こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
7つの嘘が奇跡を起こす!
気が付けば、あっという間の8月。上のキャッチコピーの「エイプリルフールズ」をはじめ、記事を書かないうちに賞味期限(上映)の終わってしまった作品がたくさん。
そんな中には、本来オススメすべき佳作も多々あったことから、読者のみなさんが今後DVDなどでご覧になるための参考に、せめて“まとめアップのショート・コメントとだけ”でもということで企画したのが今回の記事。
|
エイプリルフールズ
(C)2015フジテレビジョン
|
今回取り上げるのは、本年4月中に観に行き、記事を上げていなかった以下の4本でございます。
1『エイプリル・フールズ』福島イオンシネマ:4月4日(土)
2『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』福島フォーラム:4月12日(日)
3『ワイルド・スピード SKY MISSION』福島フォーラム:4月19日(日)
4『龍三と七人の子分たち』福島フォーラム:4月25日(土) |
では、早速まいりましょうか♪
◆『エイプリル・フールズ』福島イオンシネマ:4月4日(土)
7つの嘘が奇跡を起こす!
テレビドラマ「リーガル・ハイ」のスタッフが総結集し、超豪華なキャストを動員して制作された群像劇です。
宇宙人を召喚しようとする少年、皇族のお忍び旅行、銃を持った立てこもり事件、誘拐事件など、七つのストーリーが同時並行で進んでいくドタバタ劇。
いかにも三谷幸喜が作りそうな映画ですが、二番煎じと言うなかれ。最近ちょっと勢いが落ちている感のある三谷幸喜に代って、絶頂期の三谷映画の持ち味を十二分に再現している爆笑大作です。
|
エイプリルフールズ
(C)2015フジテレビジョン
|
この映画には泣かせられました。
最初は無関係だと思っていた七つのストーリーの関係性が次第に明らかにされ、最後は大きく繋がっていきます。
そして「信頼」や「愛」という隠されていたテーマが終盤のエピソードで明らかにされ、不意打ちをくらった僕は、そこで大泣き。涙が止まりませんでした。
上手だなぁ・・映画の作り方。
さだまさしのコンサートでも思いますが、大笑いした後で「感動」の不意打ちが来る・・・これは黄金パターンですね。
それにしても松坂桃李君、良く演じたななぁ、この役。
彼は最初こそカッコいいんですが、実はニセ医者のプレイボーイなんですね。そして、どうしようもない卑怯者。言ってみれば“汚れ役”なんです。
|
エイプリルフールズ
(C)2015フジテレビジョン
|
全て看過されて、皆の前で土下座して謝ることになる・・・でも、それだけで終わらない。真実の彼は本当にかっこ悪い男なんですが、そんな彼が人の命を救わざるを得なくなる。いいよねぇ、この印象が逆転に継ぐ逆転をする計算された組み立て。
まさにプロの仕事です。
(※「泣きどころ」は一か所ではありません。それこそ怒涛のように襲って来ますから、これからDVDでご覧になる方は、ゆめゆめ安心されませんように。涙をふくタオル(ハンカチでは足りません)要準備!)
◆『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』福島フォーラム:4月12日(日)
さわれない、使えない、欲しくない
ビッグコミック誌で連載されたいがらしみきおの「かむろば村へ」を映画化した作品・・もちろん、読んでいましたとも!
仕事上のトラウマからお金に触れなくなってしまった銀行員(松田龍平)が東北の寒村に移り住んで、お金をまったく使わない生活をしようとするコメディです。
この撮影の舞台となったのが、わが福島県会津地方の金山町など奥会津地域。
今年4月4日封切りだったので、折からのJR東日本の観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン」ともタイアップし、福島県内では大いに盛り上がりました。
|
ジヌよさらば ~かむろば村へ~
(C)2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
|
僕が長年生活した会津が撮影舞台となったので、シーンが変わるたび「あ、ここはあそこだ!」と嬉しい悲鳴が止まりませんでした。
競演陣がまた豪華で、謎の過去を持った村長(阿部サダヲ)やその美人の奥さん(松たか子)、時々超能力を発揮し「神様」と呼ばれる人望のある老人(西田敏行)など、芸達者が揃い、さすがプロの作る映画と感心させられる作品。
で、主演の松田龍平君ですが、最初は原作のイメージとちょっと違う(いい男過ぎる)ので、どうかなと思っていたのですよ。
でもこの人、本当の“演技派”なんですね。
観て行くうちに、この人しかこの主人公は演じられない・・いや、原作の主人公よりも主人公にふさわしい(爆!)と感じてしまいました(笑)
|
ジヌよさらば ~かむろば村へ~
(C)2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
|
それで、もう一人・・・牧歌的なこの映画に、たった一人だけ極悪人が登場するのです。それが、村長の過去を知っていて彼を強請り、奥さんの松たか子まで差し出させようとする超ワルぶり。(実際に誘拐・監禁する。)
この難しい役を演じているのが、松尾スズキ・・そうそう、この映画の監督兼脚本を書いた人なのです!
このワルぶり、まさに見事な演技。本当にプロが集結した映画だと感じました。
あと、主人公の松田龍平に田んぼの耕し方を教える“みよんつぁん”という農家の人が出てくるのですが、これを演じたのがモロ師岡。
いやぁ、参ったまいった・・本当に居るんですよね、こういう人、奥会津にはたくさん。最初、本当の地元のエキストラかと思っちゃいましたよ。
文句なしのオススメ!
◆『ワイルド・スピード SKY MISSION』福島フォーラム:4月19日(日)
俺達は仲間じゃない。家族だーー。
人気シリーズ「ワイルド・スピード」の第7作。前作では、宿敵オーウェン・ショウが率いる国際犯罪組織を撃滅したドミニク一派ですが、今回はその兄であるデッカード・ショウが弟の仇をとるために、復讐を仕掛けてきます。
実は僕、このシリーズを観たのは初めてなんですよ。どうもカーアクション中心の映画は僕の守備範囲じゃない気がしていて。
しかあしっ!! こんなに面白い映画だったんですね。
|
ワイルド・スピード SKY MISSION
(C)2014 Universal Pictures
|
今回も、度胆を抜かれる超絶なカーアクションが満載。アゼルバイジャンでのミッションで、ドミニクのメンバー達の乗った車がいきなり輸送機から空中に放出されたのには唖然!
おいおい、マジかよ!!
その後も、超高層ビルの上層階から窓を突き破って空中に飛び出す・・どうするのかと思ったら、隣のビルの窓を突き破って着地・・するのかと思ったら、勢い余って逆の窓からまた落下!! もう、どうにもクレージーな映画です。
感想は『痛快』、この一語に尽きます。
それでまた、メンバーもカッコいいですが悪役もカッコいいんですよね。弟の復讐の鬼と化したデッカード・ショウを演じたのはジェイソン・ステイサム。
「トランスポーター」シリーズなどで名をなし、最近では「エクスペンダブルズ」のスタローン・チームの常連さん・・おかげで、全然悪役に見えなかった(笑)
|
ワイルド・スピード SKY MISSION
(C)2014 Universal Pictures
|
本作のクランクアップ前に主演のポール・ウォーカーが交通事故で亡くなったため、弟たち(カレブ・ウォーカーとコディ・ウォーカー)が代役を務めたのだそうです。(初めて観たので、この人知りませんけど・・)
この「SKY MISSION」の興行成績は凄まじく、2015年に北米で公開された映画の中で最高で、先行上映されたレイトショーでの興行収入としも過去最高を記録しています。さらに、公開8日目で北米興行収入2億ドルを突破したのはユニバーサル・ピクチャーズ配給の作品としては最速です。
多くの人に支持されているシリーズなんですね。そして特にこの第7作「SKY MISSION」は凄いのです。
既に第8作の制作も発表されました。今後の展開に期待したいです。
◆『龍三と七人の子分たち』福島フォーラム:4月25日(土)
俺たちに明日なんかいらない!!
演じる俳優の平均年齢は何と72歳。北野武監督、「アウトレイジビヨンド」以来3年ぶりとなる期待の新作「龍三と七人の子分たち」でございます。
制作にあたっての北野監督のコメントは「今回の作品はメインキャストが高齢なんで、作品の公開日までとにかく元気でいて欲しい。誰かの遺作になっちゃったりしないよう、皆さんの健康が心配でしょうがないね」とのこと(笑)
ハード・バイオレンスだった前作の「アウトレイジビヨンド」とは打って変わり、こんかいの「龍三…」は、ヤクザを引退した元組長(藤竜也)がオレオレ詐欺に引っかかり、昔のヤクザ仲間七人を呼び出して新たな組を設立。若手の詐欺グループを懲らしめるというコメディです。
この集まった昔の仲間というのが凄いですね。龍三親分本人(藤竜也)のほか、近藤正臣、中尾彬など、ベテランの実力派俳優陣。もちろん北野監督自身も刑事役で絡んできます。
|
龍三と七人の子分たち
(C) 2015『龍三と七人の子分たち』製作委員会
|
告白しますと、北野武監督の映画を観るのは初めて。
どちらかと言うと、SFやスパイ・アクションのような映画が好で、ハード・バイオレンスが多い北野作品は敬遠しておりました。だから逆に大きな期待もあったのです。
ところがっ!! コメディなんでしょうけれど、なんか笑いがぬるいですね・・で、下品。
ポイントポイントで、意味も無く龍三にオナラをさせるのには閉口しました。(まさかアレ、藤竜也に本当にさせたんじゃないだろうな・・)
状況がどんどんハチャメチャになっていく辺りも、どちらかと言うと昔のドリフのコントみたいなノリ。とても映画として正視できるものではありません。
まあ、部分部分では、早撃ちのマック(品川徹)の内田裕也ふうパフォーマンスなど、ツボにはまって大笑いしたシーンもあるのですが・・。
|
龍三と七人の子分たち
(C) 2015『龍三と七人の子分たち』製作委員会
|
世界的名声を誇る北野監督なワケですから、きっと僕が見ていない佳作も多くあるのだと思います。きっと、最初に観た作品がコレだったことは僕の不幸なのでしょう。(多分)
ただ、この作品がトラウマになって、当分北野作品を観ることは無いように思います。今後のご活躍を期待します。(すいません)
/// end of the “cinemaアラカルト167 「エイプリル・フールズ+3本」”///
(追伸)
岸波
とりあえず4月中の鑑賞作品4本をアップしましたが、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」については引き続きアップすることとして、この後の記事未掲載作品は以下の5本。
1 THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦
2 メイズ・ランナー
3 ストレイヤーズ・クロニクル
4 HERO
5 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN
8月初旬には「ジュラシック・ワールド」や「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」など必ず観に行く映画が目白押しなので、上5本は今回のような形で“まとめアップ”したいと思います。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
|
ワイルド・スピード SKY MISSION
(C)2014 Universal Pictures
|
eメールはこちらへ または habane8@ybb.ne.jp まで!
Give
the author your feedback, your comments + thoughts are always greatly appreciated.
To
be continued⇒ “cinemaアラカルト168” coming
soon!
<Back | Next>
|