今週日曜日深夜に放送されたNHKラジオ第1放送ラジオ深夜便の中のラジオ文芸館では遠藤周作(1923〜1996)の「チュウリップ」が朗読された。
これを便利な聞き逃し配信で聞く。
駅でじろじろ自分を眺める女に「どこかでお会いしましたか?」と問うと「あなた、巨人軍の国松選手に似てますね」と言われて、その女の勤める神戸三ノ宮のキャバレーに行ったり、浅草で英語が通じなくて困っているアメリカ娘をホテルで見かけて助けたりする人の良い中年男を描いた1963年に発表された短編小説だ。
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短編集「秋のカテドラル」の中の一篇 |
まあ、さして傑作とも思えないのだが、この「チュウリップ」という題名の由来が分からずかなり考えた。
作中に花の描写なんかあったかな?と40分ほどの朗読を聞き返してしまった。
あ、そうか!そうだったな。さすがに狐狸庵先生である!
分からない方は「遠藤周作 チュウリップ」でGoogleして下さい。
葉羽 という事なのですが、実際「遠藤周作 チュウリップ」で検索してもジャストミートな記事には行き当たりませんでした。またWikiで調べても載っていません。
このままでは不親切かなと思うので、僕の方からネタばらしを。
チューリップは花の下が長いことから「鼻の下が長い」を連想させるので、昔から"女性にだらしない男性"を指す隠語とされます。おそらくそういう意味かと。
(2023.3.31「岸波通信」配信 by
三浦彰 &葉羽)
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