昨日(12月3日日曜日15時)、ミューザ川崎シンフォニーホールにて、音楽大学オーケストラフェスティバル第3回を聞く。
「川崎は遠い」という先入観で、実に今までこのミューザ川崎シンフォニーホールには来たことがなかったのだ。「遠い」って言っても、自宅からはドアツゥドアで70分なのだが。
初見参は良かったのだが、なんと当日券の発売はなし!いやあ、参ったが、「チケット求む!余っている方いらっしゃいませんか?」の紙を掲げたら、演奏開始の5分ほど前に「体調が悪くなったので帰る」という男性がいて、チケットを売ってくれた。本当に助かった。
演奏は何度も書いているが、プロを目指している学生が、投票か何かで決めた本当にやりたい曲を演奏しているのだから、熱演にならないわけはないのである。そして予想通りの大熱演だった。
まず前半は、尾高忠明指揮桐朋学園大学オーケストラによるラフマニノフ交響曲第2番。ラフマニノフの生誕150年ということで、このフェスティバルでも、すでに東京音楽大学オーケストラが11月4日に演奏しているが、今回の桐朋学園の演奏はさらに洗練・彫琢されたもので感銘深かった。
後半は秋山和慶指揮洗足音楽大学オーケストラによるショスタコーヴィッチの交響曲第5番。コントラバス6台でヴァイオリン13型の編成で、ここまでのこのフェスティバルではもっとも小さい編成なのだが、これが素晴らしい!第3楽章の深い悲しみはもちろんのこと、終楽章では冒頭の速いテンポをリテヌートして曲調が変わる最初から3分あたりのホルンのなんとも無慈悲で諦観に満ちた吹奏に驚かされた。
今まで何度も聞いているがこんなに訴えかけてきたのは初めてだ。ほう、こう演奏するものなのかと納得した。こうした発見もあり、目頭が熱くなって来るような素晴らしい演奏だった。やはりこのショスタコーヴィッチ交響曲第5番は本当に良くできた曲である。
(※今回の私の席からのステージの見え方↓)
なお私の座った席は、2階の2L4の一番上の真ん中。指揮者が完全に見える席でクラスで言えばB席かな。
しかし、音の混じり具合いは残響多めでサントリーホールを上回る感じで、これもまた好ましかった。
今後このホールには足を運ぶことになりそうだ。東京交響楽団の最近の急激なレベルアップが言われているが、このホールを本拠にしたことと無関係ではあるまい。
これでたった1000円とは!とにかく音楽大学のオーケストラによるコンサートは聞き逃してはいけない!
しかし川崎駅西口ってこんな感じになっていて、本当に驚いたわ。
日本最大クラスのショッピングセンターのラゾーナ川崎もこの西口の駅降りてすぐだし。
今まで、川崎って、来ても東口だったからな。楽しみが増えたわ。