こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
2014年下半期鑑賞映画三回シリーズの最終回です。今回は以下の4本。本数は少ないですが、すべて初出モノです。
これまでと同様、各タイトルから『シネマトゥデイ』のデータバンクにリンクが張ってあります。
記事の中で、はタイトルの下に代表的なキャッチコピーを、末尾には僕の極私的五段階評価(A~Eなど)を付記するのも同様。
では『エクスペンダブルズ3ワールドミッション』から、しまって行きましょう♪
◆『エクスペンダブルズ3ワールドミッション』福島フォーラム:11月3日(月)
~準備はいいか? 頂上決戦。~
シルベスタ・スタローンを中心に往年のアクション・ヒーローが大集結して楽しませてくれるこのシリーズ、前回出演したブルース・ウィリスの代わりに、「3」ではハリソン・フォードとメル・ギブソン、アントニオ・バンデラスが大登場。(シュワちゃんも続投!)
スタローン率いる傭兵軍団にCIAのドラマー(ハリソン・フォード)が依頼したのは、エクスペンダブルズを結成した初期の仲間であったストーンバンクス(メル・ギブソン)の身柄確保。
ストーン・バンクスはスタローンらと袂を分かち、金のためなら仲間も売るという悪の軍団として君臨。
エクスペンダブルズはストーンバンクスと雌雄を決しようとしますが、罠に嵌められ、仲間が戦闘不能に陥ります。
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エクスペンダブルズ3ワールドミッション
(C)EX3 Productions, Inc. All Rights Reserved.
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この辺りが、勝ちっぱなしだった今までと違うところ。
体力的な限界を感じたスタローンはエクスペンダブルズの解散を宣言し、ストーンバンクスと再戦するために若い有能な仲間を募るのでした。
まあ、そのぐらいストーンバンクスは強敵。何しろ戦闘機から戦車軍団まで率いる“軍隊”を指揮下に置くのですから。
見どころは、たった数人の新・エクスペンダブルズと一個師団と言ってもいい敵との圧倒的な戦力差でどう戦うか。
・・ってまあ、勝てるはずもなく、全滅の危機に陥ったところで、袂を分かったかつての仲間たちや、シュワちゃん部隊、あげくはハリソン・フォードまで“かつて取った杵柄”ということで応援にやって来る。
こりゃもうお祭りですね。
目を見張るのは終盤近くのビルの崩壊シーン。
全体が崩れつつあるビルの屋上から、助けのヘリに飛び乗るという離れ業・・もちろんCGだろうけど、思わず悲鳴を上げそうになりました。
この映画に理屈は不要。荒唐無稽であろうが手に汗握る超絶アクションとロートル・スターたちの元気なところが観れればそれで十分!
なんか文句あっか(笑)
(評価「A/5段階」)
◆『トワイライト ささらさや』福島フォーラム :11月8日(土)
~私の夫、実は 死んでるんですけど・・・~
いやぁ・・やられました。
大泉洋の映画なので“そこそこに楽しめるはず”・・くらいの気持ちで観に行きましたが、終わってみれば号泣。
明るくなってもしばらく席を立つことができませんでした。
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トワイライト ささらさや
(C)2014「トワイライト ささらさや」製作委員会
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しがない漫才師の夫ユウタロウ(大泉洋)を交通事故で亡くし、幼子を一人で育てるという健気な決心をした新妻サヤ(新垣結衣)。
しかしこの夫、死にきれずにいろいろな人の身体に乗り移りながら、母子を見守ろうとするのです。
そんなユウタロウが決して許せない人間が実の父親。母親の死に目にも駆けつけようとせず、怒ったユウタロウは家出して父親と絶交したのです。
その父親が、事もあろうにユウタロウの葬式にやって来て、大声でバカヤローと言い放つや、たった一人の血縁である赤ん坊を妻から取り上げて自分のものにしようとするのです。いやぁ・・極悪!
こんな映画のどこに感動させられたのか。
ユウタロウは“乗り移り”の中で、自分が全く知らなかった父親の実像を知ることになり、いかに自分が独りよがりであったかに気付くのです。この印象の反転、鮮やかに決まりました。(父親、名演!)
そしてユウタロウは、自分の“乗り移り”に限界があることを妻に打ち明けるのでしたが・・。
新垣結衣ちゃんて、こんな素敵な女優さんだったんだ。健気で、一途で、頼りなげな妻サヤの成長物語・・だったんですね、実は。
(評価「A”/5段階」)
◆『マダム・マロリーと魔法のスパイス』福島フォーラム:11月16日(日)
~そのスパイスは、あなたの人生を“美味しく”変える。~
リチャード・C・モライスの小説を映画化した心温まるヒューマンドラマなのですが、タイトルから言っても当然マダム・マロリーが主人公・・・と思ったら違うのです。
オスカー女優であるヘレン・ミレン(マダム・マロリー)に敬意を表したのかとも思いましたが、原題もそうですしね・・何故なんだろう。
本当の主人公は、“絶対味覚”を持ったインド人の貧しい青年ハッサン(マニッシュ・ダヤル)。
もともと家がインド・レストランでしたけれど、選挙にからむ暴動で店が焼打ちにあって母親も焼死。財産を失った父親に連れられ、弟妹らと共にヨーロッパを放浪していたのです。
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マダム・マロリーと魔法のスパイス
(C)2014 DreamWorks ll. Distribution Co. All Rights Reserved.
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そんな彼らが再起の場所と決めたのが南フランスの田舎町・・まあ、車がぶっ壊れたのでとどまるしかなかったのですが。
なけなしの持ち金でボロ家を買い取り、インド料理店『メゾン・ムンバイ』として再興しようとするのですが、彼らの前途には大きな障害が。
何と目の前には、ミシュランに輝くフレンチ・レストラン『ル・ソール・プリョルール』が。
そこの店主マダム・マロリーは、あらゆる手を使ってド派手で目障りなインド料理店を潰しにかかって来たのです。
一方、この町で初めてハッサンに優しくしてくれた女性マルグリット(シャルロット・ルボン)・・彼女はマダム・マロリーの右腕シェフだという事が分かり・・・。
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マダム・マロリーと魔法のスパイス
(C)2014 DreamWorks ll. Distribution Co. All Rights Reserved.
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ハッサンとマルグリットがほのかに思いを寄せ合う中、両家の反目はどんどん先鋭化し、遂に従業員がインド料理店に放火するという決定的な事件が起きてしまいます。
この映画のプロデューサーは、何とスティーブン・スピルバーグ。単純なストーリーに終わるはずがありません。
反目から和解、そして協力して夢を追い、その夢が実現する時・・二人には避けられない別離が訪れるのです。
いやぁ、この映画でこんなに泣けるとは思ってもいませんでした。全くの不意打ち。
やがてパリで大成功するハッサン。この映画、このまま終わってしまうのか!?
それとも・・・。
(評価「A”/5段階」)
◆『ゴーン・ガール』福島イオンシネマ:12月21日(日)
~本当に大切なものはいつも、失って初めてわかる。~
普通のサスペンス映画だと思って観に行った僕が浅はかだったのです。
むしろホラーに近い、チョー恐ろしい作品でした。
主人公のニック(ベン・アフレック)が結婚五周年を迎えたある日、突然、妻エイミー(ロザムンド・パイク)が行方不明になります。
警察の捜査でも全く足取りがつかめず、鑑識によるルミノール検査で家の中には方々で大量の血液をふき取った跡が発見されます。
この美人妻失踪事件はマスコミの格好のネタとなり、夫ニックの不可解な行動や発言の矛盾が判明し、世間の疑惑を一身に浴びることになるのですが・・。
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ゴーン・ガール
(C)2014 Twentieth Century Fox
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下手な三文小説であれば、やがてニックが隠ぺいしていた真実が暴かれ犯罪者として拘束されるのでしょうが・・・ニックは無実なのです!
いったい誰が? 何のために? そして妻エイミーはどこに?
やがて事件の恐るべき真相が姿を現し、さらなる犠牲者が・・。
この映画の監督はデヴィッド・フィンチャー、「セブン」や「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」、「ソーシャル・ネットワーク」を撮ったあの監督です。
一筋縄でいかないのは当然の事でしたね。
真犯人は意外な人物。しかしそれが見え始めても一向に動機が理解できません。それは犯人が異常な精神の持ち主だから。
映画の観客には真相が分かるのですが、ニックは相変わらずマスコミから誹謗される毎日。
そんなニックの前に、全身血だらけの妻エイミーが現れ・・・うわ~恐ろしい!
この映画、まだ上映中なので、残念ですがこのへんにしておきましょう。
映画館に悲鳴が上がること、ウケアイです。
(評価「B/5段階」)
/// end of the “cinemaアラカルト162 「2014年下半期鑑賞映画-3」”///
(追伸)
岸波
いや~ 何とか一挙三本を書き上げました。うん、このパターンだったら、観た映画を網羅的に記事にできそうな気がします。うんうん。
ところで、最後の『ゴーン・ガール』は本当に恐ろしい映画。
昔のサスペンス『殺しのドレス』も怖かったですが、それにも匹敵するくらい。ああそうか、『セブン』の怖さも入っているしね。
シチュエーションの怖さは勿論ですが、サイコなヤツの理解不能な精神~これはコワイですよぉ。
書いているうちに映画のシーンが思い出されてドキドキしました。
ということで、最後は明るい写真を一枚。
『マダム・マロリーと魔法のスパイス』で女性シェフ、マルグリットを演じたシャルロット・ルボンとスティーブン・スピルバーグのツーショットです♪
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See
you again !
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「マダム・マロリーと魔法のスパイス」試写会より
(C)2014 DreamWorks ll. Distribution Co. All Rights Reserved.
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