こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
悪魔になることを選んだ“伝説”の天使!
激戦が予想されたこの夏の映画戦線・・・そろそろ勝ち組・負け組みの色分けが鮮明になってきたようです。
映画.comが集計した2003.8.5現在の国内興行成績ランキングを見ると、春先の時点ではノーマークに近かった「パイレーツ・オブ・カリビアン」が突然一位に躍り出、米国での爆発的な人気を裏付けました。
ということで、今回のcinemaアラカルトは、近年に無い激戦となったこの2003年夏の映画戦線を総括いたします。
まずは、ここまでの経過ですが、昨年12月2日に配信した《メール・エッセイ版》岸波通信その33「知っていればちょっと自慢できるcinemaの話」でもご紹介しましたように、昨年暮からの「ハリーポッター秘密の部屋」や「マイノリティ・リポート」の勢いを持ち越し、2003年は、「ロード・オブ・ザ・リング二つの塔」、「007ダイ・アナザー・デイ」、「戦場のピアニスト」で始まる話題作・超大作が目白押しの映画の当たり年。
マイノリティ・リポート
そしてゴールデン・ウィーク前後からは、「シカゴ」、「あずみ」、「X-MEN2」が封切られ、6月から夏休みにかけては、いよいよ「マトリックス・リローデッド」、「バトル・ロワイヤルII/鎮魂歌」、「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」、「T3」、「踊る大捜査線THE
MOVIE2/レインボーブリッジを封鎖せよ!」の豪華5本が次々にラインアップ。
何か、こういう年って、一年中ウキウキした気持ちで過ごせるいい年ですね。
で、いざ蓋を開けてみますと、「リローデッド」が、前評判どおり公開54日後の7月末時点で興行収入百億円を突破、「踊る大走査線2」が公開9日目にして興行収入39億円と強いところを見せ付ける中で、「T3」はいま一つ勢いがありませんでした。
さて後半は「踊る2」が独走態勢かと思われた矢先、彗星のように登場したダークホース「パイレーツ・オブ・カリビアン」があっという間の週間一位奪取。
でもまあ、「踊る2」は、全国の主要都市で相変わらず安定した動員数を確保しているので、最終的な夏休み映画戦線の興収ランキングは、第一位「踊る2」、第二位「リローデッド」、第三位が「T3」と「パイレーツ」の争いというのが大方の観測です。
「フルスロットル」と「バトロワ2」は、コケちゃいました。
えっ? 「ハルク」? そうですか、アナタCGファンですか?
残念ながら「ハルク」は、東京みゆき座でもあまりの不人気のため、公開第一週で早くも打ち切り決定・・・代わりに「踊る2」の拡大上映が充てられるそうです。
ということで、これらの映画の短評を。まずは、コケた方の二つから。
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◆ チャーリーズ・エンジェル・フルスロットル
前作よりも下ネタ多し。お色気とアクション・・・強いオネエサン。
このシリーズはそれだけでよしっ!・・・文句あるかっ!
だから、コケても真っ先に採り上げるのです。(きっぱり)
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チャーリーズ・エンジェル
・フルスロットル |
もともと、構えて見るような映画ではないし、おバカなところを楽しんで見るべし。
「シカゴ」や「マトリックス」、それから「ミッションインポッシブル2」などをパロディ化したシーンが多々ありますね。cinemaファンならば、お見通しと思うが・・・。
僕は昔、TVシリーズの「チャリ・エン」のファラ・フォーセット・メジャーズの大ファンでした。
それこそ部屋中、ポスター貼りまくり・・・天井まで。
◆ バトル・ロワイヤルⅡ/鎮魂歌
前作を涙流して感動し、たて続けに3回も見てしまった身として、この作品はちょっと辛すぎ。
前作が、友達との殺し合いの中、人を殺して生き残る事の虚しさや友情の大切さなどを描いていたのに対し、今回は、戦争の無意味さを訴えたい・・・らしいですが。
「今日はちょっとみんなに戦争をしてもらいます。みんな張り切って戦いましょう!!」のノリは健在だけれど、バトルの敵味方がはっきり分か過ぎれて、単なる戦争ごっこになってしまいました。
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バトル・ロワイヤルⅡ |
この作品は、昨日までの同級生と殺し合わねばならない不条理さと心の葛藤、誰が敵か味方か分からないサスペンスがウリだったのに、敵味方を色分けしたために登場人物の個性が死んでいます。
何の策も無く人海戦術でバタバタ殺される自衛隊・・・うーむ、よくありがちな描き方だな。
深作欣二監督が亡くなったことで、こうも出来ばえが変わるものか。
感動したかったのになー。
◆ パイレーツ・オブ・カリビアン
えー、この作品、ぢつはまだ見ておりません。(ごめんなさい!)
しかたがないので、eiga.comの若林ゆりさんのコメントを引用してご紹介!
【パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち】
これはいままで見たことのない海賊映画。ダイナミックなアクションとスリル、冒険とロマンス、目を見張るVFX、そして何より愉快なキャラクターと笑いがいっぱいに詰まった娯楽巨編だ。
確かに、いかにもブラッカイマー映画らしい大味さも満載。
しかし、マイナスポイントすべてを吹き飛ばしてしまうのが、ジョニデによるキャプテン・ジャック・スパロウのキャラクターなのだ。カラフルでグラマラスな役作りは完璧にオリジナル。
ふざけた男でありながらも単なるおふざけに堕ちることなく、スクリーンを楽しげに、飄々と泳ぎ回る彼の魅力的なことといったら!
敵役のラッシュがまた絶妙のバランスでこれを受ける。跳ねっ返りのヒロインも好感度大。オーランドは演技的にはまだ青いが、つまらない役をまっすぐな持ち味でカバー。
というわけで、キャスティングがクオリティをググッと押し上げるという、奇跡のような現象を楽しめる映画なのである。 |
・・・だそうです。なんか、面白そうだな。
近いうち見てこよっと。うん、そうしよ。
で、「T3」については言わなくちゃいけないことがたくさんありますんで章を改め、最後が本命「踊る2」。
◆ レインボー・ブリッジを封鎖せよ!
織田裕二って好きです。
「東京ラブストーリー」も「ホワイトアウト」も良かったが、スーパーヒーローじゃなくて、義理人情と努力で困難を乗り越える人という役柄がハマる役者です。
この映画は、人気TVシリーズのテーマ~危機感が無く、事なかれ一辺倒の「本店」と市民の板ばさみになって苦しむ現場~を踏襲しているし、登場キャラも3アミーゴズも室井警視も和久さんもそのまま出てるので、安心して見ていられる。
今回は特に画面のスピード感が増したように感じるし、笑って、泣かせて、心を熱くする・・・一級のエンターテインメント。
また、続編もあるんじゃないかな?
でも、複雑な人間関係や背景など、TVシリーズで流れを把握していないとちょっとツライかも。
だけど、この映画見に行く人って、みんな熱烈ファンばかりだろうから、そんな心配はないか・・・。
ということで、大いに意見ありの「T3」へと続きます。
/// end of the “cinemaアラカルト6「チャーリーズ・エンジェル」+3” ///
(追伸)2018.2.26
岸波
現在の話に置き換えようかと思いましたが、それやると他のもみんな本格リメイクしなくちゃならなくなるので、最初のままということに。
新しいモノも書かなくちゃなりませんからね。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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