春への扉 (詩:葉羽)
北国の重い扉を開いて 春が来ようとしている
君のいない世界で 僕はまた一つ歳を重ねる
透き通るような指の白さ おどけて首をかしげる仕草
そんな他愛もない記憶に 今もこの胸は熱くなる
時はこんなに早く 流れていくものなんだね
二人で風を切った日が まるで昨日のことのよう
君が大切にしたこのカフェで 僕はコーヒーを挽いている
春の陽射しに導かれ 新しい命が芽吹き始めた ゆず沢の森で一人
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