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ケニアとナイジェリア、同じアフリカの国なのに、私の印象としては何でこんなに違うのかと驚くことばかりでした。 詳細については、一度本気で研究して、レポートでも書いてみたいと思いますが、備忘録ということで、以下興味のある方はお読みください。 ◆運転マナー ケニア在住の方に聞いたら、現地人の運転マナーは最悪と言われていましたが、空港からナイロビの中心街まで移動する間に、ラゴスとの差に驚きました。 みんな車線を守っているし、むやみにクラクションを鳴らすこともない。(当たり前のことですが) 渋滞はするものの、それなりに秩序は守られているので、安心して車に乗っていられます。
◆接客マナー ホテルやスーパーマーケット、街の市場、どこへいってもケニアでは皆さんフレンドリー。 にこにこ笑って話しかけてきて、とても親切。 もちろん、ラゴスの人も基本的に明るくて親切ですが、サービス業関係者、特にホテルのフロントやスーパーのレジのお姉さんの高飛車な態度には、怒りを通り越して呆れることも数知れず。 (ただし、人間的に正直なのはナイジェリア人、わかりやすいのはナイジェリア人という評価も多いです。) ◆物価 ナイロビも物価は高いと聞いていたのですが、ホテルの価格もラゴスに比べればはるかに安いです。 マーケットへ行くと、まず野菜の質が高いことに驚きます。 (最近は料理もすべて自分でやっているので、野菜を見る目は肥えてきてます。) 種類も豊富だし、値段を聞いたら、トマトはラゴスで売っているものの倍くらいの大きさがありながら、値段は1割程度でした。 フルーツも安いし、これは本当にうらやましい!
◆治安 ナイロビの街は実は非常に危ない街だということは聞いていましたし、数年前の大統領選挙の時の様子や、最近でも暴動やパイプラインの事故のニュースなども知っていましたが、夜間の外出や危険と言われている地区へ近寄らないようにすれば、とにかく街を自由に歩き回れることに驚きました。 (ラゴスでは、そう簡単にはいきません。) といっても長く暮らしているといろいろあるようで、現地在住の方からは、知らない内にナイフで切り刻まれていたナップサックを見せてもらいました。 (実際にバッグから物を盗られた人もいるそうです。) それでもしばらく街を探索して、木陰で人々の様子をウォッチングしていましたが、ラゴスの危険度とは雲泥の差です。 やっぱりラゴスの一番の問題は交通事情、バイクタクシーの存在がネックとなっているようです。
◆陸上王国ケニア ナイロビに着いてすぐに気が付いたのが、人々がとにかくよく歩いています。 これは気温が低いのも大きな要因だと思いますが、歩道をたくさんの人が歩いて行き来していることに素直に驚きました。 さらにびっくりしたのが、歩くのが早い! さすがに陸上王国ケニア、私も歩くのは結構早い方だと思っていましたが、マーケットを歩くと後ろからプレッシャーをかけられて、何度道を譲ったことでしょう。 さらにさらに驚いたのは、アンボセリへの陸路移動の際、はるか向こうに地平線、広大な大地が広がっているのですが、その路肩を歩いている人がたくさんいます。 周りを見渡しても集落はなし。いったいどこから来て、どこまで歩いていくのか非常に興味をそそられましたが、その内、そんな人がたくさんいることに気が付き、マラソンで世界記録を作るのは、やっぱりこの国の人だと思いました。 高地でこれだけ歩いている人たちの子孫は、そりゃマラソンも早くなるでしょう。
ちなみに私の住んでいるラゴスで人々を観察すると、お金がなくて止むなく歩いている人はいますが、それでも距離はたかが知れています。歩くのも非常に遅いです。 小銭のある人は、10分の距離を歩かずにバイクタクシーに乗ってしまいます。 ということで、わずか数日の滞在で両国の違いがあまりに大きいことに正直驚きました。 いったいこの差はどこから生まれてきたのでしょう。 実際に住んでみるとケニアも大変なのでしょうけど、ラゴス在住者としては、何から何まで非常にうらやましく思えてしまいました。隣の芝生は青く見えるだけなのかもしれませんけど。
以前から、ラゴスで一番怖いのは交通事故というお話は何度もしていたのですが、すでにこれまで記憶にあるだけでも、10回以上は接触事故を経験しています。 いずれも傷は浅くて、運転手同士がさんざん口論した後に、結局相手が悪くても金を払うこともなくそのまま別れて行くということの繰り返しです。 この日は出勤途中、車の中で新聞を読んでいて(外を見ると胃が痛くなるので、ひたすら新聞を読みまくります。)、ふと右側を見たら、隣の4輪駆動車が限りなく接近して来ます。 思わずウワァ~と大声を出しましたが、相手の運転手は運転席側にもかかわらず、こちらの車の存在にまったく気が付かないようで、どう見ても接触は避けられそうもありません。 思わず足を踏ん張ったその瞬間、鉄板がグシャッと凹む嫌な音とともに、こちらの右サイドミラーが相手の車にパキパキという音とともにめり込み、両方の車が動けなくなって停まりました。 相手の運転手は、品のよさそうな30代くらいの女性です。さて激怒したのは私の運転手。
車を飛び出して相手の女性にどなりまくっているのですが、困ったことにこちらのミラーが相手の車に完全にめりこみ、こちらの車は路肩まで押し出されてもう1cmも動けないから、両車ともまったく動けなくなってしまいました。 ぶつかった場所はメインストリートで、とにかく交通量が多いのですが、完全に2台が車線をふさいだので、もう周りは大騒ぎです。 こんな状況では、とにかく車の中でおとなしくしているに限るので写真を隠し撮りしながらしばらく傍観していたところ、見るに見かねたバスの乗客が降りてきて、ぶつかった4輪駆動車をかついで、横にずらすことになりました。 (私は手伝うこともなく、見て見ぬふりを通してました。) でかい4輪駆動車がそんなに簡単に持ちあがる訳もないのですが、渋滞はどんどんひどくなるから、我慢できない人たちがどんどん集まってきて横に引きずったら、バキバキ音を立てながらカローラのミラーが相手の車からはずれました。 こんなにたくさんの人から、手数料を請求されたらアウトなのでどうしようかと思っていたら、みんな朝の出勤タイムだったのでそれどころではない様子、とにかく早く車をどけてくれということなので、裏道まで移動して、相手の運転手と協議することにしました。
ラゴスでこのような状況になると危ないのが、どんどん野次馬が集まってきて、そこに外国人が出て行って口論になったりすると、相手が悪いにもかかわらず、外国人のほうがボコボコにされることがあるということは聞いていたので、とにかく場所を速やかに移すことにしました。 さて相手の運転手の女性、運転手との口論では埒が明かないを思ったのか、非常に丁寧な口調で車の中で様子を見ている私に話しかけて来ました。 「あなたは私に何を求めるのですか?」と聞かれたので、「あんたが悪いんだから金を払え」と私が言った途端に、かなり美形の顔が豹変して、一気にまくしたてて来ました。 「私の車を見ろ。あんたの車よりはるかに新しいのに、ボコボコになっちゃったじゃないの。私はまったく悪くないのに、どうしてくれるのよ。金を払うのはあんたの方でしょ!」とすごい剣幕です。 もうこれも想定の範囲内なので、この発言が出たところで運転手には発進を指示。 これ以上話しても何も出てこないことは過去の経験から明らかでしたし、ポリスマンでも来たらさらにややこしい話になるので、速やかに撤退したのです。 しかし驚いたのはカローラのサイドミラー。このミラーは、日本で走っている車のように折り曲がったりしないから、何かにぶつかったらすぐにもぎ取れてしまうのかと思っていたら、相手の車の横をグシャグシャに削り、さらに相手の車にめり込みながらも、びくともしていないのです。 このカローラは米国仕様なのですが、どうやらこのサイドミラー、衝突時にこちらのショックを軽減できるように非常に頑丈な作りになっているようです。
だからこちらの車の被害は、ちょっと右横がへこんで、擦りキズが出来た程度。オフィスから帰る際には運転手が擦ってほとんどわからない程度になっていました。 ということでつまらん事故の報告でしたが、瞬間的に身構えたにも関わらず、やっぱり腰と首には痛みが出るほどの衝撃でした。 (むち打ちではありません。) こんなこと繰り返していたら命がいくつあっても足りないので、運転手は厳重注意処分としましたが、あと半年ちょっと、やっぱり神頼みしかないようです。
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