こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
天才 裏切者 危ない奴 億万長者
世界最大のソーシャルネットワーキングサイト「Facebook」創設者マーク・ザッカーバーグの半生を描いた「ソーシャル・ネットワーク」がいよいよ公開です。
ハリウッド映画祭で「アンサンブル・オブ・ジ・イヤー」を受賞、ゴールデン・グローブ賞では作品賞・監督賞など4部門で受賞するなど快進撃中でございます。
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ソーシャル・ネットワーク
(C)2010 Sony Pictures Digital Inc.
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監督は「セブン」や「ベンジャミン・バトン
数奇な人生」などの鬼才デビッド・フィンチャー。
主演は「イカとクジラ」のジェシー・アイゼンバーグ。
共演にジャスティン・ティンバーレイク、そして、新スパイダーマンに抜擢されたアンドリュー・ガーフィルドが登場しているのも大きな話題です。
さて、早速、第一報を届けてくれたのは森晶緒嬢。
うーん…これから観ようとおもってたのぃ。 あはははは!
ということで、晶緒ちゃんお願いします♪
森晶緒 今晩は☆もしくはおはようございます、今日は♪
本年度アカデミー賞最有力候補「ソーシャル・ネットワーク」。
実在のネットワークサイト「フェイスブック」の創設者で、ソーシャル・ネットワーク・サービスの寵児、マーク・ザッカーバーグをモデルにした映画とあり、日本上映前から下馬評もなかなかかo(^-^)o
おすぎも褒めていて、「王様のブランチ」で上映開始日に取り上げられていたところ、珍しく姉がどうしても観たくなり、急きょ車で一緒に連れて行ってもらって二人で鑑賞と相成りました(^_^)v
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ソーシャル・ネットワーク
(C)2010 Sony Pictures Digital Inc.
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この「ソーシャル・ネットワーク」観終わった時、姉と私の感想は一緒だったのですL(・o・)」
それは「良く説明できないんだけど面白かった。言葉にするのは難しいんだけど」と言うもの。
面白かったんです、実に( ̄ー+ ̄)ただどう面白いかを言葉で説明できない。
それがこの映画の魅力かと思う所(o~-')b
社会派だけれど、決して世相映画にとどまってはいない気もするし、角度がかなり作り込まれていて、私的には上手い!(^-^)!と唸りながら、ラストは「エリン・ブロコビッチ」の様な安堵感も。
もっと状況が状況だけに、誰か人物が破綻をきたすかと思って観ていたので、ラストは安心できたのに、一抹の寂しさと面白さ。
メインになるネットワークサイト「フェイスブック」の立ち上げから成功と、それに付随する二つの訴訟シーンが、初め登場人物の顔を認識する前に前後して同時にシーンが交錯するので、わからなくなりそうで、大まかな筋を知って観に行って正解だったと思った珍しさL(・o・)」
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ソーシャル・ネットワーク
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舞台は2003年のハーバード大学から始まり、恋人に振られたコンピューターオタクの変わり者、マーク・ザッカーバーグ(くれぐれも映画内の表現)が、腹いせにブログで彼女の悪口を書き込みながら、同時に大学内の女子学生の顔の格付けサイト「フェイスマッシュ」を思い付いてサイトを立ち上げた所、信じられないアクセス数を起こし大学の回線がパンク。
大学の観察処分を受けている所に、上流階級の体育会系双子が噂を聞いて、ハーバードのブランド力のあるドメインを使って、学内に出会いのサイトを立ち上げたいと、マークにプログラムを依頼するところから、急速に状況は変化していく。
マークは出会い系サイトでは満足せず、大学のコミュニティを基盤にした独自のネットワーク「ザ・フェイスブック」をプログラミングし立ち上げ、たちまちサイトは広がり、学内の有名人に。
親友エドゥアルド・サヴェリンは資金面で完全に「ザ・フェイスブック」とマークをバックアップ。
持ちかけられた最初の条件は共同創設者。
そしてネットワーク範囲を広げていった「ザ・フェイスブック」は、音楽配信「ナップスター」創設者にして元時代の寵児、ショーン・パーカーの目にとまり、その人脈(こちらもネットワークと言える)と指標の高さから、一気にその範囲がアメリカ、そして海外にまで広がり、投資会社にも認められて巨大になる。
でも同時に、人間同士の関係もズレ込み問題が状況的に大きくなって行く。
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ソーシャル・ネットワーク
(C)2010 Sony Pictures Digital Inc.
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この映画、一番びっくりしたのは、その「フェイスブック」の規模よりも、私の場合訴訟問題。
アメリカ的なのか、細かな機密に関する事項を握っていたためか、創設者でありプログラマーで設計者でもあるマークが開発した「フェイスブック」に対して、草案の盗作として、元のサイトのアイディアは自分達のものだと訴訟する双子。
パートナーで不当解雇されたと訴える親友だったエドゥアルド。
私から見ると「それって訴えて勝つ案件なの?」と、根本の考え方が既に違う。
映画はもちろん脚色されていて、実際とは異なる部分も多いだろうけれど、それにしても、知的財産権に関する考え方と、ものすごく権利主張が激しい。
いや、激し過ぎるきらいがあるように感じた。
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ソーシャル・ネットワーク
(C)2010 Sony Pictures Digital Inc.
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日本人だと「アイディア参考にパクられたけど、造ったのあいつだし」・「ああ出たら、そりゃ規模的にも俺関係切られるよな」なんて諦め発想微塵も無い。
ただただ権利を主張する。
もちろんその分に見合う利益を出している巨大な「フェイスブック」と言う資産があっての話だろうけど、それにしても「すごいなあ」と感じるのは、日本人だから?そう言う目にあってないから?
確かに泣き寝入りをしないと、良く捉える事もできなくも無いけど、作品の中でマークが、アイディアを取り入れたとしても、作ったのは自分だと、かなり傲慢ではあっても主張するシーンもあって、私も作家だって誰だって、何かしらは情報を参考にして取り入れて、でも実際には自分で咀嚼して自分ならではの物を作り出す過程を考えると、「そりゃそうだろう」とマーク寄りの考えを感じた。
でもそうは思わないのが、マークのやり方が不味かったのを差し引いても、訴訟社会のアメリカだからか、チームとして分担して経営をするシステム自体にとっては当たり前の話なのか。
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ソーシャル・ネットワーク
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ただ、コンプレックスだらけだったマークにとっては(映画
の設定で実際はわからないけど)「フェイスブック」開発が自身の存在価値になって行く姿や、「フェイスブックは僕の命」と言い切るセリフのスタンスは、その前の正当に認められていない状況を考えると、とても自然な流れに感じられる。
けれどそのためにラストに向かって行ってしまう様は、やはり避けては通れないのか、避けられたのか、成功者にしても個人差があるかもしれない。
姉が気付いた「ソーシャル(社会的)・ネットワーク」のタイトルに見れる様に、「仮想社会を構築して実際でも成功しても、やはり人としては、生身の関係は築けない?みたいなアンチテーゼがメインテーマ?」とそれはあるかもしれないけれど、それだけでもないような、色んなものをトータルで見た感じは残った作品。
とにかく映画としては作りが上手かった!
演出も役者も見事にそれに応えていたし、冒頭のマークの走り方一つにしても、オタクっぽくちょっと浮世離れした体育苦手そうな走り方が目にとまって(そのシーンは導入のタイトルシーンでもあったので結構長く)「立ち居振舞いで演じるって、そうなの!すごい大事なの!」と最初から褒め気持ちで観始まったのも、役者と演出、作り手の意図する目標の高さが感じられた。
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ソーシャル・ネットワーク
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全部を通って来てからの、ラストの写真のシーンも良かった。
特徴的なのは、字幕を読む目が疲れる程の会話量。
オープニングはワケわからん感じでマークを表す大事なシーンだし、コンピューター関連の会話や単語も、わからなくてもわざとそのままリアルさで取り入れたのだろうし、わからなくてもスルーして内容に集中できるシナリオと演出は脱帽(; ̄Д ̄)
そして肝心の所はセリフで語らず、本人に語らせたりはせず、他者からの一言で全て含まれているセンスは流石ハリウッド('◇')ゞ
大きな突飛な事件が起こる訳では無いのに、そのシーン数の多さからも、ものすごいギュッと詰まった充実した展開。
最後にテロップで訴訟の結果と、事実を基にした創作である事をしっかり提示しながらも、やはり今現在マーク・ザッカーバーグが27歳とまだ若い現代の人だと言う基本が、よりリアルさを実感する。
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ソーシャル・ネットワーク
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「フェイスブック」自体の存在を全く知らなかった私だけど、先日その話題がこの映画と絡めてワイドショーで紹介されていて、個人情報の実写真入りの開示が基本原則になっているため、やはりアメリカなどで問題になってきたりもあったり、日本に今一つ浸透していない理由かとの予測をしていた。
しかし個人推定総資産が日本円で約5700億円とは…( ̄○ ̄;)
規模デカイなあと思いながら、モデルが現代に実際生きてる人だからこそ、「幸せになるといいね」と少し救いを感じた映画の作り。
このアラカルトを書くためネット上の本人の写真を見たら、陽気な感じのヤングアメリカンな写真が、見た感じでは幸せそうだし、映画より現実は大丈夫そうでホッとしたり。
個人的にはシーンなんかで、アメリカ娯楽追及主義のクラブの騒ぎなんかをチラ見しても、パーティーシーンで警察に踏み込まれて年齢詐称をぎこちなくする演出が、実際のアメリカの若人も普通の感覚で生きてるんだろうなあと、ちょっと安心して想像できる箇所も随所にある作品。
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ソーシャル・ネットワーク
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でもやっぱり社会派映画。
面白いんですよね~、やっぱり「何が」かは説明できないけれど。
連れて行ってくれた姉に感謝したり、実際にちょうど良く、ネットワークだけし過ぎずに、現実の人間関係がある自分を再確認したりもする映画です。
(そこが狙いだったのかな?)
by 森
晶緒
/// end of the “cinemaアラカルト121「ソーシャル・ネットワーク」”///
(追伸)
岸波
この映画のシナリオは、ベン・メズリックがノンフィクション書籍『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』執筆前に出版社へのプレゼンテーション用に書いた十ページほどの企画書が基になっています。
ベン・メズリックは、ザッカーバーグだけでなく当時を最もよく知る人物としてエドゥアルド・サヴェリンに取材を申し込んで双方から拒絶されました。
つまり、ストーリーはフェイス・ブック側の協力を得られないままに構築されたのです。
当のザッカーバーグは、作品の全米公開後に映画館を借り切って、社員全員と共に初観賞。
その後、映画について「社会的地位を得るためにfacebookを立ち上げたように描かれている点が事実と異なる」とコメントしました。あらららら・・。
ところが…
「映画の中でキャストが着ているシャツやフリースは、実際僕が着ているものと同じだよ」と褒めたり、主役のアイゼンバーグの演技については「中々良かった」ともコメント。
うーむ…なかなかの大人物でございます。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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To
be continued⇒ “cinemaアラカルト122” coming
soon!
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