◆　ブルネイ・プロジェクトの頓挫

(前回の続き)前任の事務職も何とか無事に日本に帰国し、太太、長女プラス１を迎えるべく日々の業務に勤しんでいました。

　当時はスマトラのアサハンプロジェクトに付随する小工事に従事していた人たちが相次いで業務完了帰国し、ジャカルタの住友商事ビルディングで働くスタッフが入国して、インドネシアの駐在員が新旧入れ替わる時期でした。

　相変わらず出入国時にイミグレーションでトラブるケースが相次ぎ、ひどいときには財布をチェックすると言われて係官に見せると、いきなり100ドル札を抜かれるという惨事が発生することもありました。

カリマンタン北部にあるブルネイ王国 （超金持ちの産油国）

　当時は住友建設が全社あげて取り組んでいた、ブルネイ王国のプロジェクトが突然キャンセルとなり、日本に帰れなくなった日本人社員があちこちの海外拠点に散らばっていましたが、住商ビルの所長とジャカルタ事務所の設計・見積担当者もブルネイからの帰還者でした。

　ブルネイの王族と「人類みな兄弟」の日本船舶振興会会長、笹川良一がぶち上げた大型プロジェクトでしたが、その王族というのがかなり怪しい人物で資金の出所がいつまでもはっきりせず、散々振り回された挙句に全面撤退するハメとなってしまいました。

（当時は週刊誌が特集を組んだりして結構な騒ぎになっていました)

　担当役員が降格になったり、プロジェクト関係者はその後かなり苦労することになるのですが、ジャカルタにやって来たのはアグレッシブな人たちでジャカルタ生活を謳歌していました。

　この頃はたまに宿舎でマージャンをすることもありましたが、単身赴任の人達はほとんど毎晩のように北ジャカルタ、コタの歓楽街に出かけていきました。

コタのカフェ・ヴァタビア （太太とよく行った）

　KOTAとはインドネシア語で町、市街地といった意味で、北ジャカルタはかつてバタヴィアと呼ばれ、オランダ東インド会社の一大拠点だったところでKota Tua(古い町)とも呼ばれていました。

　コタ地区にはオランダ時代の古い建物が多く残っていて観光の目玉となっており、南には中華街が広がり、フカヒレやツバメの巣を食べさせる高級店から、海ヘビや昆虫などゲテモノを出す屋台などが多く店を出していました。

　ジャカルタは昔から東南アジア最大の風俗都市と位置付けられており、いわゆる置屋から不健全マッサージ、怪しいカラオケ店なども乱立していました。

（イスラム教では婚前交渉は厳罰なのですが、さすがなんちゃってイスラムのインドネシアということでしょうか)

現在のコタ （この辺は昔とあまり変わらない）

　新しくジャカルタに来た人たちは、インドネシア語の勉強と称して、辞書を持って毎日のようにコタ迄出かけて行って、夜遅く帰ってきては門の前のおかま嬢と騒ぎをおこすので、小学生のお子さんのいる所長によく苦情を言われていましたが、素行が改まることはありませんでした。

　その国の言葉をマスターする秘訣は現地の恋人をつくることだとよく言われますが、確かに彼らのインドネシア語の上達ぶりはなかなかのものでした。

（ぼくは歓楽街のないアチェでインドネシア語をほぼマスターしていたので、付き合いの悪いやつだと仲間外れにされていました)

◆　現在／オシップ・ザッキンのメッセンジャー像

　だいぶ寒くなってきましたが、緊急事態宣言が解除されてから多くの店が営業再開したこともあり、寒さをがまんして佃中央大橋を渡って昼食に出ています。

　橋の中央辺りにパリ市から寄贈されたオシップ・ザッキン作の「メッセンジャー」像がスカイツリーを向いて立っていますが、ぼくが通るときは(バスで通過する時も)いつも頭の上にウミネコが乗っています。同一人物（笑）かはわかりませんが・・・

　東京駅で秋の味覚のスイーツフェア「マロン・マロン・マロン」開催中で、期間限定や東京駅限定の栗スイーツが大量販売されており、火、金の出勤日の帰りには毎回太太にお土産を買って帰っています。

　22日金曜は長女と孫が遊びに来ていて、駅中で出張販売していた愛媛の和栗専門店「罪深き栗」のメイン商品罪深き栗を買って帰りました。

（抹茶モンブランを使った「栗しか勝たん」にも惹かれたのですが)

　月に一度、スーパー温泉に行く前に昼食を取る花月・上尾原市店で期間限定、湯河原・飯田商店のしおらぁ麺。以前食べた醤油らぁ麺同様すばらしい味でしたが、好みとしてはチー油をもう少し抑えてほしかった。

　あと細麺は大好物ですが、今回はちょっと茹ですぎでしたね。

　太太は今日はこってりが食べたいと、チー油仕立ての豚骨醤油味「横浜家系ラーメン・藤崎家」を注文。

　一口いただいたけどやはりこってりがっつりでした・・・

　コロナおさまりつつありなによりですね。

　11月半ばから胃やら大腸やらいろいろ検査することにしたので、11月6，7あたりに帰福しようと思ってます。

（確定したら連しますのでその節はよろしく。）

　（2021.10.24up）

ツーさんが来る日の次の週末だな。被らなくてよかった。カラオケ行こうな、待ってるよ。