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大統領選挙などを前に、大きな集会があったり、大統領候補者が来るということになると、街の道路には警察による交通規制が入り、ただでなくても大渋滞する道路が、さらに凄い状態になります。 さてそのような中、3月7日にオフィスから帰宅途中に、警察の検問でつかまってしまいました。 何が問題なのかと運転手が警察官に聞いたところ、車の窓ガラスに黒いシートを貼ることは禁止になったとのことです。
このシートは、昨年4月に車を購入した後に、セキュリティの関係からすぐに貼り付けたものなのですが、きちんと警察の許可証も取ってあったので、それを見せましたが、制度が変わったとの説明の一点張りで、まったく埒があきません。 その場は、とにかく知らなかったということを説明するとともに、すぐに剥がすということを約束して、何とか解放されましたがどうも納得がいきません。 運転手と話したところ、金銭目当ての滅茶苦茶な理由をでっちあげているのだろうということになりましたが、翌朝の新聞を見ると、確かに急遽、車の窓ガラスにシートを貼ることは禁止になったという記事が出ています。 こちらの道路では、渋滞になると路上売り子がたくさん出てくるのと、ところによっては、金銭の施しを求める人がたくさんいたりするので、このシートはちょうどいい目隠しになってよかったのですが、これは対策を考えなければいけません。 といっても周辺の車を見る限り、少なくとも5台に1台はこのシートを貼り付けています。 このシートは、日よけにもなるので、暑さ対策にも効果があるのです。 これだけたくさんの車が付けていて、すぐにみんな剥がすわけはないだろうということで、1週間とりあえず様子を見ることにしました。 ところがところが、この日また検問のところを通過すると、間の悪いことに、前回止められた警察官にまた見つかってしまいました。
今度はもう言いわけのしようもないので、どうなるかと思いきや、予想どおり、相手からは何かをくれと言ってきます。 あまり詳しくは書けないのでご想像いただきたいのですが、具体的な金額まで提示してきます。 これから剥がしにいくからと言っても、そんなことの通じる相手ではありません。 それでも要求通り払うのも悔しいので、さんざんごねたところ、警察署へ行こうということになってしまいました。 ということで、これ以上はもう書けませんが、たっぷりお小言を頂戴するとともに、少々の授業料をお支払いして解放となりました。 もうこりごりなのでシートはすぐに剥がしましたが、どうも中が丸見えになったので落ち着きません。 仕方ないので、窓に貼り付けられるサンシェードを買おうと思っています。 今度はそれも禁止になったりして。ということでちょっと悔しかったお話でした。
日本の大地震については、朝のCNNニュースで知りました。 何気なくボーっと見ていて、珍しく日本の映像だと思ったら、地震についてのニュースでした。 この時点では、そんなに大規模な地震だとは思っていなかったのですが、30分ほどしてからものすごい津波の映像が流され、これは尋常ではないということを認識しました。 私のホームタウンでも被害が出ているようなので、慌てて家族に電話しましたが、つながりません。 (携帯ネットワークそのものが麻痺していたようなので、ましてやアフリカからの国際電話がつながる訳もありません。) とりあえずメールを家族の携帯と自宅のPC宛に送ったところ、下の息子からすぐに返事が来ました。 本人も家のほうも無事なようですが、余震が怖いのと、誰とも連絡が取れないとのこと。
その後、妻の職場のPCからもメールが届き、どうやら携帯電話が使えないので、家族同士が連絡が取れないようです。 ということで、はるばるラゴスを中継地点として、職場や学校のPCから私のところにメールを送ってもらい、なんとか連絡を取り合い、無事を確認することができました。 震源からかなり離れた場所でもこんなことをやっているのですから、震源地に近い所では想像を絶する事態になっているに違いありません。 ということで不安な中出勤しましたが、その後は次々と明らかになる被害状況にただただ驚くばかり。 こんなことが現実に起こっていいのかと、もうショックで、仕事も手に付きません。 人間の運命のはかなさ、自然の力には逆らえない人間の無力さを感じながら、これ以上被害が大きくならないことを祈ることしかできませんでした。
その後も、日本の大地震については、当地においても大きく報道されていまして、空爆のあったアフリカの国の話題や、民主化運動が続く中東・アフリカ諸国の話題などは、どこかへ消えてしまったかのようです。 アフリカにいて、日本のこのようなニュースを見るのは、とても精神的に厳しいものがあるのですが、どこへ行ってもテレビのついているところでは、嫌でも悲惨な映像が目に入ってきてしまうので、どんどん悲しい気持ちになってしまいます。
そのような中、少しでも心が救われるのは、こちらの方々からお見舞いの電話やメッセージを次々にいただくこと。 かなり上の役職の方からいきなり私の携帯電話に電話があったりするので、ビックリするとともに、その細かい心配りには、心底感心してしまいました。 土曜日になっても、電話やメッセージは引き続きたくさんいただいておりまして、こちらの方々の情の深さには改めて感動を覚えました。
仕事の方は毎日とても忙しくて、ここ数日ワークショップを連続して開催しています。 以前にもご紹介したことがありますが、こちらでの会議や研修、ワークショップなどの開会の際には、キリスト教やイスラム教など、その日に応じて、各宗教に基づきお祈りの時間があります。 私の場合、いつもこの時間は、下を向いて、ただただじっとしているのですが、ここ数日間はお祈りの後に、こちらの方の発案で、日本の地震被害者に対して、毎日、黙祷が捧げられています。
はるばる離れたアジアの国に対する思いやりに、毎日感動とともに、感謝の気持ちで一杯になっています。 お見舞いメッセージは、今週に入ってもたくさんの方から携帯電話に送られてきまして、援助に来た人間が、今は反対に力づけられています。 原発のほうも、こちらのローカル新聞の紙面を毎日賑わしているのですが、何とか無事に早く収まってほしいと、はるばるラゴスから祈っています。
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