今回も2019年の総集編。
本年の極私的ベルトグルメを順不同で10本お届けしたい。
1.「エネコ東京」(西麻布):バスク料理 仔羊ブドウ煮込み
バスク地方はフランスとスペインの北の国境付近。
都市で言えばビルバオにあり三ツ星を2012年から獲り続けている店がエネコ・アチャによる「アスルメンディ」。
その東京店が「エネコ東京」である。東京店は2017年オープンだが、やっと入れた。
本店で出していないものは出ないし、完成度は今一つだったが、いろいろとユニークな試みがあった。
2.「ジョエル・ロブション」(恵比寿):イベリコ豚のキャラメリゼ
天才料理人のジョエル・ロブションも昨年逝去。
現在はミカエラ・ミカエリディスがシェフであるがやはり洗練された味とムードだ。
3.「ハリーズ・バー」(ヴェニス):「エビと豆の煮もの」
今年は念願のヴェニスへ仕事で行った。初めてだ。そして憧れの「ハリーズ・バー」で食べまくり飲みまくり。
かつてこの店の常連だったヘミングウエイ気分に浸った。
4.「アンティカ・カルボネラ」(ヴェニス):「クモガニのサラダ」
これはちょっと戦慄的旨さだった。2回通ってしまう。
5.「鮨 松栄」(渋谷スクランブルスクエア):大トロ2枚重ね握り
渋谷駅前再開発で着々と新しいビルがオープン。
オープン前の飲食街のマスコミ試食会が生きがいである(笑)。
恵比寿で手広く飲食店をやっているピューターズの店。旨かった。
6.「上杉」(銀座 ジクロス)「ローストビーフ」
銀座も相変わらずビルのオープンラッシュである。
このビルもマスコミ試食会で行った。
このジクロスは野村不動産の飲食ビルで10テナントのうち4軒が肉の店。時代は「肉」である。
この店は米沢の精肉卸が経営する肉中心のフレンチの店。
米沢牛最高です。
7.「銀座 八五(はちごう)」(東銀座):中華そば
1杯850円のただのラーメン屋だが、高級店に交じっても、全然負けていない素晴らしく洗練された味である。(※右の背景写真)⇒
8.「ヨシモリ」(東銀座):焼鳥
ワインで食べる焼き鳥。
「バードランド」(銀座)とか「世良田」(麻布十番)とか高級高額焼鳥店が跳梁跋扈しているご時世だが、ここはまだマトモ。
9.「秋元屋」(野方):ヤキトン
会社の若い女子に教えてもらった店。私が通勤で使っている西武新宿線の野方駅南口すぐの場所にあり、私は途中下車である。
「秋元屋」の近くにある支店の第三秋元屋も入れると、今年後半だけで10回は通った。目いっぱい飲んで食べても4000円ほどの店だ。
素材はホルモン(豚モツ)だが、丁寧な仕事と接客で嬉しくなってくる店。
野方は「ALWAYS三丁目の夕日」みたいな街で、本気で引っ越しを考えているほど。
10.「トマト餃子房」(野方):小皿四川中華(春雨サラダ)
これも西武新宿線野方駅南口すぐにある店。22時を過ぎて、秋元屋に入店できなかった時に、偶然入った。
1皿すべて330円、1ドリンクすべて330円という凄い店で、期待していなかったが、厨房の中国人のお母さん(ホール係・レジ兼皿洗いは息子)が料理のとんでもない天才であることが判明。
ここもすでに5回は通っている。
野方ではもう1軒。北口だが「つくつくぼうし」といううどんの名店も見つけた。
立ち食いではないが、かけうどん420円(天かす無料)の店だが、夜は9時に閉まるのが玉にキズだ。
(2019.12.27「岸波通信」配信 by
葉羽&三浦彰)
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