Our Way
of Ra-a-men 外伝16
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
ラーメンじゃないですが、仲間ウチで僕の手打ちうどんが評判になっております。
というのも、前回、MIZO画伯邸で挙行いたしました「手打ちうどんを楽しむ会」が大成功で、その時参加できなかった仲間のモリキさんから・・・
モリキ 「ねーネ、ワタシにもご馳走してよ。」
とせがまれてしまったからであります。
頼まれれば、決して断らないのが岸波家の流儀でございます。
と、いうことでっ!
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岸波風・手打ちうどん
(MIZO画伯邸)
←極太バージョンです。 |
5月末の日曜日、再び仲間たちがMIZO画伯邸に集合。
はてさて、無事成功を収めることができるのでありましょうか?!
ラーメン道・外伝、もういっちょー!
1 コネ開始!
さて当日の朝、今夜の分担を最終確認すべく、おつまみ担当の紅緒ちゃんに電話を・・・。
「モシモーシ、今日のパーティのおつまみヨロシクね。」
「オキシ、それなんだけど、夕べ母が骨折しちゃってね・・。」
「ええー! ・・・分かった、お大事にね。」
うーむ、困った。普通なら、おつまみを含めて僕が作れるのですが、コト“手打ちうどん”となると掛け持ちは不可能。
そうだ! こういう時こそ、料理屋の娘(茉莉女王様)の出番・・・。
「おーい茉莉、今夜のパーティに参加しないかぁ?」
「ダディ、今日は仙台に行くのよ。それにワタシ・・・料理できないから。」
「ええー! ・・・分かった、気をつけて行ってらっしゃい。」
・・とまあ、困ったことに。
しかし、捨てる神あれば拾う神ありの諺のとおり、遅れて参加の予定だったケメさんが早くから来れることになり、得意の餃子を作りましょうと・・・。
←(言い出しっぺのモリキは、遅れて参加ということに・・。)daddy
ということで、夕方4時過ぎには、僕、MIZO画伯、すずき君、フジケイコさん、ケメさんが三々五々と集合したのでありました。
さて、男性陣三名は、僕の指導の下、さっそく手打ちうどん作りにとりかかりました。
実は、僕とMIZOとすずき君の三人は前回も打っていますので、この日は二回目となるのです。
←(前回はもう一人、朱雀RSも加わっていました。)daddy
用いる粉は、いつもの日清製粉「手打ちうどんの小麦粉」。
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手打ちうどんの小麦粉 |
これは1キログラム入りですが、それを半分にして500グラムづつを二人で打ちます。
500グラムに対して、食塩を二つまみ入れたぬるま湯をお椀一杯使います。
自分だけでやる時は小麦粉1キロをまるごと打ちますが、MIZOとすずき君が捌き易いよう半分にいたしました。
金属ボウルに入れて回りから中央に練りこむように回していくのですが、初心者は力が入りすぎて疲れてしまうようです。
コツを掴めば、ほとんど力を入れなくてもうどんは打てるのです。
僕の家では、亡くなったおばあちゃんが手打ちうどんの名人でした。
僕が小学校高学年の頃まで打ってくれていましたが、既に60歳は過ぎていたはず。
そのおばあちゃんが打っていたのですから、それほど力は必要ないのです。
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コネ開始!
(MIZO画伯邸) |
約30分ほど、交代交代しながら練りこんでいますと、最初はボロボロだった塊がやがてザラザラに、そして最後は表面ツヤツヤにまとまってきます。
そのくらいになりましたら、“へそだし”といって真ん中を三角錐に盛り上げ、乾燥しないようにビニールの大きなゴミ袋にくるんでしばらく寝かせます。
“大きなゴミ袋”に入れる理由は、そのまま“足踏み”をするためです。
←(ここまでやったら、チョイと休憩です。)daddy
2 足踏み開始!
休憩中に、僕が持ち込んだ夢酵母で醸造した開発中の清酒「夢の雫」の試飲会を。
このお酒、現在、福島県の「ハイテクプラザで試験製造中なのですが、僕がテイスティングを頼まれていたものです。
この日は、その中でも選りすぐりの三種類を飲み比べすることに。
ここで、フジケイコさんが思わぬ才能を発揮。
彼女がお土産に持ち込んだ仙台笹かまぼこをつまみにしながら試飲したのですが、そのつまみとの相性や、三種の日本酒度、甘辛度、淡麗度などをズバズバ言い当てたのです。
←(利き酒師のライダーマリアちゃんと対決させたいものです。)daddy
さて、ひとしきり試飲会を行うと、女性陣はおつまみ造りに取り掛かります。
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おつまみ造り
(フジケイコさん)
←美女過ぎるので顔出し禁止! |
この日は、枝豆と焼き鳥のほか、新鮮なカツオを柵で買い込んだので、これを刺身に捌きます。
さらには、ケメさんがお得意の手作り焼き餃子を作ってくれることに。
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刺身製作中
(ケメさん)
←美女過ぎるので顔出し禁止! |
一方、僕たちは寝かせたうどん生地を伸ばしにかかります。
先ほどうどんを包んだゴミ袋を大きく広げ、今度は足で踏み伸ばしていきます。
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足踏み中・・ |
うどん生地は周りから中央に練りこみますので、真ん中にシワシワの目ができます。
この部分に三角錐をつくる(へそだしする)ことによって、目の部分を隠してしまうのです。
その三角錐を下側にして踏み、まずは中央の盛り上がりを潰します。
その後は、身体を回転させながら、全体を丸く薄く踏み込んでいきます。
直径が35センチくらいになったところで完了。
袋から取り出して、今度は伸ばしの工程です・・。
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伸ばし中・・
(岸波) |
表裏とも片栗粉でたっぷり打ち粉をいたしまして、麺棒で伸ばします。
ある程度広がりましたら「角だし」して四角に整形し、そこから本格的に伸ばして長方形の麺帯にします。
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本伸ばし
(すずき君)
←極太バージョンです。 |
十分に伸ばしたら包丁で切っていくわけですが、ここから先は二人に任せ、僕は次なる重要任務へと移ります。
3 秘伝のタレ
いや、別に秘伝でもなんでもないのですが、僕の手打ちうどんの核心部分はタレなのです。
岸波風手打ちうどんに欠かせない材料が三つ。
トッピングの「糸三つ葉」、「柚子の皮」、そしてタレには肉厚干しシイタケ・・・いわゆる「冬菇
(どんこ)」です。
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冬菇 (どんこ)
←必須です。 |
この冬菇 (どんこ)を戻すのには秘訣があります。
ずばり「冷水」で戻すと旨みが十分に引き出されるのです。
冷水に入れて冷蔵庫に一晩入れておくのが最もいい方法で、引き出されるグアニル酸の量が常温の4~10倍にもなることが科学的にも実証されています。
この日は時間が無かったので、ある程度戻してから薄切りにし、さらに晒す方法を採りました。
で、昆布とカツオダシで基本のベースを作り、醤油・味醂で味付けをしていったん仕上げた後、食べる直前に干しシイタケのダシを加えて最後の加熱をします。
シイタケの香りは飛び易いのでこのようにするわけですが、そうすることで濃厚なシイタケの香りが食欲を掻き立てます。
「オキシ、柚子は絞るの?」
「いや、皮だけ細切りにして最後の最後に一本だけトッピングするのさ。」
「もっとたくさん使ったら?」
「それで十分。なぜならば・・・」
「なぜならば・・・?」
「この柚子、一個で585円!」
「ええー!」 (高いから?)
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茹でています・・ |
4 至福です!
さてさて、下準備は全て終了。
茹で上げたうどんを冷水で洗いますと、みるみるうちに透明感が出てまいります。
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洗った後・・ |
僕以外のメンバーは、既に仕事を終えまして、テーブルで焼き鳥、餃子、カツオ刺身などに舌鼓を打っております。
いやー、良い仕事をした後のビールはウマイ・・・って、実は僕もうどんを茹でながら3本目の缶ビールを飲んでおります。
あは!
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焼き鳥 |
この日は温かいタレのうどんですので、洗い上げたうどんをもう一度熱湯で温めなおし、できあがったところで糸三つ葉・柚子・細切りシイタケをトッピング、サア出来た!
テーブルに運んで、最後に一味唐辛子を振り入れて・・・
「いただきまーす!」
「うむむむむ・・これはぁ!」
「んまいっ!」
「さすがオキシのうどんね!」
見事に大成功でございます。
程よいコシ、まるで絹のような舌触り、濃厚な干しシイタケの香り、三つ葉と柚子の最高コラボレーション、はたまた一味唐辛子のぴりりとした刺激・・・。
僕も、最後に自分の分をよそって一気呵成・・・あー至福だぁ。
ところがっ!
ここで、いつものように大事件が発生!
な・な・なんと・・・・
誰も、完成品の写真を撮ってないのです! 食べるのに一生懸命で!
←(あらららら・・・。)daddy
ということで、仕方ありません。前回の極太バージョンの写真でも付けておきましょう。
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極太バージョン |
山梨県の「ほうとう」よりもさらに太い、うどんとしてはおそらく世界で一番太い岸波・手打ちうどんであります。
これが、どのくらい太いのかと言いますと・・・
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こんなのも! |
この後、町内会の寄り合いで、ヘベレケに酔ったモリキさんも参入。
相当泥酔しているようで、ものをバクバク食べまくり、マシンガン・トークも止まりません。
なんか、常軌を逸している感じです。
「なあ、モリキ。どうなんだよ?」
「どうって、ナニが。」(ヘロヘロヘロ・・)
「ナニがって、僕のうどんだよ!」
「あら、ワタシ、うどんなんか食べたっけ?」
「あーれー!」 (モリキのために作ったのに・・・)
/// end of the“外伝16「手打ちうどんを楽しむ会」” ///
《追伸》
ま、いろいろありましたが、ともかくも大成功に終わりました。
僕のオリジナル手打ちうどんは、たぶん全国どこにもないタイプのうどんだと思います。
讃岐のコシコシ感と宮崎のモチモチ感の中間くらい、(極太バージョンの場合)名古屋のきしめんよりも厚く山梨のほうとうよりも幅広。
そのうちまたやりますから、ご希望の方は葉羽までご連絡を。
では、また「新・僕達のラーメン道」で・・・See
you again !
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北限の柚子
←福島市の信夫山は、柚子を
産する北限の地だそうです。 |
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