こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
おかえり、クズの皆様。
今週は『カイジ2/人生奪回ゲーム』を観て参りました。
“今週は”と断ったのもやんぬるかな。実はこの僕、先月から4週連続で福島市に帰省し、その度にケイコと映画館へ足を運んでいるのでございます。
先週は「ステキな金縛り」、先々週は「カウボーイ&エイリアン」、その前が「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」…久々の豪華ラインナップです。あはははは!
そんなワケで今回以降、4本ともご紹介できればと考えております♪
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カイジ2/人生奪回ゲーム
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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パチンコCR機にもなっている福本伸行原作の超人気コミック「カイジ」、その主人公カイジに若手名優藤原竜也が扮した映画化第二弾でございます。
シリーズ第一作目の「カイジ人生逆転ゲーム」では、『デスノート』で共演した松山ケンイチが仲間の佐伯に扮し、再びの共演。
今回はどんな展開が待っているのか・・?
なあユウキ、「カイジ2」はどうだった?
あ、アレね。よく分かんないけど、とにかく表情が凄いよ。
「表情が凄い」? ・・なんだそりゃ!?
と、意味不明の事前情報。
果たしてカイジは命がけのゲームに勝利し、人生を奪回することができるのでありましょうか?
第一部でのエピソード。
ギャンブルに明け暮れる無為な日々を送っていたカイジは、消費者金融からの借金を返済するために、謎のコンツェルン「帝愛グループ」の総帥兵頭が仕掛けた命がけの一攫千金ゲームに挑むことになります。
勝利すれば夢のような大金が授与され、負ければ二度と日の目を見られぬ地下王国での強制労働が待っています。
もちろん、狂気のゲームで命を落とすことも。
超高層ビルに渡された25メートルの鉄骨を渡る命がけのゲームに勝利したカイジは、その直後、ゲーム中での不規則発言を主催者側に指摘されて賞金剥奪。あらぁ・・。
激怒したカイジに、兵頭は「もう一度だけチャンスをやろう」ということで、一味の幹部利根川(香川照之)とEカードでサシの勝負をすることになるのです。
激闘の末カイジは勝利し、敗れた利根川は幹部の資格を剥奪され地下王国送りに。
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カイジ/人生逆転ゲーム
(※一作目)
(C)福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会 |
今回の第二部「カイジ2~人生奪回ゲーム~」では、第一部で勝利したはずのカイジがまたもギャンブルに手を出し、結局もとのもくあみで地下王国送りになっています。
しかし、地下の秘密の賭場で行われたチンチロリンのイカサマを暴き、入手した金で「短期間、地上に戻る権利」を入手したカイジ。
彼の目的は、地上にいる間にナケナシの110万円をもとに大金を獲得し、自分と自分に投資してくれた仲間たちの『人生を奪回』すること。
そんな中、工事の飯場で見覚えのある顔に出会います。
なんとそれは、自分に負けて地下王国送りになったはずの仇敵、利根川(香川照之)でした。
利根川の案内で裏カジノにたどり着いたカイジ。
彼はそこで、玉一発4000円、勝てば10億円以上の賞金が入手できるというモンスター・パチンコ“欲望の沼”に挑むことになるのです。
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カイジ2/人生奪回ゲーム
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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今回の仲間は、「沼」攻略に起死回生をかける破産社長の坂崎(生瀬勝久)とカイジの強運に最後の資金を託そうとする利根川(香川照之)。
そしてもう一人…
第一部の「鉄骨渡り」で、カイジの目の前で落下して死んだ石田の一人娘、裕美(吉高由里子)です。
しかし裕美は、帝愛側から「父親がカイジに突き落とされて死んだ」と吹き込まれておりまして、既にスパイ役となっているのです!
そして、帝愛側の刺客は、兵頭から裏カジノを任されている一条(伊勢谷友介)。
実は、一条は「鉄骨渡り」でカイジとともに渡りきったもう一人の生き残りだったのです。
この複雑な人間関係。誰が本当の味方か敵か…?
この設定だけでも面白くならないはずがありません。うむっ。
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利根川(香川照之)
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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裕美役の吉高由里子、現在、テレビに映画に露出しまくりの超売れっ子女優であります。
2008年に金原ひとみ原作、芥川賞受賞の「蛇にピアス」主人公ルイ役で映画初主演。
続いて「重力ピエロ」、「カイジ~人生逆転ゲーム~」と立て続けに起用されました。僕が最初に見たのは「GANTZ」の小島多恵役で。
ただし僕は、GANTZの原作で主人公の恋人である小島多恵には特別の思い入れを持っていまして、どうにもイメージが合わない…色っぽ過ぎる。
多恵チャンは、ピュアで儚くて、それほど美人ではないけれど性格の良さが顔に表れている、とても一途な女の子なのであります。
多恵チャン呼ばわり(笑)
だから、多恵チャンはもっと「儚い」女優さんでないとダメなのです。絶対。
でも…
多恵チャンには合わないけれど魅力的な女優さんですねェ、吉高由里子。
吉高由里子
超美女というワケではありませんが、その眼差しや仕草、なんと言っても独特なしゃべり方が、男心をくすぐるのでございます。
ということで付いたあだ名が「小悪魔」…うーん、むべなるかな。
「蛇にピアス」では二人の男に二股かける女性を演じました。
この映画を観た彼女のおばあちゃんから、「なんてふしだらな」と叱られたそうであります。
しかし、その後出演したWEBドラマの「婚前特急」では、何と5股をかける主人公を!
これを見たクダンのおばあちゃん…「三人も増えてんじゃない!?」と卒倒。
あはははは!
まあ、そのくらい男性にとって魅力的だと思います。
ケイコ見てないよな、この記事…(汗)
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坂崎(生瀬勝久)
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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それはそうと、この映画の感想はどうであったか?
うーむ…新しいゲームのエピソードが加えられたものの、基本的には原作コミック「賭博黙示録カイジ」の沼編と同様な進行となります。
そして、この僕は何を隠そう原作「カイジ」の大ファンで、全冊の単行本を持って読み返しているのです。
あらららら・・。
したがって、ストーリーに関しての意外性はありません。まことに残念な事ですが。
そしてもう一つ。
「カイジ」の面白さは、何と言っても丁々発止の勝負中に“脳内”で語られる独白なのであります。
敵の裏をかく、そのまた裏の裏を読む…
ところが映画では、こういう演出が難しい。
下手にナレーションで入れたりすれば、それこそ大半の台詞がナレーションになってしまうからです。
ならば、映画ではどうしたか??
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一条(伊勢谷友介)
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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まさにその答えこそ『凄い顔』だったのです!
本来、オモテに出ないはずの内面の感情を、オーバー・リアクションな芝居で表現したのです。
特に凄かったのが伊勢谷友介(一条)の演技。
一条は様々な策を弄し、絶対に大当たりさせない保険をかけていたのですが、カイジ・坂崎・利根川のトリオは次々とそれを打ち破って行きます。
逆に追い詰められる一条。
してやられたと分かった時の一条の表情、もの凄いものがあります。
伊勢谷友介といえば、「あしたのジョー」でクールなジョーのライバル、力石徹を見事に演じたのはご承知のとおり。
その力石(伊勢谷)が、今回、端正な顔をかなぐり捨て、怒り・おののき・絶望を表現するのです。
どうです、見どころでしょう?ふっふっふ・・。
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裕美(吉高由里子)
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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そしてもう一つの見どころは、一条にオルグされてカイジを親の仇と思い込んでいる裕美の動向。
カイジがどんなに誤解であることを訴えても聞く耳を持たず、二度、三度とカイジたちを裏切ります。
この役どころ、切なすぎる…ホントにこのままで終わっちゃうの?
カイジたちが絶体絶命のピンチに陥るたび、「ココで目覚めて寝返れ!」と祈ること数度。
しかし、助けるどころかさらに足を引っ張ろうとする裕美。
カイジに向かって…
「こんな私を作ったのはアナタよ!」と言い放つ。
見ているこっちが苦しくなります。
果たして、彼女が心を開くシーンは用意されているのでしょうか??
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カイジ2/人生奪回ゲーム
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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さて、一条の企みを次々と打ち破っていくカイジら“負け犬トリオ”ですが、しょせんパチンコ。
気まぐれな玉の行方に左右されるヤクザなゲームでございます。
イカサマと分かっても勝負は勝負。大当たりの穴に入らなければどうにもなりません。
そして遂に…持ち球・持ち金が底をつく時がやってきます!
オーマイガッ!! 絶体絶命!! ・・どうなる? ・・・・・どうなるっ!?
結末は映画館でどうぞ♪
/// end of the “cinemaアラカルト132 「カイジ2/人生奪回ゲーム」”///
(追伸)
岸波
「カイジ2」では、原作者福本伸行自身によってオリジナル・ゲーム「姫と奴隷」のシーンが加えられました。
三つの檻で囲まれた闘技場の中央に足錠をかけられた挑戦者が一人。
目の前には三つのボタン。
三つの檻には姫が一人と血に飢えたライオンが二頭。
ボタンを押し違えれば、即、命はありません。
「姫と奴隷」のシーン
実際、カイジの目の前で犠牲者が出ます。
このゲームの肝は、姫が正解を知っていてアドバイスができるということ。
ただし姫は、相手が失敗した時だけ報奨金が貰えるというルール(!)です。
もちろん、前の挑戦者の姫は実際の婚約者でありながら、金に目が眩んで恋人を裏切ったのです。
で、カイジの姫役は‥‥‥何と、カイジを親の仇とうらんでいる裕美!
カイジはどうやって真実を読む? このシーンも見ごたえがありますよ~。
「姫と奴隷」のシーン
「カイジ2」は、全国316スクリーンで公開され、僕も観た初日2日間で興収が3億4,967万7,200円、動員26万429人。
映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で、初登場2位となりました。
では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !
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カイジ2/人生奪回ゲーム
(C)福本伸行・講談社/2011「カイジ2」製作委員会
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