《追伸》
再生可能エネルギーの議論によく登場するのがバイオマス(生物由来エネルギー)です。
平たく言えば、木材などを燃焼させてタービンを回して電気エネルギーに変換する、あるいは、そのまま熱エネルギーとして利用するということでしょうか。
そして、バイオマスが再生可能エネルギーであるという根拠に用いられるのが“カーボン・ニュートラル”という考え方。
要するに、木材は、もともと大気中の二酸化炭素を取り込んで固定化しているので、それを燃やしても大気中の二酸化炭素濃度には負荷を与えないという考え方です。
でも、この理論には大いに疑問を感じます。
これは、前提として、木材を燃焼する量と森林が再生産される量が平衡を保っていることが必要です。
現実には、森林面積の急速な減少や砂漠化が大きな問題となっている中で、敢えてカーボン・ニュートラルを声高に主張する理由は何なのでしょう。
わが国にも利用されずに土に返る木材・間伐材が多く存在するのは事実ですが、これらの切り出しや運送には多大な労力、費用とエネルギーを消費します。
これは“重厚長大”なエネルギー源の宿命です。
それら総体的なエネルギー効率・経済効率の条件をクリアするバイオマス材というのは、そんなに存在するものなのでしょうか? うむぅ…。
では、また次の通信で・・・See you
again !