2010年秋に発売されたビームスとNIGOのコラボ・ブランド「ヒューマンメイド」もこの春5シーズン目を迎えた。
(※右の背景画像:NIGO)⇒
今春は、生誕125周年の「コカ・コーラ」とのコラボ商品が目玉である。
コラボ・ブランドが、さらにコラボするという、まさにコラボ氾濫時代の先を行くダブル・コラボである。
NIGOにとって、コカ・コーラを始めとしたアメリカンカルチャーは、ウォーホルなどのポップアート、デニムを中心にしたヴィンテージ・クローズ、スニーカー、日本のプロレスなどと並んで重要なキーワードだ。
2月22日に行なわれたビームス東京でのローンチパーティにはNIGOも登場し、DJ役を買って出ていたが、なんか、若返ったねという声もきかれたが、香港のファッション企業のITに2年前に買収されて、累積負債を整理してもらったためなのか。
90年代&裏原を代表するサクセス・モンキーももう42歳になった。いいことばかりではなかったが、好きな洋服を作り、オサラを回していれば、幸せなのだろう。
それにしても、コカ・コーラのユニフォーム?を着るNIGOは似合っているなあ。でも、NIGOはトレードマークの猿(APE)ってどこから思い付いたのだろう。
やはり、1人ユニットのコーネリアスで90年代に一世を風靡したミュージシャン小山田圭吾(44)を思い出す。
コーネリアスは映画「猿の惑星」(1968年)に登場するチンパンジーの考古学者だ。日曜洋画劇場で何回も放送されたから、それをNIGOと小山田は子供のころ観たのかしら。
そういえば、最近南青山にブティックとカフェをオープンした「KITUNE」は2人組デザイナーが手がけるが、片割れは日本人で、90年代の日本のボーイズカルチャーがベースになっている。
90年代は、猿と狐だったのか。いやいや、髑髏(スカル)というアイコンも忘れてはいけない。今から思えば奇妙な時代だったのかもしれない。
もう、それも幻影の中に消えかかっているように思えるのだが。
(2013.2.14「岸波通信」配信 by
葉羽&三浦彰)
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