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「COOL!」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2009.7.29
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 ベッドリッジ駅、午後五時。
 駅にはいつも君が待っていた。

 1987年に公開されて大ヒットを記録した「ハチ公物語」、今回は舞台をアメリカに移してのリメイクです。

 しかも主演があの名優リチャード・ギア。

 今回も多くの人々の心に、感動を呼び起こしてくれるでしょう。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 そしてテーマ・ソングを歌うのは青山テルマ。

 7月8日のワールド・プレミア試写会のために来日したリチャード・ギアは、試写会でサプライズ・ライブを披露した彼女の歌を聴いて「素晴らしかったよ!」と。

 当日歌ったのは、ハチの気持ちを代弁したという新曲「忘れないよ」だそうで、大御所ギアに誉められた彼女は、それまでの緊張も一気に解け、笑顔を振りまいてくれたそうです。

 さて、この映画の全国公開は8月8日から。まだ公開されておりません。

 ということで、試写会招待券をゲットした懸賞女王ドミニクによる試写会レポートでございます。

 

こんにちは♪ 夢見る懸賞生活のドミニクです。

 試写会のハガキが当選し、久しぶりに夫も同伴で、ワーナーの先行上映試写会に行ってきました♪

 開局50周年を迎えるフジテレビの開局50周年記念映画「HACHI」。

 この映画、犬の名前が「ハチ」というからというのと、8月8日のフジテレビの日にかけて、8月8日から公開です。

 日本中が涙した、「ハチ公物語」を場所をハリウッドに移して、洋風な感じで仕上げているのに、元々の設定の秋田犬を使っています。

 「忠犬ハチ公」というだけあって、かなり、ご主人さまが大好きです。

 私的に、リチャードギアの名演技に感動。久しぶりに試写会でどっと笑いが起きました。

 以下、ネタバレしますので、映画を観てからご覧下さい。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 ストーリーは、孫の語りで、始まります。

 黒板にみんな尊敬する人を書いたりしていたのに、いきなり「HACHIKO」と書きます。

 クラスメイトは「えっ?誰それ~!」と冷やかします。

 でも、その孫は、「おじいちゃんの犬です!」とバカにされても話しを続けます。

 物語は、さかのぼって、アメリカ東海岸郊外。

 時代は、おじいちゃんの時代。

 ベッドリッジに降り立った大学教授のパーカー・ウィルソンは、旅行帰り、迷子になった秋田犬の子犬と出会う。

「駅で預かって、探してあげてと」言うが、「翌朝になったら保健所」だと言われる。

 とりあえず、本当の落とし主が現れるまで預かるよというが…。

 家に持って帰って、妻にばれないようにコソコソっと1Fの部屋に入れる。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 旅行から帰ってきて、久しぶりにラブラブモードで、ベットでじゃれていると、犬が妻の足をペロッと(笑)

「きゃっ!」

 犬のアングルで、ほぼモノトーンに近い状態で、カメラワークが何度かあります。

 自分が犬になったかのように、楽しめるように仕上がっています。

「あなたっ!前の犬が死んだ時、もう飼わないって決めたわよね!」と。

 妻から猛反対を受けます。

「今日、一晩だけよ!」とりあえず秋田犬は今晩ココへ。

    

 遠い日本から送られてきた子犬の受取人は現れず、保健所に持って行くが、2週間が限度だと言われて、持ち帰ってきます。

 それで、飼い主を見つけようとビラを10カ所お願いして貼って貰うんですが、日本で言う何でも売ってそうな雑貨屋のメアリー・アンのところの猫に犬が、ひっかかれて(笑)

 結局、自分の家の昔、他の犬がいた物置小屋へ入れます。

 首に「八」とかいてあったので、HACHIとなづけます。

 日系2世のような親友に、ハチは日本では、下に下がって上にあがるから、縁起のいい数字だと教えられます。

「そ~か、ハチかぁ」

 もうこの段階で、ハチを気に入っています。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 愛情が湧いてパーカーと秋田犬が庭でじゃれ合っている時に、1本の電話がかかってきます。

 家にいた妻が出るのですが、それは、「ハチを飼いたい」という人からで…「差し上げますよ。あなたの電話番号は…」とペン、ペンと探しながら、庭を見ると嬉しそうな顔をした夫と、横で笑う娘が。

 思わず、「たった今、飼い主が決まりました…」と言ってしまいます。

「あなた、飼うわよ」

 (わ~い。奥様のお許しが出ました)

 電車は犬禁止ですが、まだ子犬だったので、リックに入れて、電車に乗せてガタンゴトン。

 途中、「キャン」と鳴いて、パーカーが、新聞を読みながら、犬の真似をキャン(笑)

    

 頭の良いハチは、土を掘って、ご主人様のパーカーが出勤途中の駅へまっしぐら。

「帰れ!ハチ」

 言葉は通じません。ハチは、パーカーが好きなので、遊んで欲しいだけなんです。

 ハチを拾ってきた日、娘が帰って来なくて、無断外泊したろと。

 どこにでもあるような若気の至りが。

「もうっ!」

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 とりあえず、一端自宅に帰ってきて、妻にお願いし、次の電車で大学へ。

「あなた、仕事に行って!」

 妻は、これで最後よ~と犬のエサを。

 もう、本当に最後よと。最後なんだから。と結局3回くらい最後を連発していました。

 私が見たのが、吹替版なので、妻の声が真矢みきさんの声で、まったりとしていて、色気たっぷりの濃厚な声が・・・。

 (どうやら、内心、ハチが可愛いらしい………

 そして、パーカーが帰ってきたら、また、なぜか駅にハチがちょこんと座っているじゃありませんか。

「ずっといたのか?」

「いや、ほんの2~3分前にきたんだよ」(目撃者談)

 どうやら、5時ちょっとまえの電車の汽笛が聞こえると、走り出すようです。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 娘の彼氏、登場。手にミスドっぽい手土産を持ってきます。

 面白かったのは、娘の彼が、日本で言う「娘さん下さい」と挨拶にきたとき、バーベキューの最中で、「ハチ、宜しくな!」と言っているのに、ハチは、グリルで焼いている「肉」しか見えてなかったとこです(笑)

 そのあと別の日、ハチが吠えていると思ったら、物置にスカンクが居て。

「ハチ、逃げろ!」と言ったのに、スカンクのくさ~い液体をパーカーが顔面で受けたり。

 仕方がないので、ケチャップ風呂で洗ったりしている内に妻帰宅で、「あなた、何してるの?」と。

 浴室に行ったら「一緒に入るか??」と言われ、臭くて「ううん………」とドアをしめたり。

 洗っても落ちないから、パーカーは扇風機をまわして窓もあけて、と対策を。

 それでも残り香がするので、妻に「臭い」と(笑)

 (面白くて、会場からも珍しく笑いが起きていました)

 本当に、ハチは、子供のようなポジションでした。

 観客を飽きさせないハリウッドなりのネタ炸裂ですね。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 娘が結婚した時も、ハチが居ました。

 そして、子供が出来たの♪と言った時も。

 パパとママは、結婚25周年を祝って、翌日、珍しくハチが、ボールをパーカーに。

 秋田犬は、ボールで遊んだりしないのに、なぜか、その日に限って、ボールを。

 ハチに返さずそのまま持って電車に乗って、大学にいつものように出かけたパーカー。

 授業をしていると突然倒れ込んで・・・・そのまま帰らぬ人になってしまいます。

    

 大人になってからのハチはそれぞれの年代を3匹の秋田犬が演じます。

 主人が居なくなったのを知らないハチ。

 ご主人様の帰りをひたすら待ちます。待って待って待ち続けます。

 いつか帰ってくると信じて…………。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 娘夫婦に引き取られていたハチですが、逃げ出して、パーカーがいつも乗り降りしていたベンブリッジ駅に自主的に走ってきます。

 そして、ずっと座って待ちます。

 娘夫婦が迎えに来て、一旦は連れ戻しますが、ハチがパーカーを思っていることを感じて、逃がしてあげます・・・。

 駅に着いたハチ。

 ホットドック屋が、ソーセージをわけてくれます。

 駅に取材がきました。

 不親切な駅員さんも喜んでとってもらいますが、その写真は新聞には掲載されず・・・。

 ほんと、空気読んで欲しいですね~!

 ハチが病気になったら、募金のお金を使うといってたのに、とうとう使われることはありませんでした。

    

 ラストシーン。旅立つ、ハチ。

 私的には、フランダースの犬を思い浮かべました。

 夢枕にはパーカーが出てきて、帰ってきたよといわんばかりに、いつもの駅の出口からハチの前へ。

 一緒に天国へいったかのようでした。

 語りべの少年(パーカーの孫)は、別の秋田犬をハチと名付けて飼うようになりました。

 そして、一緒に線路を家路へと急ぐのでした。

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 本当のハチは、ご主人に拾われてから、2年間ご主人と暮らしたそうですが、ご主人が他界し、それから、9年間駅で、ご主人の帰りを待ち続けたそうです。

 渋谷といえば、ハチ公ですよね。

 一回だけ、渋谷の109に行った時、私、ハチの銅像ました。

 私は、日本語吹替版を観たのですが、リチャードギアを北大路欣也さんが。

 妻を真矢みきさんが。娘役をめざましTVでもおなじみの高島彩アナウンサーが。

 雑貨屋さんのメアリー・アンを柴田理恵さんが。

 (これは、かなり失礼ですが、見た目的にもはまり役だと思いました)

HACHI~約束の犬~

HACHI~約束の犬~

(C)Hachiko,LLC

 夕方のニュースでやっていたのですが、北大路が「サンキューベリーマッチ」と英語で礼を言うと、リチャードギアは「ドウモ、アリガトウ」と流暢な日本語で返し、お辞儀をしてました。

 リチャードギアは公式なものは、8回目の来日だそうです。

 どこまでも、ハチにこだわりますね~(笑)

 主題歌「忘れないよ」(8月5日発売)を歌う青山テルマ。

 そして、エンドロールの後にハチのイラストがバン!と来て、「かわいい~」でこの映画は終わります。

 結末を知っていても切ない映画ですが、観てからの後味はいいですね。

 一番印象的なシーンは、パーカー(リチャード・ギア)が、ボールをくわえて犬に指導するシーンです。

 犬になりきってます。

 リチャード・ギアは、本当に体を張った仕事しますね。

 

/// end of the “cinemaアラカルト94「HACHI~約束の犬~」”///

 

(追伸)

岸波

 この映画がアメリカで製作されたのは、プロデューサーであるヴィッキー・シゲクニ・ウォンが、来日時に偶然、渋谷のハチ公を見たことがきかっけとなりました。

 リメイクする場合には、設定も含めて新しい舞台にふさわしいものに変えるのが普通ですが、この映画では原作に忠実に秋田犬を使い、名前も「ハチ」のままにしたのは正解だと思います。

 少なくとも日本のマーケットには受け入れ易いですし、初めて見る米国人には、この話が日本であった実話ということを知るきっかけになるでしょう。

 そして、映画の最後には、渋谷のハチ公の記事も加えられています。

 ハチ公が渋谷の路上で死んだのは昭和10年3月8日のこと。

 その翌年から、毎年4月にハチ公を偲ぶ慰霊祭が開催されていまして、今年で74回目になるそうです。

 下の写真は、今年2009年4月8日の慰霊祭の様子です。

 

 では、また次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

忠犬ハチ公慰霊祭

忠犬ハチ公慰霊祭

(2009.4.8 渋谷)

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト95” coming soon!

 

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