しばらくぶりのオペラ観劇記です。2月以降の4作をまとめました。
文尾の点数は100点満点で勝手に採点(撮影:寺司正彦 提供:新国立劇場)。
◆2月28日 ヤナーチェク作曲「イエヌーファ」
舞台を超横長にして登場人物たちの不安で空虚な心理を描いた秀逸な舞台。
チェコのヤナーチェクのオペラは新国立劇場では初めて取り上げられた。
嬰児殺しがある悲惨なオペラで胸が締め付けられた。95点。
◆3月6日 リヒャルト・シュトラウス作曲「サロメ」
主役のサロメを演じたカミッラ・ニールントは40歳前後の北欧美人。
ヘロデ王の命に従い着衣を一枚一枚脱いでいく(七つのヴェールの踊り)。
(※右の背景画像⇒)
ときに凄いことになりますが、今回はビキニまででした。残念。80点。
◆4月3日 マスネ作曲「ウェルテル」
「あなたを愛してしまいました」
「だめよ、ダメダメ。私は人妻」
「運命を呪います。バーン」
「なんてことをしてしまったの。実は初めて会ったときから私もあなたを愛していたのです。」
ゲス極、イクメン議員、カールスモーキー、そして遂に乙武洋匡までが不倫ニュースを量産する時代にこんな純情が通じるのかとも思ったが、2人ともロシア人で美男美女だったこともあり納得。70点。
◆4月17日 ジョルダーノ作曲「アンドレア・シェニエ」
フランス革命を時代背景にした詩人と伯爵令嬢の純愛物語。2人とも断頭台の露と消える。
斜めにかしいでいる背景は断頭台を象徴。95点。
(2016.4.21「岸波通信」配信 by
葉羽&三浦彰)
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