◆　アチェへ移住

(前回の続き)1987年3月11日、太太とぼく、3人の子供たちとメイドさん2人、猫を連れてメダン行の飛行機に乗り込み、メダンのホテル泊。

　ホテルでキャリーケースに入れていた猫を出すとベッドの下にもぐってしまい、朝ひっ張り出すのに一苦労しました。

　翌朝、メダン－ロクスマウェ間を週3便ほど飛んでいたセスナ(その日は我々一行で貸し切りでした)でロクスマウェへ。

　1時間ほどの飛行中ずっと扉がガタガタしていて、着陸後確認したらロックがかかっておらず、長男がずっと扉をいじっていたので、なにかの拍子に扉があいていたらとゾッとしてしまいました。

　なんとか無事にアルンLPGプラント近くの丘の上にある飛行場に到着し、新居となるAAF (ASEAN Aceh Fertilizer)の集合住宅へ。

アチェ肥料工場
（※アチェのガス枯渇のため2005年に操業停止とか。）

　AAF肥料工場はASEAN諸国の初の合弁事業として設立され、3年前の1984年に生産を開始したばかりでした。

　エリア内にはモスクやスーパーマーケット、現地の学校もあり、これも近くにあったモービルオイルの豪華なキャンプとは比べるべくもないですが、なんとか日本人の家族が生活していけるレベルでした。

肥料工場の職員用住宅に入居

　ジャカルタではメイドさんを3人雇っていて、年長の料理担当、中堅の子守担当、若手の掃除洗濯係とみなとても良い子たちで、太太とうまくやっていて子供達もなついていたので、このまま別れるのはつらく、アチェで地元の子を雇うのも難しいので、給料を倍にするので一緒に行ってほしいと持ち掛けたところ、喜んで行くと言ってくれました。

　ただ子守担当の子は、これも住み込みで働いていたガードマンと結婚するのでジャカルタに残るということでした。いつもケンカばかりしていたので意外でしたが、あれは結婚するのだからもっとしっかりしろと叱咤激励していたようです。

メイドさんたちと次女

　到着翌日、PTアルンのインターナショナルスクールに長男、長女を連れて行き、幼稚園の入学手続きをしましたが、環境激変のせいかその翌朝から長男がずっと嘔吐し続け、さらに次女は40℃近い熱を出し、ロクスマウェの町医者に見てもらうと診察もろくにせず、薬も処方してくれずで途方に暮れてしまいました・・・

　夜中つきっきりで水を飲ませたりして看病すると、3日後にはなんとか回復してくれましたが、これはアチェの風土病だとかで、子供たちはその後発症することはなかったですが、一度ぼく自身がかかってしまい死にそうな思いをしました。

インタースクールの幼稚園にて

　4月に入ると、ジャカルタのスミトマス(住商ビル)、グロドックプラザショッピングセンターの所長をしていた建築職の家族もアルンにやって来てAAFコンプレックスの我が家の向いに居を構えました。小学生の男子が二人いて子供たちのよい遊び相手になってくれました。

　ちなみにこの建築職は草深さんといい、三重県の日下部氏からの由緒ある姓とのことでした。

　草深さんはその後、ぼくの2回目のジャカルタ駐在(1996年～1998年)時のジャカルタ事務所長を務めたり、退社して世田谷の建設会社の社長になってからもジャカルタパラダイスの日本OB会の会長をしたりと長いつきあいだったのですが、2020年11月に心筋梗塞で急逝されました。

　コロナが治まったらまた一緒に飲みたかったのですが・・・

◆　現在／シン・ウルトラマン

　週末は満開の花の中でランチを楽しんでいます。

　太太と浦和パルコでシン・ウルトラマンを見てきました。

　55年前テレビで見ていた元祖ウルトラマンへのリスペクトを強く感じ、ウルトラセブンの雰囲気も感じられ実に面白かったですが、つきあわされた太太は退屈そうでずっとポップコーンを齧っていました。

（エヴァの葛城ミサト風の長澤まさみのお色気？シーンはご愛敬でしたが)

　近所の上尾イオンにシネマがないので、浦和パルコ迄出かけてきますが、映画の後の叙々苑のディナーが楽しみ。

　浦和という名がつく駅は東西南北と中浦和、武蔵浦和と浦和美園駅があり、全部で八つ。東西南北の駅があるのは世界で浦和だけだとか。

　気候が良くなってきたので、佃から築地まで歩いて場外市場の｢もんぜき通り｣アーケード街にある老舗のラーメン店｢若葉｣へ行ってきました。

（創業1955年とか)

　ラーメンを受取って店の前の通路を隔てた道路沿いに並べた低めのテーブルで立ち食いするスタイルで、博多ラーメンより更に細い極細麺なので、延びないうちに急いで平らげないといけません。

　今日これから福島に帰り、明日は父の33回忌と母の17回忌を一緒にします。

　それぞれ27回忌と13回忌をコロナでできなかった(ぼくも日本にいなかったし)ので 今回早めにすることにしました。

（今夜は姉、妹と南風亭で食事です。）

　（2022.5.22up）

今回は会えなくてごめんな。息子のコロナ感染で濃厚接触者の自宅待機もあったし、担当する国際シンポジウムが目前に迫っていて（しかもトラブル続発）、越境面会や飲み会を自粛しているんで。またいずれ連絡するよ。