ジャイサルメールの夏 (詩:大和伸一&葉羽)
下界は連日の猛暑日
山の中にいても
木漏れ日に夏の強さを感じる
吹き渡る風には草いきれ
田圃の稲が実をつけ始め
遠くの空に入道雲が湧き上がる
肌が焼けるのを感じながら
昔 ジャイサルメールで
遺跡の中に湧くプールを探して
自転車で走り回ったことを思い出す
ホテルのオヤジは
「すぐそこにある」と砂漠を指さした
やっと辿り着いたプールでひと泳ぎ
また砂漠の中で自転車を漕ぐ
帰ってくる頃には滝のような汗
いったい俺は何をしたかったのか
あどけない夏の思い出である
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