こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
世界を救えるのは、もう彼しかいない。
今回の説明は前回の逆~“最近の予告編では「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」と並んで最も気になっていた映画「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」でございます。
またもや、タイトル長いです。
封切りに合わせてケイコの待つ福島へ帰省し、そのまま二人で劇場へGO!
そして…「これだよ、僕らの見たかった映画は!」と。
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ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル
(C)2011 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
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トム・クルーズが製作・主演を務める「ミッション:インポッシブル」シリーズの第4弾。
1996年「ミッション:インポッシブル」、2000年「M:I:2」、2006年「M:I:3」、そして今回の「ゴースト・プロトコル」! ・・・あれ?
そうです、「M:I:4」とは呼ばないのです!
この映画、製作開始時には「Mission: Impossible 4」として発表されましたが、その後「Aries」のコードネームで呼ばれるようになり、『ミッション・インポッシブル』のシリーズ名さえ冠しないと噂されました。
ま、すったもんだの挙句、「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」のタイトルに落ち着いたワケですが、プロデューサーを兼任したクルーズが「このシリーズは、数字の付かないタイトルがいいと思っていた」と考えていたのだそうです。
そして、冒頭に掲げたほかにキャッチ・コピーがもう一つ。
スパイの称号を奪われ、孤立無援で立ち向かう究極のミッション。だが、それさえも罠なのか…。
ををををを~盛り上がりますねー! タイトル長いけど。
さて、本編の内容は?
映画の冒頭は、ひたすら敵の追っ手から逃走する人物・・・イーサン・ハントではない。
何度も追いつかれそうになりますが、その都度、彼を遠隔でサポートしているメンバーからの情報が携帯端末に表示されて事なきを。
そうして最後の待ち伏せを突破したところで、向こうから歩いてくる女性が。
しまった。一般人に見られたか!?
と、そ知らぬ顔を決め込んで脇をすり抜けようとしたその刹那、その女殺し屋のモローが正体を現し撃ち殺されます。
現場に急行するジェーン(ポーラ・パットン)とベンジー(サイモン・ペグ)の仲間たち。しかし間に合わない。
号泣するジェーン。
どうやら、撃ち殺されたスパイとジェーンは、単なるチーム・メンバーという以上の間柄であったらしい。
イーサン・ハント(トム・クルーズ)
場面変わって、モスクワのとある刑務所のシーン。
囚人たちの中に“顔の見えないアングル”で現れてくる人物が、どうやらイーサン・ハント(トム・クルーズ)か。
なぜ、彼は刑務所に囚われているのか・・・?
一方では彼を救出するためのチームが動き出す。おっと、この二人は先ほどのジェーンとベンジーだ。
ということは、殺されたスパイもイーサンの仲間か?
直接、力技で強襲・陽動するのがジェーンの役目。遠隔で情報ハッキングをしてサポートするのは、新しく現場エージェントに昇格したベンジーの役目。
ところがイーサンは、ベンジーの指示通り脱出しようとはしない。彼は、別のもう一人の人物を連れ出したいようだ。
そのために余計な大立ち回りをすることになり、“あわや”というところで何とか無事脱出。
こうしてイーサンはジェーン&ベンジーとチームを組むことになり、“いつもの方法”でアメリカのスパイ組織IMF(極秘スパイ組織・不可能作戦班)からの極秘指令を受け、そのまま任務に付くことに。
遠隔担当のベンジー(サイモン・ペグ)
イーサンのチームに与えられた任務とは、ロシア軍部内に潜む謎のテロリスト「コバルト」の正体を探ること。
そのために潜入したクレムリンで爆破事件が発生。その嫌疑は、イーサンのチームにかけられることに。
ロシアとの軋轢を避けるため、アメリカ大統領は『ゴースト・プロトコル』を発令し、IMFは“無かったこと”にされてしまいます。あらららら・・。
IMFの長官はイーサンらと極秘に接触し、一切の関知はしないが世界核戦争の勃発を目論む狂信者コバルトの暴走を食い止めてくれと懇願。
しかしそこで謎の敵に急襲され、長官は殺害されてしまいます。
イーサンと長官に同行していた情報分析官のブラントは現場を脱出し、成り行き上、ブラントも非力ながらチームに加わることとなるのです。
国や組織の後ろ盾を失い、凶悪テロリスト容疑者としてロシアから追われる身になったイーサン・チーム。
幾重にも張り巡らされた罠と裏切りの影。
果たしてイーサンは、孤立無援のまま狂信者コバルトの野望を打ち砕き、世界を核戦争の破滅から救うことができるのか!?
極秘指令を受けるイーサン
今回の映画では、黒幕たちの取引現場となるドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」におけるトム・クルーズのスタントマン無し&CG無しの体当たり演技が一つの見せ場になっています。
しかし、こうした“手に汗握るシーン以外”で特筆すべきことがあります・・・それは『ヒューマン・エラー』。
モスクワ刑務所から脱出したイーサンが“特別の公衆電話ボックス”から極秘指令を受け取るシーンで、当然ながら指令の最後にこう付け加えられます。
『なおこの情報は、10秒以内に自動的に消滅する』~(ま、お約束ですね♪)
そこから速やかに離れようとするイーサン・・・しかし、立ち止まって首をかしげる。
「・・ったく」という表情で戻り、ボックスを手で殴りつけると、ようやくボーン! 会場は大笑いでございます。
そう…こんなふうに、いたるところでヒューマン・エラーの単ミスが起こる。しかも肝心なところで!
これってリアルですね、「007シリーズ」では考えられません。
だけど、皆様もよくご承知のとおり、現実世界ではよくありがちなことなのです。
こういうシーンを散りばめたことで、ユーモアが生まれ、逆に真実感が増すと同時にサスペンスも盛り上がるのであります。
実によくできた“仕掛け”だと感じました。
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ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル
(C)2011 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
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ヒューマン・エラーの極めつけは超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」での外壁よじ登りシーン。
イーサンが特殊なハイテク手袋をはめ、その粘着力でビルの外壁を上るのですが、途中で右手のシステムが故障し、地上へ真っ逆さま!
まさか、中国製の部品を使っているのでは?あはははは!
あわやという場面、左手一本と足で踏ん張って落下を止め、かなりブザマな格好で目的の上階まで到達します。
さて今度は、もう一度下の階へ。いや、出来るはずありません。もうヘトヘトです。
それより何より、さっきのミスで時間がありません。
仕方なくイーサンは身体にロープを結び、思い切りバンジー・ジャ~ンプ!
ところがっ!!
今度は、“長さ”が足りません。あらららら・・。
絶体絶命! …でも、この後のシーンは刮目です。僕は思わず悲鳴を上げてしまいましたよ、ホントに!
あ~死ぬかと思った。
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ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル
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「007シリーズ」~特にダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じた最近の2作品との比較ですが、はっきり言って「M:Iシリーズ」の完勝でしょう。
「007シリーズ」も22作となりますと、マンネリを打破するためにいろんな工夫をやって来ました。
前任者の007、ピアース・ブロスナンが高齢化したことと彼のキャラがお洒落すぎたことで、“笑わない”ダニエル・ボンドはスパイのリアリティを追及する路線を選んだように思います。
強襲担当ジェーン(ポーラ・パットン)
ひたすら走る、ひたすら肉弾戦・・・そして、リアリティのある恋。まあ、駆け出しの頃のボンドという設定ですからね。
それはそれで悪くなかったと思うのですが、「ゴースト・プロトコル」と比較して見ると、逆にリアリティがありません。
その一つは“ヒューマン・エラー”…必ずあるはずなんですよ、こういうこと。
そこから生じる“笑い”…ピアース・ボンドはカッコ良すぎて“計算されたユーモア”でしたが、思ったとおりに行かなくて思わず笑っちゃうこと、有りますよね?
ダニエル・ボンドは任務に忠実、真面目すぎて暑苦しいのです。映画を観た後で何かモヤモヤが残りスッキリとしないのです。
「007 慰めの報酬」
もう一つは、ハイテク装備のもたらすサプライズ。
実は、成功した初期のコネリー・ボンドが用いてたのが、そうした(当時としては)斬新なスパイ・アイテムでした。
ダニエル・ボンドは時代設定を遡ったこともあり、こういうサプライズは皆無と言っていいでしょう。
むしろ、主人公は変われども、初期の007を現代風にアレンジしてパワーアップし、成功しているのが「M:I シリーズ」だと感じます。
その意味では、黄金時代に世界を熱狂させたボンド(ショーン・コネリー)のポジションにいるのが、ダニエル・ボンドではなくイーサン・ハントではないかと思うのです。
ボンドの愛車と言えばアストン・マーチンですが、今回、劇中でイーサン・ハントが運転する車3台は全てBMWでした。
これは、BMWが映画のメイン・オートモーティブ・パートナーとなったからですが、新型の6シリーズやi8なども登場していることに注目です。
BMW「i8」
「ゴースト・プロトコル」の実写監督を務めたのは、「Mr.インクレディブル」や「レミーのおいしいレストラン」で2度のアカデミー長編アニメーション賞を獲得しているブラッド・バード。(演出初挑戦です!)
新イーサン・チームの3人は、激情型で肉弾戦得意の女闘志ジェーン(ポーラ・パットン)、新米エージェントで口数の多い遠隔ITサポート役のベンジー(サイモン・ペグ)、情報分析官を装っているが実はスペシャリストのブラント(ジェレミー・レナー)と個性派ぞろい。
ブラントは、実は過去の作戦でイーサンと隠された縁がある。また、ベンジー役のサイモン・ペグは「スター・トレック」シリーズでお馴染み♪
この作品だけで別れてしまうのは、もったいないメンバーだと思います。
次のシリーズ作品でも再び登場なるか?
はたまた大ドンデン返しの趣向を仕掛けてくるか?
興味は尽きない「M:I シリーズ」、早くも次の作品が楽しみになってまいりました。
/// end of the “cinemaアラカルト134 「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」”///
(追伸)
岸波
公開迫る12月1日、映画のPRのために来日していたトム・クルーズは、墨田区に建設中の「東京スカイツリータウン」を訪れました。
そして、スカイツリーをバックに「日本の復興と言うミッションを応援しています。トム・クルーズ」という応援メッセージの書かれた日の丸のフラッグを掲げて記念写真を。
映画の舞台となったドバイのブルジュ・ハイファは超高層ビルとして世界一。
東京スカイツリーは、先日、世界で最も高いタワーとしてギネスに登録されたところです。
このへんも“掛け言葉”になっているのでしょうかね。
映画の撮影風景
しかし、シリーズの回を重ねるたびに「前作を凌ぐ代表作」という評価を得続けるミッション・インポッシブル。
普通、段々と右下がりになるものですが、この辺りも凄いところかと思います。
そういう意味でギネス登録もアリじゃないでしょうかね。あはははは!
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !
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