三鷹駅からバスで3駅目。初めて聞くホールとオーケストラだ。625席の中ホールだが、2管編成のフルオーケストラだと600席ぐらいになる。
カザルスホールを思い出した。カザルスホールは日大が所有しているが、林真理子理事長の肝入りで2026年に再オープンするらしい。
この風のホールはバルコニー席でも、音響の良さが分かった。
沼尻竜典が2回現れてプレトーク。沼尻がモーツァルトピアノ協奏曲全曲演奏で弾くホール備え付けのベーゼンドルファーがヤマハに買収されたという話は知らなかった。
しかし、沼尻が演奏した14番の協奏曲はいわゆる「指揮者のピアノ」っていうやつで、繊細さがなくて楽しめなかった。
後半のドヴォルザーク交響曲第7番は素晴らしい熱演。弦楽器は第1ヴァイオリン7、第2ヴァイオリン6、ヴィオラ5、チェロ4、コントラバス2。管は基本2管だが、ホルン4、トロンボーン3。
在京オーケストラでも、ドヴォルザーク7番なら14型(第1ヴァイオリン14台)で演奏していると思うが、今回のトウキョウ・ミタカ・フィルはその半分以下だが、管と弦のバランスに不満は全くないのだった。
どういうことなのかはおいておくとして、心が熱くなるような演奏だった。首席クラスのメンバーが本気出しているから当たり前だが、楽想の抉りが凄いのである。沼尻って、こんなに熱い音楽をする人だっけ。
なんか飄々として落語家みたいな軽妙な話をしたり、演奏後のなんとなくちょっと落ち着かない態度など、軽く見てきたのだが、訂正しなきゃならん。
そう言えば、N響と凄いチャイコフスキー交響曲第4番の演奏があったっけ。こりゃ、ちょっと遠いけど三鷹に来る機会が増えるかもしれない。