「Ice Cubes」 by Fra's Forum♪

 

 

 

 

 


◆ 駐在の心得

 4月は異動の季節、岸波もご栄転だそうで、喜ばしい限りです。

 当社のシンガポール支店でも4月1日付で所長が交代になりました。

 13年シンガポールに駐在した前所長が本社・国際事業部の建築部長、新所長はジャカルタの所長が横スベリ。

 この前所長というのが、日本国内の勤務は実に26年振り。

 バスラ(イラク)-ペナン-グァム-シンガポールとずっと横スベリ。

 僕もこの10年半の間、6カ国を横スベッてきたわけだけど、これにはとてもかなわない。

 (しかし、横スベリさせるのが好きな会社ではあるね)

ペナン島

 バスラではイラク通信省の建物(91年の湾岸戦争で真っ先に攻撃されたとか)、ペナンでリゾートホテル、グァムでコンドミニアムやゴルフ場のクラブハウスなどのプロジェクトに従事してシンガポールに移り、「できればここで定年まで」と希望していたのに「東京でだけは働きたくない」と言っていた本社勤務になってしまった。

 同情いたします。元気でがんばってください。

 ぼくがアンマンからナイロビに移った2000年当時のナイロビの所長はその翌年に定年を迎え、退職の手続に1週間ほど本社に帰った後、またナイロビに舞い戻り、今も奥さんと二人で暮らしている。

 ナイロビの暮らしはもう18年目になるのかな。

 一人娘のお嬢さんは日本で働いていて、時々ナイロビに遊びに来たり、逆に元所長夫妻が日本に一時帰国したりしているそう。

 うらやましい(?)人生ですが、ナイロビは医療事情が悪いので、健康であればこそですけどね。

ナイロビ・マラソン(in ケニア)

 家族で海外駐在する場合、会社の規定で日本への残置家財を15立米まで倉庫に預けることができるんだけど、シンガポール前所長の場合、26年間、倉庫に預けっぱなしのままだったとか。

 最新式(当時!)の冷蔵庫とか、ステレオとか、レコード盤とか布団などを帰ってから引き取らないといけないそうで、「もはやタイムカプセルを開けるような気分」と言ってたけど、何か面白いものはでてきたかな?

 今度聞いてみようと思っている。

 しかし、26年の間日の目を見ることなくずっと仕舞い続けてきて、払った費用(会社負担だけども)が500万円以上。

 すごくもったいない気がするね。

 話は突然、歯の話に変わります。

 アンマンでお土産の煎餅をかじっていて欠け、ロンドンまで出かけて行って付けた差し歯が取れ、シンガポール高島屋の入っている義安城ビルの26階にある歯医者に行ってきました。

 できればインプラントにしようかと思ったのだけれど、5千シンガポールドル(約35万円、日本に比べるとまだ安い?)かかるというので未だにどうするか思案中。

 シンガポールの医療は歯医者も含め、日本と変わらない水準なので問題ないけれど、インドネシアのアチェやナイロビなどでは歯医者では苦労させられた。

 特に最初の赴任地だったアチェでは赴任前に歯を治療する暇がなく、数ヶ月すると虫歯が痛くなってきた。

歯の治療 (※イメージです。ふふふ・・by葉羽 )

 忙しくてシンガポールかジャカルタに行って治療する暇もなくガマンの日々を送っていたところ・・・

 ある日、「プラント内のクリニックに歯医者がオープン」のお知らせが回ってきた。

 早速出かけていくと、女医さんが診察してインドネシア語、英語、日本語を併記したカード(GIGI-TOOTH-歯 とかね)を見せながら説明してくれる。

 それによると、もう抜歯するしかない、ということだった。

 生まれて初めての抜歯だけど,なんかこんな↑カードも作ってるし、しっかりしてそうだから、まーいいか、と思ってにっこりOKサインを出してしまった。

 で、さっそく麻酔注射を一本。

 「へー、麻酔はほっぺたに打つんだ。ちょっと痛いな」と。

 (なんせ、初めてなので)

歯の治療 (※イメージです )

 だんだん口の中がしびれてきて、抜歯開始。

 「うん、麻酔が効いてるから痛くないな」と思ったのも束の間、だんだんと痛みが強烈になってきた。

 必死に女医さんに痛みを訴えても、「がまんしなさい」とかまわず続行。

 (たしかに途中でやめられても困るんだが・・・・)

 悪いことに女医さんで力がないものだから、なかなか抜けずにまさに拷問。

 (おそらく人生で一番痛い体験だった)

 終わったときには貧血状態で呆然自失、しばらく仕事ができなくなってしまった。

 これに懲りて、ナイロビ赴任の前には歯医者に検診に行き、この際親不知も抜いてしまおうと一大決心。

 今回は麻酔注射もちゃんと歯茎に打たれ、上の2本の親不知は全く痛みを感じずスムーズに抜歯完了。

 これなら下の2本も問題ないだろうと安心しきっていたところ、三本目の時はいつもの先生ではなく、かなり若い先生が『今日は私がやります』と・・・・。

今日は私が・・・(オーマイガッ!)

 昔の悪夢がちらと頭をよぎったけど、「まさか日本であんなことはないだろ」と思っておとなしく抜歯開始。

 初めの内は麻酔も効いて痛みもなかったけど、手際が悪くなかなか抜けないでいるうちに麻酔が切れてきて、痛みがだんだんひどくなってきた。

 また必死に痛みを訴えて、麻酔をもう1本打ってもらったけど、こうなってしまうともうほとんど効き目なし。

 (人生で2番目に痛い体験だった・・・・)

 次の日は顔面の半分をスイカのように腫らしながら出勤するはめに。

 ちなみに最後の4本目はいつもの先生が抜歯して、実にスムーズだった。

 若い歯医者さんの練習台にされたわけだね。

 海外に駐在する前には歯の治療をしっかりしておきましょうというお話でした。

 (2006.4.8)

 葉羽期間のある海外旅行の際は、気を付けましょう。



 

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