで見たこともないような日本人女性。その抜群のスタイル(あたりまえだ)はもちろん、纏う空気というのでしょうか~ミステリアスな雰囲気がこのドラマにバッチリと嵌っています。

 この原作小説を、東野圭吾は当初から映画化を前提として書き進めたそうです。しかし映像化は無理と断念し、途中から純粋に小説として脱稿。

 ところがその後、映像化を求めて、大手映画会社、テレビ局、制作会社など20社以上からオファーが殺到したというのですから皮肉です。

 このDVD…買いです!

◆「コドモ警察」・・・評価C:どう評価すればいいのか??

 まるで「太陽にほえろ」のような本格刑事ドラマを鈴木福君ら人気子役たちが真顔で演じるTBSのパロディ・ドラマの映画版。

 悪の組織レッド・ヴィーナスの罠にかかり、特殊ガスによって子供の姿に変えられてしまった横浜の大黒署の面々。←(コナンかいっ!)

 折りしも来日するカゾキスタン大統領に対する暗殺予告がレッド・ヴィーナスから届くのですが…。

コドモ警察

(C)2013映画「コドモ警察」製作委員会

 ケイコが「とにかく面白いんだから、騙されたと思って観にいこう♪」と言うので観て来ました。

 …しっかり騙されました。

「つまんなかったじゃないか、どうしてくれるんだケイコ!」

「てへぺろ♪」

「・・・・・・・。」

◆「ライジング・ドラゴン」・・・評価A:これぞ最終・最後の決定版!

 「体を張った本格アクションからは今作限りで引退」と宣言したアジアの大スター、ジャッキー・チェンが今持てる全てをかけて世に送り出した決定版。

 アンティーク・ディーラーのマックス・プロフィット社は、清朝末期に海外に散りじり尻ぢリに散逸してしまった国宝「十二生肖」を回収しようとしていました。

 そのために雇われたのが「世界の鷹」と呼ばれるトレジャー・ハンターのJC(ジャッキー・チェン)。

 JCと彼のチームは「十二生肖」を求めてパリ、南太平洋、中国など世界を駆け巡りますが、実は、アンティーク・ディーラーの狙いは必ずしも国宝奪還だけではなかったのです。

ライジング・ドラゴン

(C)2012 Jackie & JJ International Limited, Huayi Brothers Media Corporation
and Emperor Film Production Company Limited All rights reserved

 ええ~!ジャッキーのアクション、これで終り~!?

 ということで絶対に見逃すわけには行かない本作、ケイコと二人、万全の心構えで観にいきました。←(どんなだよ!)

 その結果…いや~実に面白い!

 ブルース・ウィリスとは違って、老いたりといえ全く年齢を感じさせないアクションのキレ、見事でございます。

 しかも、アクションには決して妥協することが無い。

 クライマックス・シーンでは、お宝を持って飛行機からパラシュートで飛び降りた一味を、なんとパラシュートも付けずに降下して追いかける。ええええ~!

 全編、笑いとアクションのてんこ盛り、どこまでも笑かしてくれます。

 これで本当に辞めちゃうの!? 幾つだよ?え~と…1954年生まれ、って僕と一緒じゃん!

 (ま、無理はよしましょう。)

 ということで、春先まで観た映画では、やっぱりコレが一押し…かな?

 

/// end of the “cinemaアラカルト154 「96時間/リベンジ+5本」”///

 

(追伸)

岸波

 こうやって振り返ってみると、僕は「アクション」とか「SF」とか「話題作」に偏ってるなと感じます。うん、やっぱり。

 まず「ロマンス」とか「感動作」とかは無縁だし、『観てスカッとする』というのが本当に好きですね。

 気分転換と割り切っているので、それはそれで仕方ないと、自分でも思います。

 考えてみれば、カリスマ彰は「文芸作品」だし、ドミニクも晶緒ちゃんもそれぞれ自分自身の世界を持ってるし、ま、「あわせ技一本」ということでヨシとするか。←(意味分んねぇ!)

 それより、創作意欲がメゲないうちに早速続きを書かなくちゃ。あはははは!

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

ライジング・ドラゴン

(C)2012 Jackie & JJ International Limited, Huayi Brothers Media Corporation
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To be continued⇒  “cinemaアラカルト155” coming soon!

 

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