<Back | Next>
「Freezing Conflagration」(佑樹のMusic-Room
by 岸波(葉羽)【配信2024.12.1】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 未知の巨大生物襲来!!
 人類生存をかけた救出作戦!!

 一昨日は有志によるプレ同窓会、昨日本番の中学校・古希同窓会と続き、丸一日潰れていました。

 そんな中で、ボーっとしながらAmazonプライムで観てしまった『マーズ・ミッション2042』のキャッチコピーがこれ。(↑)

 しかあしっ!!

マーズ・ミッション2042

(C)2021アット エンタテインメント(劇場未公開)

 何でしょうコレ? 久々にどうしようもない駄作を最後まで観てしまいました(涙)

 ま、75分と短めだったのが救いですが。

 ということで、『絶対に観てはいけない映画』に堂々のリスト入り。

 さて、その内容は?

 

 未知の巨大生物襲来!!
 人類生存をかけた救出作戦!!

 映画の冒頭、火星基地らしきところに突然、流星雨が直撃。その影響で巨大暴風が発生し、基地は崩壊の危機。 離着陸船が無事なうちに宇宙空間に逃れるしかない。

 しかし、打上げ船は強風で傾きつつあり余裕は数分。なのに、探索に出ていたメンバーがまだ帰って来ない。

  流星雨の襲来

 それもそのはず、視界不良の中で探査車が岩に激突し、乗員は飛ばされそうになりながら歩いて帰還中なのだ。

 さて間に合うのかというタイムリミット・サスペンス。あと三秒で発進するというギリチョンのタイミングで打上げ船に乗り込み、船は離陸。

 ところが、上空でとんでもないモノが出現。

 これは・・巨大宇宙クジラなのか!?

マーズ・ミッション2042

(C)2021アット エンタテインメント(劇場未公開)

 船が猛スピードで迫る巨大鯨の口に飲み込まれそうになった瞬間、からくも身をかわしたものの、制御を失って墜落コース。

 何とか機体を水平に保って砂地にハードランディングすると、機体はそのまま滑って高地の崖から半分身を乗り出したところでストップ。

 いやはや息をつく暇もないほどのサスペンス。

  宇宙クジラ

 その頃、木星のエウロパに向かっていた中国の探査船に対し、地球から火星クルーの救出のため進路変更命令が。

 消息を絶った火星クルーの中には、救出に向かうエウロパ探査船の乗組員の父親がいたのだ。

  救出チームには息子が

 ここでスタイリッシュなエウロパ探査船が火星に迫るスペクタクル・シーンが展開。

 をを~いい絵だ・・ここまでが導入。

 いやいやコレは凄い。期待しなかったけれど掘り出し物を発見か・・と思わせたけれど、この導入までが全て。後はどんどん品質が低下します(笑)

 この映画を一言で言えば、クリーチャーが絡む火星救出ミッション。ヒーローが中国船であることから分かるように中国制作のSF映画です。

岸波 火星クルーは多国籍チームだったので、始めは気づかなかった。

 それにしても冒頭のシークエンスは、アメリカの名作SF『オデッセイ』とあまりにもよく似ている。

  『オデッセイ』

 原題は『火星異変』ですが、日本配信する際に付けられた邦題が『マーズ・ミッション2042』・・まるでアメリカ映画『ミッション・トゥ・マーズ』の丸パクリ。

 品性を下げる、いい加減な邦題を付けた配給会社の責任は重いと思う。

  原題は『火星異変』

 アマプラでは、名作のタイトルをパクったバッタもんの駄作がゴロゴロ転がっているので要注意。

 例えば『インデペンデンス・デイ』と『同リサージェンス』は正当な正・続編ですが、このほか似たような『インデペンデンス・デイ2018』、『同2019』、『同2021』、『同2022』、『同2024』など、全く関係のない映画にパクリタイトルが付けられているので閉口します。

マーズ・ミッション2042

(C)2021アット エンタテインメント(劇場未公開)

 『マーズ・ミッション2042』には、冒頭の宇宙クジラのほかにもう一体カメレオンのクリーチャーが登場し、むしろコレとの戦いがメインに描かれています。

 しかし、このカメレオン・クリーチャーの造形が情けない。エイリアンと比べると雲泥の差。

 見た目はむしろカワイイ方面だし、長く伸ばした舌で人間を絡めとって食べてしまうのですが、この「綱引き」のシーンが繰り返し出て来るので笑ってしまう。

  カメレオン・クリーチャー

 一方の宇宙クジラは衝撃的な登場の仕方ですが、既に同じアイディアが寺沢武一の『COBRA コブラ』に描かれています。

 しかも寺沢版宇宙クジラの腹の中には、住み着いた人間たちの街や城まで築かれているなど、発想のスケールが違う。

  COBRA

 さて、二体のクリーチャーを作ったのは、火星クルーのメンバーの一人、アメリカ人のマッド生物学者。

 ある目的のため、火星の隕石から抽出した超生物のDNAを地球のザトウクジラとカメレオンに注入し、ハイブリッド生物とする実験をしていたもの。

 その目的というのが「人間に合わせて火星環境を造り変えるより、火星に合わせて人間のDNAを操作して別の生き物にした方が早い」という全く共感できない理屈で、これも萎える。(結局本人は喰われて死ぬ。やはりな!)

マーズ・ミッション2042

(C)2021アット エンタテインメント(劇場未公開)

 映画の終盤、仲間を救うために救出船の船長が爆弾を抱えてカメレオンと爆死する「俺の屍を越えていけ」シーンが出てきますが、その直後、今度は主人公の若者の父親も仲間の犠牲となるため宇宙クジラに単機突入。

 う~ん、泣かせ所に同じネタを連続で持ってくるかなぁ。

 何というか、感動の押し売りのような「感動ポルノ」ってこういう脚本を言うんじゃないのかな。

 そもそも火星と地球では「通信」に10分以上かかるはずなのにリアルタイムで会話したり、親子の絆は「父ちゃん行かないで~」と子供の主人公が泣き叫ぶシーンの繰り返しで掘り下げは無し。

 宇宙クジラが何で空気の無い火星の空を飛べるのか説明もないし、ツッコミどころは満載。うむむむむ・・。

 というわけで、当分、中国のSF映画は見ないようにしようと心に誓ったのでした。

 

/// end of the “cinemaアラカルト446「マーズ・ミッション2042」”///

 

(追伸)

岸波

 二日酔いで頭がボーっとしていたので、外にも何本か観た(眺めた?)のですが、半分寝ていたので、一本丸ごと観れたのはコレだけでした(汗)

 まあいいか、こんな日があっても。なにせ5年ぶりの同級会でしたし、「オキシ若い~キャ~」とか女子連中に言われていい気分だったし(笑)

 待てよ・・もしかして昨日が我が人生のピークだったのか!?

 ←(おだてられるとチョーシに乗りやすいタイプ)

 

 では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !

マーズ・ミッション2042

(C)2021アット エンタテインメント(劇場未公開)

eメールはこちらへ   または habane8@yahoo.co.jp まで!
Give the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.

 

To be continued⇒  “cinemaアラカルト447” coming soon!

 

<Back | Next>

 

PAGE TOP


bannerCopyright(C) Habane. All Rights Reserved.