こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
タイムリミット48時間ーーー
この夏、世界各国で
最も不可能なミッションが始まる!
またまたケイコと行って参りました、トム・クルーズの「M
:I :Ⅲ」。
しっかし、第一作「ミッション・インポッシブル」はよかったですねー。
この映画は、僕らぐらいの年代には応えられないハズ。
だって、大人気のテレビ・シリーズに胸躍らせた世代ですものねぇ!
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M:I:Ⅲ
(C)2006ParamountPictures.
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どう考えても不可能なミッション。それをプロフェッショナル集団の驚異的なチームワークで難なくクリアしてしまう。
いやぁ、もちろんアクシデントが起こりますとも・・・それこそ“世の常”。
しかぁし、どんなアクシデントも困難も、このM/I
チームにとっては障害にならないのです。
その痛快さ・・・やはりアクション映画はこうでなくてはいけませんね!
ところがっ!
トム・クルーズ主演の映画版第一作「ミッション・インポッシブル」は、一味違うのです。
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M:I:Ⅲ
(C)2006ParamountPictures. |
M/I
チームを引き継いだイーサン・ハント(トム・クルーズ)が命じられたミッション~それ自体が敵にすっかり読まれており、敵の罠に落ちて次々と仲間が命を落としていく。
ずっと感情移入してきたM/I
チームのメンバーが死んでいくだけでも心が張り裂けそうなのに、イーサンにミッションを与えていた上司までも殺され、イーサン自身も瀕死のダメージを喰らうのです。
無敵と信じ続けたM/I
チームのこの惨状、いったいストーリーはどうなってしまうのか?
ま、いつも“ネタバレ御免”のcinemaアラカルトですが、今回のテーマは「M :I
:3」ですから、第一作の紹介はこの辺でカンベンしておきましょう。(ふふふ・・)
話をぐーっと引き戻して第三作の「M :I :Ⅲ」ですが、今回もまた、いきなり絶体絶命のシーンから始まります。
体中に傷を負い、椅子に堅く拘束されているイーサン・ハント。
その向こう側には、同じようにボコボコにされたイーサンの妻が拘束されています。
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作戦を練るイーサン
(M:I:Ⅲ)
(C)2006ParamountPictures. |
敵の親玉らしい太っちょが銃を構え、「ラビット・フットは、どこにある?言わなければ、オマエの女房の命は無い」とこめかみに銃口を当てるのです。
「十秒だけ時間をやる」と言われ、カウントダウンが始まります。
しかし、イーサンは、その“ラビット・フット”なるもののありかを本当に知らない様子で、最初の3秒こそ強がっていましたが、その後はヒーローのプライドもかなぐり捨てて、涙ながらに妻の命乞いを始める始末・・。
もう、絶対優位にある敵の“いじめ”に完全に屈服し、情けなく懇願するしかありません。
しかし、この太っちょ(親玉)は、最初からイーサンを精神的に追い詰めることが目的だったらしく、「何でも言うとおりにするから許してくれ」とまで言うのに、ついにカウント・テン!
泣き叫ぶ妻のこめかみに押し付けた銃の引き金が引かれ、イーサンの悲鳴があがる・・・。
・・・いやぁ重いなぁ、この出だし。
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仲間を救出に向かうイーサン
(M:I:Ⅲ)
(C)2006ParamountPictures. |
さあて、ここから場面が転換して、本編がスタートします。
打って変わって、明るい表情のイーサン。
それもそのはず、イーサンはM/I
チームの現役を引退して後進の教育係に専念する身となり、恋人までいる様子。
病院に勤める看護師の彼女と結婚し、幸せな結婚生活を始めようとするまさにその時、聞きなれたコードで指令が入ります。
なんと、自分の教え子の女性エージェントが、武器商人デビアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)捕獲作戦に失敗し、拉致されたというではありませんか。
この強敵から教え子を奪還するために、是非ともイーサンに現役復帰して救出に向かって欲しいという・・。
結婚したばかりの最愛の妻に「会議への出張」だと嘘をつき、弟子を救助するためにベルリンへ飛んだイーサンのチームですが、救出したと思いきや、彼女の脳には小型爆弾が仕掛けられており、なすすべも無く殺されてしまいます。
・・・またまた重いなぁ、このストーリー。
映画三作品に共通するのは、テレビ・シリーズの超人的な能力で困難をやすやすと乗り越えてしまうようなストーリーでなく、むしろ日本の任侠映画のようなドロドロした視点で描かれていることです。
決して、「チャーリーズ・エンジェル」のような明るいヒーロー・ストーリーを期待してはいけません。
まるで「必殺仕事人」のように理不尽な暴力をむさぼる巨悪がいて、仲間が殺され、主人公のイーサンも徹底的に追い詰められ、その後に、最後の力を振り絞って立ち向かうという・・・ああ、これはそうか!
・・・これは「マカロニ・ウエスタン」のパターンではありませんか!
ただし、「マカロニ・ウエスタン」よりも深いところは、巨悪だと思っていた背後にもっと巨大な悪がいて、それが真の敵かと思えば、さらに悪いヤツがいたりするという“どんでん返し”が幾重にも用意されているところでしょうか。
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イーサンの新チーム
(M:I:Ⅲ)
(C)2006ParamountPictures. |
さて主演のトム・クルーズが自らプロデューサーを務めるシリーズ三作の見所ですが、なんと言っても監督の起用方法でしょう。
第一作が名作「殺しのドレス」のブライアン・デ・パルマ、第二作が「フェイス/オフ」のジョン・ウーで、今回がJ・J・エイブラムスと、サスペンスやアクションの巨匠を次々と起用しました。
ということは、当然に監督同士の“腕の見せ所”というワケで、ミッションのメッセージが自動的に消滅するシーンなど、“お決まりのパターン”を踏まえながらも、いかに独創性を発揮しているかという点が見逃せません。
また、あの有名なテーマ曲自体も作品によって微妙にアレンジが違うということにお気付きでしょうか?
プロデューサーとしてのトムは、BGMのアレンジャーも毎回変更し、その時々に一番評判となっている人気作曲家を起用するという念の入れようです。
ねぇ、ケイコ、今回の映画も疲れたねぇ。
アクション・シーンがずーっと連続だものね。
しかも、ワイヤーアクションとかでなく、肉弾戦の迫力だものね。
ビルの屋根から転げ落ちるところは心臓が止まるかと思った。
だけど、振り子の原理を応用して二つ向こうのビルに飛び移るってのはどうなんだろ?
フツーなら、真ん中のビルの壁に激突のはずね。
だよねぇ・・物理的に不可能じゃん?
いーの、あれで!
なんで?
だって、そもそも“ミッション・インポッシブル”なんだもの。
←(ええー!!)
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アクションの連続!
(M:I:Ⅲ)
(C)2006ParamountPictures. |
これでもかというノンストップ・アクションの中で、次々と起こるどんでん返し。
いったい本当の敵は誰なのか?
イーサンの愛妻は、本当に殺されてしまうのか?
さらに、自分の脳に埋め込まれた小型爆弾がタイムアップするという絶体絶命の状況で、遂に自ら命を絶つイーサン(←あ!)、本当に、それで終わりなのか?!
最後まで息の抜けないこの映画・・・皆さん、十分に体力をつけてから観ることをオススメします。
あはははは!
/// end of the “cinemaアラカルト28「M:I:Ⅲ」” ///
(追伸)
岸波
第二作の「MI2」では悪役が迫力不足だという指摘がありまして、今回の作品の悪役:武器商人役には、「カポーティ」で第78回アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマンが起用されました。
この辺りも、その時点で最も脂の乗ったスタッフ、キャストを起用するというプロデューサーとしてのトム・クルーズ主義の真骨頂でしょうか。
僕はジャンルで映画を選ぶので、あまり俳優さんにこだわりはありませんが、彼の作品は「エンドレス・ラブ」から始まって、「トップ・ガン」、「レインマン」、「ザ・エージェント」、「バニラ・スカイ」、「マイノリティ・レポート」、そしてこの「M:I」シリーズ三作品と、結構見続けています。
(「ラスト・サムライ」や「宇宙戦争」は観なかった・・・うむ、残念!)
実際二枚目なのですが、笑顔がヤンチャだったり、ちょっと三枚目的な部分が垣間見えたりするので、美男子の割りに憎めない男(?)だからでしょうね。あははは!
←(ひがみだってば。)daddy
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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イーサンと妻のジュリア
(ミシェル・モナハン)
←この後、イーサンの脳に埋め込まれた
小型爆弾が爆発!? |
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