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  BGM "夢日和" by My WORLD

 

 
今回登場するメンバー
岸波岸波親父親父店の主人店のオネーサンdaddydaddy
 

Our Way of Ra-a-men 80Rio

岸波岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!

 退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!

 “愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。

 今回ご紹介するのは、福島市上野寺にある白河ラーメンの「くぬぎ」。

 実は、開店当初に一度行ったきり十数年ぶりの再訪でございます。

くぬぎ食堂

くぬぎ食堂

(福島市上野寺)

 もみぢ食堂の閉店と前後して、しょうがラーメンで有名だった太田町の「丸栄食堂」、鳥谷野の「味よし食堂」など古き良き“あっさり醤油ラーメン”の老舗が相次いで閉店しました。

岸波(うむむむむ・・どうしたものか。)

 長年慣れ親しんだ“あっさり醤油味”のラーメンが食べられないとなると、むしょうに食べたくなるのが世の常。

 それこそ身悶えするようなキモチ・・。

 そんな時に思い浮かんだのが、一度行ったきりの「くぬぎ食堂」。

 訪れたのは開店間もない頃でしたが、お客さんもまばらで味もイマイチ。

 しかあしっ!

 開店後6年を経て大化けした『ら~めん石狩』の例もあります。

 呉の呂蒙も『士別れて三日、即ち更に刮目して相待すべし』と言うではありませんか。

daddydaddy(“日々鍛錬している者は三日も会わなければ見違えるほど変わっている”ということ。いつまでも同じ先入観で物事を見ずに常に新しいものとして見よという意味。)

 ~ということで親父親父と二人、「くぬぎ食堂」を目指すことに。

 さぁ、ラーメンの明日はどっちだぁ!?

ということで、ラーメン道、もういっちょー!!

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1 くぬぎ食堂への道! Rio

岸波父ちゃん、ラーメンは“あっさり醤油”がいいんだろ?

親父オレはやっぱり支那ソバがいいナイ。

 “福島市の最近のラーメンはくどい”という親父、白河ラーメンならば会津・喜多方系と同様に“あっさり醤油”がデフォルト。

 そして、「くぬぎ食堂」は福島市唯一の白河ラーメン屋。(多分)

 福島駅西口から高湯街道を西へ向かってひた走り、東北自動車道と交差する手前に「くぬぎ食堂」はあります。

 十数年前に来た時には人けも少ないような場所でしたが、現在はどうか?

 たしかそうそう、その右カーブを抜けたあたり・・・

岸波ゎんだすてっ!

くぬぎ食堂

くぬぎ食堂の駐車場

(福島市上野寺)

 「くぬぎ食堂」の駐車場には車が溢れんばかり。路肩にちょっとはみ出してる車もある。

岸波(こりゃあ、ちょっと待たないと・だな。)

 開店して間もない頃には想像だにできなかった風景。

 よもや、あの「くぬぎ食堂」が行列店になっていようとは!

 見れば、山形や宮城、首都圏のナンバーまであるではないか。

←(それにしても、白河ラーメンを食べにわざわざ福島市まで来るとは・・)daddydaddy

 車を道路わきに寄せて待つこと10分。

 一台空いたスペースへ車をすべり込ませ、杖をつく親父を促して店の玄関へ。

 入り口には、アヅキ色した暖簾がヒラヒラと。

くぬぎ食堂

くぬぎ食堂

(福島市上野寺)

岸波「白河手打ち中華くぬぎ」かぁ・・。

 そうそう、白河ラーメンと言えば“手打ち”が身上。

 白河の手打ち麺・・・美味いんだよなぁコレが!

 暖簾の下には、営業中の小さな札が。

 でもこれ、どう見ても「掛けてある」ってより「無理やりねじ込んである」って感じ。

 もうちょっと、どうにかならなかったのか・・。

  ←「営業中」の札。

 店内へ入ると案の定、そこでも順番待ちの行列が。

くぬぎ食堂

くぬぎ食堂

(福島市上野寺)

 元祖白河ラーメンと言われる「とら食堂」にも何度か足を運びましたが、平打ちで縮れの強い麺は僕の“ど真ん中”。

 喜多方系ほど幅広ではありませんが、逆に手打ちの微妙な不揃い感は心の琴線をくすぐるもの。

←(喜多方ラーメンは基本、“手打ち風”の業者麺。)daddydaddy

 でも何といってもイチオシはワンタン。

 極薄の手作り皮に包まれたワンタンの繊細な味わいと言ったら、アナタ!そりゃもう!

岸波(うっ、ヨダレが・・。)

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2 幻のワンタンメン! Rio

 順番が来て案内されたのはカウンターのカドカドの場所。

 目の前には、暖簾と同じアズキ色の「おしながき」が。

岸波(もしかして企業カラーってやつか・・。)

くぬぎ食堂

おしながき

(くぬぎ食堂)

 ◆手打中華 650円 ◆手打大盛中華 800円 ◆手打チャーシューメン 900円 ◆手打ワンタンメン 900円 ◆手打冷やし中華 850円(夏季のみ)~とある。

 全部“手打ち”なのに、いちいち書いてある几帳面さ。

 それにしても大盛が150円増しとは珍しい・・・“手打ち”のクオリティということで、そこは納得。

 そして大盛は「中華」のみ・・・(何故だ?)

 しかあしっ! 僕にはこんなメニューなど必要ない!

 何故なら、鉄板の注文メニューがあるからだっ!

 退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!

岸波ワンタンメン、二丁っ!!

すいません、ワンタンは午前中でキレちゃったんですけどぉ。

岸波ゎんだすてっ!?

くぬぎ食堂

店内の混雑

(くぬぎ食堂)

 足元の地面が砂のようになって崩れ落ちていくような気が・・・

 魂がシューって空中に抜けて行く音が・・・

 

 ワンタンゆえに人は苦しまねばならぬ!!

 ワンタンゆえに人は悲しまねばならぬ!!

 ワンタンゆえに・・・ お師さん!! はっ!! う・・・くっ!!

 お・・・お師さん!! お・・・お師さん!! な・・・なぜ 身を引けたはず!!そうすればおれの拳をかわせたものを!!

 お・・・お師・・・ うう・・・ お・・・お師さん・・・・・・・・・ おっ・・・・ お師・・・・・・ お師さ~~~~ん!! な・・・なぜ・・

 こんなに苦しいのなら・・・・・・・・・

 こんなに悲しいのなら・・・・・・・・・

 ワンタンなどいらぬ!!

      ・・・心の叫び(by サウザー@北斗の拳)

岸波ほんじゃ、中華と大盛中華(うっうっ・・)

うけたまわりました~♪

くぬぎ食堂

おしながき

(くぬぎ食堂)

 気を取り直して、ふとカウンターを見ると・・・割り箸が。

岸波(割り箸が復帰した!)

 前回の「ら~めん石狩」に続いてこの店も、食べずらい塗り箸で麺を無理やり食べさせるのを止め、割り箸に復帰・・・こんぐらちゅれーしょん!

 昔、訪れた時には塗り箸しか置いてなく閉口。それも見限った理由の一つ。

 「塗り箸は“ラーメンは不味いですけど地球の事は考えてます”という自白の証左」が僕の持論。

 この店の主人は脱サラ組で、白河のラーメン屋に弟子入りして福島市に開店したもの。

 そうか、ようやく自分の作るラーメンに自信が持てるようになったんだね、うっうっ・・。

   (閑話休題)

 カウンターには、もう一つヘンなカレンダーが。

岸波(何だコレは・・?)

くぬぎ食堂

カレンダー

(くぬぎ食堂)

 8月4日はビアホールの日、8月16日は女子大生の日・・・聞いたことねぇ!

 チンチン電車の日や寅さんの日まである!

岸波それにしても酒に関する記事が多いような・・。

親父酒屋のカレンダーだからだろ。

岸波そっかー!!

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3 感動の手打中華! Rio

 出来上がり待ちの徒然に、酒屋カレンダーをめくってツラツラみていると、突如頭上から大歓声が!

岸波(何だコレは!)

くぬぎ食堂

テレビ

(くぬぎ食堂)

 時はお盆の頃、高校野球の真っただ中。

 どうやら、どこかのチームがサヨナラ勝ちをしたようで・・。

岸波ほぅ!よくやった!

 ところがこのテレビの場所、僕の席からは頭上後方・・。

 カウンターからは見えずらいし、壁向こうの小上がり座席からは全然見えない。

 じゃあ、どっから見えるかと言うと、カウンターの中にいる店の主人のいる辺り。

 おいおい、ダメだろそりゃ。

 ・・と、またもやテレビから歓声が。

 なんだ今度は?応援団が騒いでるのか?

 あらら、負けたチームが泣きながら“甲子園の土”を集めてるよ。いつ見ても感動するシーンだな・・・。

 しかし、クビ痛てぇな・・・ うっ、痛てぇ・・・

おまちどうさま!

岸波うわー!! (首を逆にひねった!)

←(いつもの「お約束」。)daddydaddy

くぬぎ食堂

手打中華

(くぬぎ食堂)

 はい、ど~~ん!!

 こちらが手打中華の大盛り。

 チャーシューにナルトにメンマにホウレンソウ・・そして小口切りのネギ。

 まさに、これこそ王道の中華そば・・・こういう店が少なくなってるんだよね、福島は。

 そして、(ワンタンが無いので)唯一、白河ラーメンを主張しているのが、この食紅に染まったチャーシュー。

 大昔、稲荷神社の屋台で食べた記憶のある赤フチのチャーシュー~今は見かけなくなったなぁ。(味にはあまり影響してないように思うけど)

 親父の普通盛りと並べるとこんなふう・・。

くぬぎ食堂

手打中華

(くぬぎ食堂)

 そをををを~やっぱ大盛り、デケェ!!

 ・・・ってか、単なる遠近法ですか。

 まあ、麺の量以外は同じ内容・・当たり前ですが。

 それでは、問題の手打ち麺です。

 そぉ~れっ!

 どーーーーーん!

くぬぎ食堂

光り輝く手打ち麺!

(くぬぎ食堂)

 うゎ、いいなぁ・・この不揃い感。

 で、食べてみると・・・

岸波ぃよっしゃー!!

 うんうん、よくなってる確かに!

 昔は、手打ち麺の練りが甘く、茹で方も悪かったので、麺がボロボロ崩れるという・・・まさにボロボロの状態でした。

 そこんとこは相当改善されています。

 ただ、茹で方はちょっと甘いかな・・・これだけ大勢の分を捌いているので、どうしても茹ですぎになってしまう運の悪い人は確率的にありそう。

 いっぺんに茹でる量を考え直した方がいいかもしれません。

 それともう一つ・・・これはネットでもよく書かれていることですが、いわく『スープが薄い』。

 ご覧の通り、色は濃いのですが、ダシ感が弱く醤油だけが浮き上がったスープになっているのです。

 しかぁしっ!!

 実は、この特徴は白河ラーメンに共通するもの。(さらに言えば「とら系」に)

 別に「くぬぎ食堂」だけ作り方が悪いのではなく、これはこれで白河ラーメンのデフォルトなのです。

 したがって、要は“好みの問題”。

 ただ、この“好みの問題”は、ニューウェーブ系のラーメンがことごとく強い味を目指してインパクトを与え、一方の伝統系会津・喜多方ラーメンは元々しっかり腰のあるスープで多くのファンに支持されていることを考え合わせれば、現代では“白河ラーメンの弱点”になっている可能性があります。

 さて、「くぬぎ食堂」の店の主人、この“スープの弱さ”を変えてくるかどうか?

 そこは高みの見物としゃれ込みましょうか。ふっふっふ・・。

くぬぎ食堂

横からパチリ

(くぬぎ食堂)

 しかしだよ・・・・

 スープの味が薄いってことは、いくらでも飲めるワケで。

 でもなぁ・・・血圧に悪いかもしれないし・・・(正常値だけど)

 

 ・・・もうちょっとだけ。

 

 ・・・・・・・・・・。

 

岸波やっちまったーっ!

←(これも「お約束」だな。)daddydaddy

 ようし・・・またしばらくしたら来てみよう。

 ラーメンって、ホントにいいもんですね~♪

 

/// end of the “その80 「白河中華!/くぬぎ」” ///

line

 

《追伸》

 結局、うちの親父はここの“薄いスープ”にはまり、その後も何回か通っています。

 やっぱり人それぞれというか十人十色なんですね~。

←(意味同じだから!)daddydaddy

 で、さらに言うと、実はここの「ワンタン」なんですが今年五回以上通って一回も食べたことがありません!

 いつも「午前中で無くなりました」がキーワードなんですけど、11時30分に行って「既に品切れ」になっていたこともあります。

 おいおいおい、ホントは「ワンタン作ってない疑惑」なんじゃないのぉ~(笑)

 (※ネットで見ると、ごく少数ですがワンタンの乗った画像もあるので、そんなことはないようです。)

 でも、それ判ってたら、もっとたくさん作っておけよ♪

 

 では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See you again !


お店の場所

←(くぬぎ)

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