都内でコンサート巡りをしているが、中野にはほとんど来ない。中野サンプラザ(消滅)はクラシックをほとんどやらなかったし、なかのZEROも過去に一度来ただけ。どんなコンサートだったかも思い出せない。そんなわけで、もしかしたら10年以上中野には来ていない。
今回、和田一樹が新日本フィルを指揮する格安コンサート(1階席3600円)がなかのZERO大ホールであったので、最近中野で注目のラーメン店(昨年2月オープンの「TOKYO RAMEN かいか」)調査(いずれレポート予定)を兼ねて夕方家を出た。
南口では中道改革の長妻昭が「富裕層優遇税制の是正」を訴えていた。小選挙区で敗れ比例区で復活した。

ZERO大ホール19列のセンターの席だった。ステージの見え方はこんな感じ。
1階は1014席、2階は278席で合計1292席。2016年に大規模改修したというが、最初の「フィガロの結婚」序曲はもったりとして重苦しい響き。ホールの音響のせいもあるのか。
昨年、和田一樹の指揮で「ブルックナー&ベートーヴェン交響曲第5番」(4月29日)、マーラー交響曲第2番「復活」(9月20日、いずれも豊島区管弦楽団)を聞いた。プロ・オーケストラを指揮したらと期待したが、どうもこのモーツァルトはいただけなかった。センスに疑問を持った。
前半2曲目の「協奏曲交響曲」K.364でも最初は流れが重苦しかったが、第1楽章後半からソロの2人(平井美羽:ヴァイオリン&有冨萌々子:ヴィオラ)ともどもノッテきた。この曲は本当にいい曲でうっとりした。
アンコールはそれ以上に素晴らしかった。ヘンデルのハープシコード組曲第7番をノルウェーの作曲家ヨハン・ハルヴォルセン(1864~1935)が編曲した曲だ。ヴァイオリンとヴィオラの音の重なりがなんとも深く心に響いてくる。

20分の休憩後はチャイコフスキーの「悲愴」。昨年の12月14日(トリフォニーホール:阿部未来指揮都民交響楽団)、12月16日(東京文化会館:尾高忠明指揮早稲田交響楽団)、今年1月25日(ルネ小平:直井大輔指揮オーケストラ・ミュズニック)と「悲愴漬け」の状態。
しかし、この曲やはり驚異的な名曲で共感力があればアマチュア・オーケストラでもそこそこ聞ける。さて注目の指揮者和田一樹が指揮のプロ・オーケストラ(新日本フィル)ではどうなのか?
当たり前だが、やはりプロ・オーケストラは上手い!まず金管の安定感、木管の味わい深さ。そして弦楽器の洗練された繊細さ。気持ちがいいくらいにハモっているのだ。コントラバスは6台だが、これも前面に出て主張している。第4楽章のコーダも見事。こうでなくちゃ。
ゲネラル・パウゼというか、楽節の休止の「間」の取り方がギリギリ長目で、この呼吸が実に見事。アチェレランドも自然な感興表現で素晴らしい効果。和田一樹、なかなかイイ。ただ指揮台への歩き方とかもう少しステージマナーを身に付けて欲しい。

ただ、観客のフライング拍手はなんとかならないのか(怒)。第3楽章(スケルツォ・行進曲)が終わり興奮して拍手するのは分からないではない。しかし今回はアタッカ(そのまま休まず)で第4楽章に突入したので、本当に邪魔だった。
さらにコントラバスのピッチカートで消えるように終わる終楽章終結部でもフライング拍手。もっとその重い沈黙を味合わせてくれよ。「あなたたちは何を聞いているんだ」とその蛮行にまた怒りを覚えた。
最初の「フィガロの結婚」序曲で「あ、これ知ってる」と隣のオバサンが歌い出したのでビックリしたが、やはり観客(90%の入り)の質は良くなかった。ちょっと残念。