こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
ちょっとヴェニスに行ってきます。
これは2002年制作、オタール・イオセリアーニ監督『月曜日に乾杯!』のキャッチコピー。
今週の当番は、カリスマ彰氏です。
制作は2002年ですが、2023年に日本でもリバイバル上映された佳品。
さて、その内容は?

◆『月曜日に乾杯!』(2002年 オタール・イオセリアーニ監督 2時間7分)
世の中
上手くいかないことばかり
もう、そんな毎日に
さようなら!
カリスマ彰 未鑑賞のオタール・イオセリアーニ監督作品の中で最も見たかった映画がこの「月曜日に乾杯!」である。
イオセリアーニはジョージア(グルジア)生まれで、体制に睨まれてフランスに亡命してフランスで映画を作り続けて2023年12月に89歳で亡くなった。しかし、その映画の手触りはイタリア的なのである。
亡命先としてフランスを選んだのはフランス語の素養があったためなのだろう。そうしたイタリア的手触りが一番感じられるのがこの「月曜日に乾杯!」だ。
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ちなみに人口400万人ほどの小国ジョージアは、ロシアと同様でその教育のレベルは高く、芸術家養成のシステムも完備していて、例えばクラシックの世界では歴史に残るような演奏家を輩出している。
レオンスカヤ、ヴィルサラーゼの2人の女流ピアニストが有名。最近ではやはり女流ピアニストのブニアティシヴィリが大活躍中。
さて「月曜日に乾杯!」のあらすじは以下の通り。
◆『月曜日に乾杯!』(2002年)のあらすじと概略
フランスの小さな村に暮らすヴァンサンは、毎朝5時に起き1時間半かけて職場の工場へ通い、単調な仕事をこなしている。
家では雑用ばかり言いつけられ、趣味の絵を描く余裕もない。そんな毎日にうんざりした彼は、ある日突然仕事をさぼって旅に出る。

水の都ヴェニスを訪れた彼は、そこで意気投合した気のいい仲間たちと飲んだり歌ったりして自由を満喫する。
映画・テレビのプロデューサーを本職とするジャック・ビドウが主人公ヴァンサンを好演。2002年・第52回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀監督賞)と国際批評家連盟賞を受賞。
2002年製作/127分/フランス・イタリア合作
原題または英題:Lundi matin |
よくある仕事に疲れた中年男の逃避・失踪ものなのだが、コメディ仕立てでしかもヴェニスをメインにしてちょっとした観光ガイド風になっている。
このヴァンサンが金欠で、旅に出る金は父親から出してもらうなど都合よく作っている。

またヴェニスでは気のいいイタリア男との出会いがあって、これも都合よく作っているのだが、イオセリアーニの他の映画同様で骨太な人間観が底流にあってあまり気にはならないのだ。
ヴェニスって本当にいい街だ。また行きたくなった。

なおこのヴァンサンの父の友人でヴェニスのエセ貴族役で監督のイオセリアーニもいつものように登場して、怪優ぶりを発揮しているのがおかしい。
コメディだが、人生の苦さもほろ苦さも詰まった佳作だ。群集劇が多くて分かりづらいイオセリアーニ作品の中では分かりやすい映画だ。
/// end of the “cinemaアラカルト463「イオセリアーニってやっぱり
人間をよく知っているなと思わせる映画「月曜日に乾杯!」」”///

(追伸)
岸波
イタリアいいよね、Yasukoもまめしばもホンチもハンブンも皆んな、行ってるし。
海外旅行できるとすれば海外友人の関係でドイツかスイス、オーストリアだけど、コロナ禍でドタキャンになった数年前がラストチャンスだったかな。
いつの間にか、お金って無くなってるんだよね。てか、あの時、こちらの責任じゃないのに殆ど戻って来なかった。もっと怒ればよかったかな・・残念だ。
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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