こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
ボンド・シリーズ第5弾!
その迫力!そのサスペンスを 盛り上げる恐怖の新兵器!
今回のcinemaアラカルトは、前回に引き続き「007は二度死ぬ」の特集です。
「007は二度死ぬ」の日本ロケでは、姫路城でニンジャ軍団の投げた手裏剣が城の壁を傷つけて問題になるという事件もありました。
このように、この映画は日本人の常識からちょっと外れている・・・とても不思議な「日本」という国が描かれていました。
と、いうことで、今度は「二度死ぬ」に出てきた「とても不思議な日本」のシーンを振り返ってみましょう。
1 不思議な「日本」の風景
まず、映画開始早々、潜水艦で日本に入国し、タイガーと接触するために東京の銀座に出向くボンド。
しかし、その往来を我が物顔に走っているのは、何と「人力車」!
シャツ一枚にベージュの腹巻をしたオッサンが着物の女性を乗せて駆けて行く・・・。
←(いったい、いつの時代なんだよ!)daddy
そして、悪の組織「オーサト化学」に出向いたボンド・・・このシーンを撮影したのは、四谷のホテル・ニューオータニ。
どこをどう見たって、こりゃあホテルでしょ! とても悪の「化学企業」には見えない・・・だけど、我らがボンドは、そんな細かいことは気にしない。
←(早く、気が付けって!)daddy
だけど、一番笑えるのは、タイガー田中の秘密基地・・・何と、秘密の地下鉄(丸の内線!)を走る「専用電車」がそれだと言う。
←(おいっ! みんなに見られてバレバレだろっ!)daddy
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007Special Edition |
しかも、この秘密基地(車両?)に入ってみると、そこはまるでサロンのよう。キレイな振袖のオネエサンがお給仕をしてくれる。
←(あったら、いいかも・・・)daddy
さらに、タイガー田中の自宅に招待されてみると、その家の家政婦さんは、何と皆さん、ビキニの下着姿!
しかし、そんなことに驚くヒマもなく、タイガーとボンドがお風呂に入ると、先ほどのオネーサンたち、今度は背中は流すわ、マッサージを始めるわ・・・一体これは、日本のどこの「家庭」なんだっ!
←(もっと、あったらいいかも!)daddy
で、タイガーは、自分の率いるニンジャ部隊をボンドの助けに出すから、見に来いと言う。その訓練の場所が真昼間の姫路城!
←(全然、“秘密訓練”じゃないっ!)daddy
そこで行ってみると、何故か「柔道着」を着た忍者部隊が、壁に向かって手裏剣投げを練習しているっ!
←(世界文化遺産、国宝姫路城になんてことをっ!)daddy
そして、乗り込む秋目浦。 身長188センチのボンドが日本人の漁師に化けるって、オイッ、なめとんのか~っ!
第一、まともな日本語しゃべれないだろっ!
←(なぜか誰も気付かない。トホホ・・・)daddy
・・・と、まあ、「日本」の設定は、実にハチャメチャなんですが、この頃の「スパイもの」というのは、ナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンがコミカル路線で大ウケだった時ですから、もはや“シリアス一辺倒”では客が付かないってこと、みんな判っていたはずなんです。
それなのに、「リアルじゃない」とか「ふざけすぎている」とか言うのは、的外れなんじゃないかな?
そもそも、007にシリアス路線を期待する方が無理ってもの。
洒落た会話とセクシーな美女、エキゾチックな風景、はたまたドライ・マティーニとカジノ・・・そして何といっても「荒唐無稽」なとこがいいんじゃないですか。
←(「たった一人」で世界の危機を何度も救ってるしね。)daddy
実際、ロジャー・ムーアを引き継いだ四代目ボンドのティモシー・ダルトンが、初期作品のようにシリアス路線に戻った時、誰も見に行かずに、たちまち主役交代になったのですから。
皆さん、堅いことは抜きで、007はとにかく愉しみましょう。
←(ダイアナ妃がダルトンを原作のイメージに最も近いってホメてたしね。)daddy
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2 登場人物たちの横顔
ともあれ、今となってはとても懐かしいこの映画、登場人物の横顔をもう一度見ておきましょう。
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キッシー・鈴木(浜美枝)
タイガーの部下の女性諜報員。
とにかくキレイだったです。 |
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ヘルガ・ブラント(カリン・ドール)
敵のスペクターのメンバー。
謎の美女。途中で死んでしまう。
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アキ(若林映子)
ボンドを乗せて幻の名車、トヨタ2000GTを
転がしました。スタイル抜群でしたね。 |
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タイガー田中(丹波哲郎)
日本の秘密情報部のボス。
しょっちゅう敵に捕まるボンドより有能な感じ。
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上の若林映子さん(アキ)もキッシー鈴木同様、日本の秘密情報部の一員で、しかも実は整形外科医。
ボンドが日本人の漁師に変身するために顔を整形しなきゃいけないってことで、彼女が執刀します。
で、整形外科医なら、ベッドに寝かされたボンドを手術する時、まず「メス」とか「カンシ」とか言いますね、フツー?
しかしこのアキ医師、開口一番、「毛抜き」!
←(フツー、その前に剃らないか、顔の毛?)daddy
でも、結局ボンドの顔は、ストーリー中に自然に元の顔に戻るので、「整形手術」というよりは「特殊メイク」だったようです。
まあ、いろいろと物議をかもしたこの作品ですけれど、僕は十分に楽しめました。
007で目くじら立てるなんて、子供に笑われますよね。
←(お前もその頃子供だろ。)daddy
この作品、これまで登場しながら「顔」を出さなかったスペクターの首領、ブロフェルドが初めて“顔見せ”するのも話題でした。
また、ケン・アダムがデザインした火山のセットだけで建設費が100万ドル(!)という過去最大の作品になりました。
←(轟々たる非難も過去最大・・・。)daddy
なお、ショーン・コネリーが日本に来て、誰も彼を「ショーン・コネリー」とは呼ばず、「ジェイムズ・ボンド」と呼ばれることにショックを受け、また、役者としての幅を広げなきゃいけないという想いもあって、この作品中にボンド役の降板を発表しました。
我らがヒーロー、コネリー・ボンドよ永遠に・・・・・・。
/// end of the “cinemaアラカルト5「007は二度死ぬ(後編)」” ///
(追伸)
岸波
では、また次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !
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原作007 |
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