しかし、今日は日曜日。おそらく鍵がかかっているはずだ。許可を取って撮影を一週間延ばすと、文化祭前の完成は厳しくなる。
いやいやいや、そもそも「映画で二階から真っ逆さまに落下するシーンを撮るんです」なんて言って学校から許可されるはずもない。うむむむむ・・。
結論として、その日のうちにクッションマットは一階の芝生の上に据えられた。「鍵」をどうしたか全く覚えていないが、たまたま開いていたのだろう。(え!?)
決して鍵を力づくで壊したりとか、そんなコンプライアンスに反することはしてないハズ。(多分だけど・・笑)
スタンバイOK!
さあ、舞台装置は整った。ここで身をかわされた彰は仰向けになって二階から落下するのだ。
「あのマットさぁ、使い古しでけっこう薄くない?」 ・・と、デッキから見下ろして後輩。
「お前、生命保険とか入ってるのか?」・・と僕。
そんなことを言われると、さすがの彰の顔にも不安の色が浮かぶ。
「そっ、そーだな。まずは『お試しの落下』をやって見ないとな」(笑)
彰はそう言うと、撮影クルーの顔をぐるりと見まわす。
ええ~ 自分じゃないのかよ!m9っ`Д´)