Our Way
of Ra-a-men 31
岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!
退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!
“愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。
今回取り上げるラーメン屋は、出そうで出なかった意外なお店。
何故ならば、一年に少なく見積もっても240食、僕のラーメン人生で最大のウエイトを占めている店なのですから。
そのお店こそ、何を隠そう「もみぢ食堂」です。
しかぁしっ!
これまでメインに取り上げなかったのには、ワケがあるのです・・・。
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カレーラーメン
(もみぢ食堂) |
何故ならば、県庁横の紅葉山(もみぢやま)公園内にあるこの食堂・・・
大変小さなお店なので、うっかり書いてしまって、お客が殺到してはサア大変!
僕が座る場所がなくなってしまうからです。
それなら、何故に今頃になって紹介するのか?
実は、県庁の昼休みが15分短縮されてから、閑古鳥が鳴きそうなのです。
これで廃業でもされた日には、僕の生きがいの半分は失われるっ!
そんなワケで、混まない程度にお客を呼び戻すことができるよう、そーっとご紹介いたしましょう。
ということで、ラーメン道、もういっちょー!!
1 もみぢ食堂の掟!
福島県庁本庁舎の東側(議会)玄関を抜けた場所に、由緒正しき羽黒神社のある紅葉山公園があります。
その一角、神社の横にひっそりと営業している「もみぢ食堂」は、ちょっと見には気付くのが困難でしょう。
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食堂正面
(もみぢ食堂) |
正面に廻り込めば、たしかに「もみぢ」という伝統のノレンが。
しかし、このノレンをくぐって入ってくるお客はドシロウト・・・というかほとんどいません。
食堂のお客さんは、ほとんどが県庁関係者なので、こちら側まで遠回りしないのです。
それでは、どのように入店するのが流儀なのか?
まずは、県庁東口玄関を抜けると、公園の階段の横に食堂が見えます。
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食堂裏面
(もみぢ食堂) |
その階段を降りた場所にある勝手口、これこそ知る人ぞ知る“もみぢ食堂通用門”。
ここの暗い通路から入り、トイレの裏側を抜けるとそこは調理場。
調理場に入った瞬間に「どーも!」と挨拶して親父さんと眼を合わせ、間髪入れずに注文を告げるのが正しい入店方法なのであります。
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通用門
(もみぢ食堂) |
ならば、掟を知らずに正面から入ったドシロウトのお客はどうなるのか?
←(たまに居るんです、こーゆー人。)daddy
何せ、もみぢ食堂の入店客は95%がこの「通用門」から・・・スタッフもそう心得ている。
加えて、お昼時ともなれば出前の注文が殺到し、お姉さんも忙殺されております。
したがって、正規ルートの挨拶なしで入ったお客は、そのまま待ちぼうけと言う悲劇も・・・。
←(あららら・・。)daddy
皆様、そのような悲劇に遭遇しないためにも、“もみぢ食堂の掟”をユメユメ忘れることなかれ!
2 岸波指定席!
調理場からパタパタ・ドアを抜ければ、そこは店内。
店内にはテーブルが4つあり、僕が“貴賓室”と呼んでいる四畳半の小上がりに常設された炬燵席があります。
フル・メンバーで約18人くらいの席数といったところでありましょうか。
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食堂店内
(もみぢ食堂)
←18人くらいでほぼ満員。 |
店内と“貴賓室”にはそれぞれテレビがあり、何故かこの二台、3秒ほど電波が送れて映るのが“もみぢ食堂七不思議”の一つ。
←(貴賓室のテレビの方が早いのです。やはり・・・。)daddy
最近はもっぱら一人で行きますが、昔、福島空港の利活用対策を担当していた頃は、この貴賓室が僕らの係の専用席で、いつも5人で占領していたものです。
←(おいっ!)daddy
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“貴賓室”
(もみぢ食堂)
←炬燵がステキです! |
さぁて、テレビの他に食堂に常備してあるのが福島民報新聞と「ビッグコミック」&「オリジナル」。
「ビッグ」と「オリジナル」は店主の趣味のようで、発売日には必ず最新号が。
そんなワケで、この二誌のバックナンバーは全てココで読んでいます。
でも・・・涙が出ちゃう。
だって感動的なんですよ、「黄昏流星群」、「アン・ドーナツ」、「SORA」、「弁護士のくず」、「PLUTO」などなど・・・。
男が一旦敷居を跨げば、外には七人の敵あり!
人前で涙なんて・・・ダメです、そんなの。
しかぁしっ!
秘策があるのですよ、この僕には・・・
それと言うのも、ふっふっふっふ・・・もみぢ食堂の「岸波専用席」っ!
←(いいのか、勝手に決めて・・。)daddy
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岸波専用席
(もみぢ食堂)
←テレビ台になっている狭いトコ。 |
一番隅っこのテレビが置いてある台(テーブル?)の一人席がそれ。
目の前には大画面テレビ、左横には「ビッグ」を積んだマガジン・ラック、背中にはエアコンと、言う事ないじゃありませんか!
しかもね・・・ここなら、壁に向かって「ビッグ」や「オリジナル」を読んでいて、たとえ感涙にむせたって他人にはわからない。
そんなわけで・・・
皆さんは、決してこの席に座ってはなりませぬぞ。
そして・・・
僕がこの席で「ビッグ」を広げ、ラーメンを口にしたまま壁の方に顔をそむけ、背中が嗚咽するように「うっ、うっ・・」ってなっていても話しかけてはなりません。
それが誠の“武士の情け”というものです。
←(バレバレじゃん。)daddy
3 名物ラーメン!
はてさて、もみぢ食堂の名物と言えば、一番上に紹介した「カレーラーメン」!
大盛りで食べれば、必ず付いてくるのが“ミニ・サラダ”。
大盛りで無い場合は・・・付くかどうか判りません。大盛り以外食べた事ないので。
←(おいっ!)daddy
これが、辛すぎず甘すぎず絶妙の味。
僕はどんなに体調が悪い日でも、このカレー・ラーメンのスープを飲み干さなかった事はありません。
そして、お客さんの一番人気なのが「半ちゃんラーメン」。
何が凄いって、もみぢ食堂の「半ちゃん」は、全然「半ちゃん」ではないのです。
ご飯タップリ、しかも美味しいっ!
福島市一番のチャーハンは、前回紹介した「のんこちゃん」だと思っていますが、その次はやはりこの「もみぢ食堂」。
ラーメンと一緒に食せば、まさにボリュームたっぷりで、至福の満足が味わえることウケアイです。
でも・・・
でもぉ・・・・・・!!
やっぱ、コレでしょう!
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必殺!ワンタンメン!
(もみぢ食堂)
←ご注文の際に「必殺!」は不用です(笑) |
これぞ、岸波オススメの究極メニュー。
僕の一年間240食の注文のうち8割は、このワンタンメンです。
世の中に、「コレはウマイ!」と膝頭をたたいてしまうラーメンが数多くあります。
新鮮な感動に胸が打ち震えるラーメンもそれなりにあります。
しかし・・・
貴方はそういうラーメンに出逢った時、果たして一週間も続けて食べ続けられるでしょうか?
インパクトの強い麺ほど、飽きが来るのもまた早いものです。
ここのワンタンメンは、そういうラーメンとは無縁です。
インパクトは無いかもしれません。感動に呻ることもないかもしれません。
でも・・・
まるで古女房の如く、どんな時も確実に貴方を癒してくれるラーメン。
本当に優れたラーメンとは、毎日食べ続けられるラーメン。
・・・ではないでしょうか?
/// end of the“その31「禁断のもみぢ食堂」” ///
《追伸》
そんなワケで、タブーを破って「もみぢ食堂」をご紹介いたしました。
でもまあ、15分短縮されて45分になった昼休みの功罪というのは大きいですね。
庁外に出かけることが困難になりましたので、近所の食堂はいずれも閑古鳥。
逆に、県庁内まで売りに来る弁当屋は大繁盛です。
もみぢ食堂の“貴賓室”の壁には、一見、場違いな「警察署長感謝状」がズラリ。
実はこの店、すぐ近くにある福島警察署からの夜の出前の御用達なのです。
つまり、何か事件を起こして取調べを受けている容疑者も、ここの出前のカツドンを奢られれば思わず自白・・・って、そんな事はないと思いますが。
←(刑事さんに「故郷(くに)で母ちゃんが泣いてるぞ」なんてね。)daddy
もみぢ食堂のもう一つの逸品が下の写真の「タンメン」。
具が多すぎず少なすぎず、スープは滋味に溢れて何ともいい味を出してるのですよ、コレが。
では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See
you again !
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癒しのタンメン
(もみぢ食堂)
←向こうにあるのは「ビッグコミック」。 |
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