こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
ある日、2年D組の序列NO.1の姫山椿が自殺した。
これは約一年前、2015年1月31日から全国公開された学園ミステリー『遺書、公開。』のキャッチコピー。
Amaプラでの鑑賞ですが、最近のAmaプラは一本の視聴が終わると連続してオススメの無料コンテンツ始まる仕様になっています。
そうです・・途中で「寝落ち」したら、いつの間にか始まっていた映画でした(笑)
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遺書、公開。
(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
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まあ、確かにこのタイプの映画は、自らチョイスしては観なかったでしょう・・スクールカーストが絡んだ学園自殺ミステリー。
カリスマ彰だったら”絶対に観ない”ジャンルかな?(笑)
原作はスクウェア・エニックスの漫画誌『月刊ガンガンJOKER』に連載された陽東太郎の漫画作品。
それでも最後まで見続けたのは、主演の一人がNHK連続TV小説『ばけばけ』のヒロインを演じていた髙石あかりだったため。
さて、その内容は?

序列が、
全員狂わせる。
映画の冒頭、とある高校2年D組教室のいつもの朝の風景。そこに姫山椿(堀未央奈:乃木坂46元メンバー)が入って来ると空気が一変する。
場面は半年前に遡る。2年生のクラス編成が終わって始業式が始まる日、D組の全員に『クラス序列』なる謎のメールが送られてくる。
そこには担任を含む25人の「クラス序列」が示されており、姫山椿はクラスの『序列1位』とされていた。いったい誰がこんなものを・・?
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遺書、公開。
(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
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と、この後の概要とあらすじは以下の通り。
◆『遺書、公開。』の概要とあらすじ(映画.comによる)
ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」の吉野北人が主演を務め、陽東太郎による同名コミックを実写映画化した学園ミステリー。
新学期の春、私立灰嶺学園の2年D組に、生徒24人と担任教師をあわせた全員の明確な順位を記した「序列」が届けられる。犯人がわからないまま半年が過ぎたある日、誰もが羨む人気者だった序列1位の姫山椿が、校内で謎の死を遂げる。数日後、クラスの全員に姫山から遺書が届いたことをきっかけに、彼らのドス黒い本性が次々とあぶりだされていく。
担任:甲斐(忍成修吾)
主人公・池永柊夜を吉野が演じ、クラスメイト役には「恋わずらいのエリー」の宮世琉弥、「かそけきサンカヨウ」の志田彩良、男性アイドルグループ「IMP.」の松井奏、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの髙石あかり、元「乃木坂46」の堀未央奈ら注目の若手キャストが集結。「リリイ・シュシュのすべて」の忍成修吾が担任教師を演じた。「東京リベンジャーズ」シリーズの英勉監督がメガホンをとり、Netflixドラマ「極悪女王」の鈴木おさむが脚本を担当。
2025年製作/119分/PG12/日本
配給:松竹
劇場公開日:2025年1月31日 |
この映画で興味深いと思ったのは、中盤で姫山椿が残した(とされる)遺書の公開が進むにつれ、「1位である彼女を利用した」クラスメートの悪事が次々とバラされていく各キャストの演技。
クラスイチの人気者であったはずの〇〇が、姫山椿の親友だったはずの△△が、爽やかスポーツマンであったはずの××が、次々と『闇墜ち』したような本音を言い始め、悪鬼のような表情に変わっていく。
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遺書、公開。
(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
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この「反転演技」は、おそらく監督である 英勉(はなぶさつとむ/「賭ケグルイ」・「東京リベンジャーズ」などを監督)の演出によるものだろうが、「狂気を競演」する本気モードなのだ。
もっとも、若干「やり過ぎ感」はあって、舞台演劇のようになってるが。
『仮面ライダーギーツ』
あらためてキャスティングを見ていくと、上記「概要」でも示されたように、クラスメート24人の一人ひとりが「若手の注目株」であり、例えば若手俳優の登竜門の一つとされる「仮面ライダー」シリーズの近作『仮面ライダーギーツ』に出演している俳優が4名もいた。
そういう意味では、これから日本の映画界を背負っていくであろう若手の競演を見ることができて良かったと思う。
級友たち
最後まで観てしまった理由のもう一つは、非常にテンポがいいという事、次々と「新たな謎」が投入されるという事。
そもそも最初に「序列メール」を送った犯人が謎だったことに加え、自殺した姫山椿が「後から」クラスメート宛の「遺書」(手紙)を送れる筈はなく、自殺した理由・動機も不明だ。(あらら謎だらけ・・)
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遺書、公開。
(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
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ストーリーが進むと、これら「序列作成者」、「メール送信者」、「遺書の制作者」、「遺書の配布者」が全く別の人物であったことが明らかになる。
ミステリーの謎解きで有名な「困難の分割」という手法が取り入れられているのだ。
ここで秀逸だと思ったのは、スタートにあたる「序列作成者」がうっかり落とした個人的メモは「スクールカースト」ではなく「ホームルームで発言しそうな人物ランキング」だった事実。
自殺した姫山椿
拾った人物がそれを曲解し、いたずら心で「序列」としてメールを送信。「遺書の制作者」はたまたま姫山のSNSアカウントを発見し、好意のつもりで「クラスメートに宛てた感謝の言葉」を「遺書」として作成。
それを「謎の作成者」から託された人物は、それを配布して互いに公表することで姫山の自殺の原因を探ろうとしていた。
・・つまり誰も悪人は存在せず、「善意の連鎖」となるはずだったものが、クラス全員の「嫉妬」や「欲」や「保身」などをあぶりだす真逆の結果となってしまうのだ。
「親友」御門凛奈
うむぅ・・ストーリーとしてはよく組み立てられている。クラスメートのダークサイドが暴かれるあたりは、イヤミスの『ソロモンの偽証』のようだ。救いがない。
そして、事件の全体像が明らかになっても、依然として姫山椿が自殺した「理由」は不明のまま。(あらららら・・)
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遺書、公開。
(C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
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ラストシーンでは「観察者」廿日市くるみ(志田彩良)と姫山を守りたかった主人公、池永柊夜(吉野北人/THE RAMPAGE)の二人が自殺理由の「憶測」を語る。
姫山の両親は離婚して、姉が父側に引き取られて姉妹がバラバラに。その姉は勉強もスポーツも万能で誰からも好かれる性格、妹の姫山にとっては憧れの存在だった。
だが、その姉は理由も分からぬまま自殺してしまう。
廿日市と池永
姫山は姉のようになりたかったので「序列1位」に憧れたが、実際の彼女は勉強もそこそこ、足も遅くてクラス対抗リレーで級友に迷惑をかけてしまう存在。
そんな姫山自身が「序列1位」になってしまった事で、序列1位を演じ続けることの苦悩に気づく。
もしかすると、姉を自殺に追い込んだ責任は、姉にプレッシャーを与え続けた自分にも? ・・との「気づき」が理由では(と、話し合う)
原作漫画
どうです、コレ? 腑に落ちます? そんなことで命まで断つでしょうか。原作がそうなのか分かりませんが、かなり無理がある説明ではないでしょうか。
ということで、個人的にはラストでズッコケた感じの映画でした。
それにしてもスクールカーストって怖い。今の学校ってこんな感じだとしたら子供達が可哀そうですね。
僕らはそんなの無かったな・・全員が「俺様」だったから(笑)
/// end of the “cinemaアラカルト512「遺書、公開。」”///

(追伸)
岸波
この『遺書、公開。』は当初、タイトルを含めて情報の多くが伏せられたまま場面写真等が発表されました。
そして映画公式SNSでも情報が小出しにされ、公開日が近づくにつれてカウントダウン形式でタイトルや詳細が解禁。
アレですね、『SLUMDUNK』で行われたプロモーション手法です。
でも、公開初週で初登場8位に留まり、公開17日間の観客動員は約24.4万人。同興行収入は3.13億円。これでは「赤字」打ったんじゃないですかね?
やはり、観客を選ぶ映画だったようです。「痛快」とか「感動」とかを求める僕向きではありませんでした。残念!
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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