とにかく、休日は何かと忙しい。多趣味と言えば聞こえはいいが、広く浅くいろいろなことに首を突っ込んでいるからだ。
まず、クラシック音楽。柄にもないとよく言われるが、これは長い。
もちろん、生のコンサートに行く(年間15回ほど)が、一方せっせと録画したテレビの音楽番組を消化しなくてはならない。この消化がなかなか大変なのである。クラシック以外にもジャズも聞くが、まあ冷やかし程度である。
安物のオーディオセットも持っているが、マンションの階下の住人からクレームがあって以来、封印している。田舎の実家に帰った時に気違いのような大音響で聴くのが楽しみである。求めているのは、音響の直接的快感と演奏家の名人芸である。
続いて落語。テレビ鑑賞がほとんど。寄席には滅多に行かない。
最近のテレビの寄席番組は噺家が出囃子にのって高座に上がる様子も下がる様子も映すので寄席に行く必要を感じない。というのは、間違っているのだろうか。
落語家ベスト100人を聴いてみようと この10年ほど集中的に聞き始めたが、ちょっと飽きた。
特に立川談志が死んで以来、興味が薄らいできた。談志は名人ではなくて異端児だったが、現代には名人も異端児もいなくなった。
独演会を生で聴いておきたいのは柳家小三治ぐらいではないか。
続いて映画。映画館には行かない。地デジ化の時に、奮発して大型テレビを買ったので これもテレビ録画を観ることで十分だと考えている。
映画館で観る映画だけが映画だという蓮見重彦大先生からは馬鹿にされそうだが、映画館への往復の時間を考えたらもう一本観られる。
最近の映画も観るが、やはり過去の名作を観たい。
(※背景画像:オードリー・ヘプバーン)⇒
続いて将棋。テレビ観戦(NHK将棋トーナメント)だけで、指すことはない。
棋士の人生観と連動して指し手を考えられるレベルではない。勝負に生きる人間は本当に美しい。
続いて競馬(JRAだけ)。競馬場には行かない。年に20レースほどのビッグレースの馬券を電話投票で買う程度だが、あまりに当たらないから、馬券歴40年に終止符を打とうといつも真剣に考えている。
すると、たまに的中の興奮がやってきて、やっぱりやめられない。ギャンブルはほかに、競輪、競艇、オートレースと一通りやったが、競馬以外はテレビ観戦のみである。
続いて麻雀。人間の発明したゲームの中ではやはり最高のものだと思うが、4人がなかなか集まらないのが欠点。それゆえ休日の優先順位は最高位。
月に2回程度、朝から12時間ほどぶっ通しでアラフォーの若い奴らとやっているが年々勝てなくなっている。テレビでたまに中継(天空麻雀)があるが、見ているだけでも十分に楽しい。
こうして書いてみると、私の休日は、ゴルフとかジムとかドライブとか犬の散歩とか家庭菜園とか屋外系は一切ない。基本はテレビである。
上記以外でもグルメ番組、ドキュメンタリー番組、人間研究番組(NHKの「プロフェッショナル」「知恵泉」とかTBSの「情熱大陸」とかBS日テレの「コージ魂」)なども録画している。
もちろん仕事でファッション関連の番組も録画。その結果、テレビに内蔵されている録画機能の録画可能時間がどんどん減って行く。これを復活させるべく休日はテレビ漬けになってしまうのである。
さらにワールドカップやオリンピックが始まれば、これに付き合いテレビの前に釘づけになる。地デジ化の弊害であるが、この歳になってテレビっ子ならぬテレビオヤジというのは恥ずかしい限りだが。
よく考えてみれば、小学生以来、私の生活を支配していたのはテレビだったということに改めて気が付くのである。
これでは、本もろくろく読めない。生活改善が急務だとはずーっと思っているのだが・・・・。
(2014.7.17「岸波通信」配信 by 葉羽&三浦彰)
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