こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
SAVING THE WORLD... AND LOVING
IT.
ジェイムズ・ボンドよりセクシーで、ジェイソン・ボーンより激しく、オースティン・パワーズよりゴージャス!!~という待望のスパイ映画「ゲットスマート」を、ついにケイコと観てまいりました。
というのも、どうやらケイコのお気に入りらしく、食卓の上に「ゲットスマート」のチラシがずっと乗せてあったのです。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
ケイコ。この映画、どんなんだっけ?
エイプリル・ダンサーみたいなやつよ、0022とか。
・・ってゆーと、スパイ映画?
昔、テレビでもやってたでしょう。
スマート・・・あ、「それ行けスマート」か!
じゃ、主人公は男の方じゃないの。
いいの、男なんてどうせ存在感無いんだから。
ええー!!
~という、ケイコの的確な記憶によりまして、観に行くことにあいなりました「ゲットスマート」。
はたして、作品の出来栄えは?
1960年代にアメリカで製作され、日本でも放映されていたスパイ・アクションの「それ行けスマート」。
主人公は、アメリカの秘密諜報機関「コントロール」に所属するマックスウェル・スマートです。
ジェイムズ・ボンドが007でナポレオン・ソロが0011、エイプリル・ダンサーが0022と、何故かスパイには認識番号というものが付き物ですが、我がスマート君はエージェント86となっています。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
この映画、スパイ・アクションとは言っても、普通のスパイ・アクションと一味違い、どちらかと言えばコメディ。
しかし、「007よりも命がけのスパイ誕生! 最高に本気のこの人を笑ってはいけません」~というテレビCMのとおり、本人は大真面目なのです。
真面目なのにどこかドジというところが笑えます。
そう言えば、岸波通信にもそういうキャラクターが居りますね。
もちろん、その人は「天衣夢縫・外伝/ストーな気分」のストーちゃん。
ストーちゃん、駐車場はホテルの手前だよ。
分ってますっ!・・・で、どっち側でしたっけ?
左側だよ。
あ、そうです! コッチですよねぇ。(あは!)
ストーちゃん、君が今・・・指差してるの右。
あ~れ~!
と、話は大きく脱線しましたが、本人は真面目なのにどこかおかしい(天然ともいう)~そんなスマート君が大活躍いたします。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
さて、ストーリーですが、スマート君は秘密諜報機関「コントロール」の情報分析官。
花形である第一線のスパイになることを夢見ていますが、分析官として優秀であるがゆえに、エージェントにしてもらえません。
なにせ、40ヶ国語を自在にあやつり、盗聴したテロリストの夫婦喧嘩から最重要情報を読み取ってしまうのですから。
ところがある日、「コントロール」本部が国際犯罪組織「カオス」に襲撃され、全エージェントの顔と名前の情報が盗み出されます。
すると、あららら大変、さあ大変、世界中のコントロール・エージェントが次々に消されて行きます。
さあ、こうなったら、敵の本部に乗り込んで壊滅を図るしかない。
そのためには、敵に顔が知られていないメンバーで行かなければ。
・・・ということで、スマート君が急遽、エージェント86として登用されることに。
また、相棒として、最近顔を整形した美人エージェント99(アン・ハサウェイ)が指名され、二人手を組んで、「カオス」の本拠地ロシアに潜入するのです。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
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このロシアへ空から侵入するシーンが圧巻です。
旅客機内にカオスから送り込まれた屈強な刺客ダリーブが潜入。
彼の目を盗んで、あらかじめトイレに隠されているパラシュートを使って地上脱出を図る二人。
しかし、最初に入ったスマート君は紐が両腕にもつれて手錠状態に。
この困難な危機に少しも慌てず、ポケットから口で取り出した秘密兵器がミニ弓矢。(どうすんねん!)
これを口に咥えて両手の結び目に狙いを定めますが、案の定あたりません。
それたミニ矢はトイレ内で無限バウンドして耳に突き刺さる。(痛そう!)
そうこうするうち、弾みで開いた脱出口から何も付けずに落下。(オーマイガッ!)
その異変を察知して、果敢に追いかけるエージェント99。
空中で追いついたと思ったら、空中直滑降で追いかけてくる刺客ダリーブ。
くんずほぐれつ、このままでは全員地上激突。いったいこのバトルの結末やいかに。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
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~とまあ、そんな感じで次々に襲いかかる絶体絶命のノンストップ・アクション。
そこにスマート君の天然ドジが絡んで会場は笑いの渦に・・・となるはずなのですが、あまり面白くないのですよ、困ったことに。
これは、よく言われる“米国人と日本人は笑いのツボが違う”ということかもしれませんが、用意されたドジの展開がミエミエなんですね。
どう、ケイコ。笑える?
アメちゃんだから、考え付くのはこんなもんじゃないの。
あらららら・・。
そう言えば、今日本で大ウケの“お馬鹿キャラ”たちは、もっととてつもないドジをやってくれますもんね。
やはり、作り物の笑いでは“真性”にかなわないということでしょうか。
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ゲットスマート
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
しかし、ゴージャス・ボディを誇る美人エージェント99・・・彼女はホントに魅力的ですね。
この女優さんは、「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ。
どうやらアクション・シーンも自分でチャレンジした様子です。
美人でスタイルがよくて、拳法の達人で頭脳も明晰という女性版“できすぎちゃん”。
最初は、足手まといなスマート君をうっとうしく思っていますが、二人で危機を乗り越えるうちに、いつしか二人に愛が芽生えて・・・。
うーん、そんなことアリエナイと思うんだけどな。
それに、最初に「コントロール」の地下本部が簡単に襲撃されるところもストーリーとしては、かなり安易なつくりですし。
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できすぎちゃん
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
主演のスマート君を演じたのは、アメリカのテレビ・コメディ「40歳の童貞男」を演じたスティーブン・カレル。
確かに彼は面白いし、稀有のコメディ演技者だと思います。
そして、その上司役は「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞助演男優賞をとったアラン・アーキン、カオスの首領に名優テレンス・スタンプとキラ星の俳優たち。
後半絡んでくるエージェント23には元プロレスラーのドウェイン・ジョンソン(ザ・ロック)、カオスの刺客も元プロレスラーのダリーブ・シンが起用。
さらには、超絶美女のアン・ハサウェイとキャストは申し分なし。
米国興行ではナンバーワン・ヒットに上り詰めているので、やはりこれは“笑いのツボ”の差なのでしょう。
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エージェント99
(アン・ハサウェイ)
(C)2008 VILLAGE
ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED |
期待が大きかっただけに、ガッカリも増幅。
福島フォーラムに入場した時は、そこそこ観客席が埋まっていたのですが、エンディング・ロールまで見て席を立ち上がってビックリ。
最後まで見ていたのは僕たち二人だけで、明るくなった会場はもぬけのカラだったのです。
みんな途中で帰っちゃったのかな?
前の席にいた人も途中から寝てイビキかいてたし。
アベックも多かったような気がしたんだけど。
アベックは、こんな時間を過ごすより、きっと楽しいことが待ってたのよ。
ええー!!
日本での「アメ・コミ」原作の映画も振るわないようですが、アメリカン・コメディの先も思いやられます。
でもなぁ・・・この映画に80億円もかけているんだよな、アメリカは。(じゃんじゃん!)
/// end of the “cinemaアラカルト78「ゲットスマート」”///
(追伸)
岸波
昔、日本でテレビが始まった頃のアメリカン・コメディと言えば、知る人ぞ知る「三馬鹿大将」。
これがNHKで放映されていたのです。
あの頃は、アメリカの笑いの感覚が新鮮で、腹を抱えて笑っていたような気がします。
考えてみると、アメリカではあの頃の笑いを今もずっと作り続けているということなのでしょうか。
むしろ、日本の笑いが進化してしまったのかもしれません。
今の日本のお笑いは、実にバリエーション豊かですものね。(くだらないのもありますが)
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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ふだんのアン・ハサウェイ |
eメールはこちらへ または habane8@ybb.ne.jp まで!
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To
be continued⇒ “cinemaアラカルト79” coming
soon!
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