◆第1作『男はつらいよ』(1969年8月)マドンナ:光本幸子
今日の今日までご無沙汰に打ち過ぎてしまいましたが、今 こうして江戸川の土手の上に立って、生まれ故郷を眺めておりますと、何やらこの胸の奥がポッポッと 火照って来るような気がします。そうです、私の故郷と申しますのは東京葛飾の柴又でございます。
◆第4作『新・男はつらいよ』(1970年2月)マドンナ:栗原小巻
寅 「なに、おばちゃんはね、ホエア イズ トイレット。
これだけ覚えればいいんだよ」
おいちゃん「俺はギブミーウィスキーだな」
寅 「ちげえねぇや」
さくら 「お兄ちゃんは?」
寅 「決まってるじゃねえか、アイラブユーよ」
◆第8作『寅次郎恋歌』(1971年12月)マドンナ:池内淳子
例えば、日暮れ時、農家のあぜ道を一人で歩いていると考えてごらん。 庭先にりんどうの花がこぼれるばかりに咲き乱れている農家の茶の間、灯りがあかあかとついて、父親と母親がいて、子供達がいて賑やかに夕飯を食べている。これが、これが本当の人間の生活というものじゃないかね、君。
◆第11作『寅次郎忘れな草』(1973年8月)マドンナ:浅丘ルリ子
リリー 「私達みたいな生活ってさ、普通の人達とは違うんだよね。
それもいい方に違うんじゃなくて、 何て言うのかなぁ、
あってもなくてもどうでもいいみたいな、
つまりさ、アブクみたいなもんだね」
寅 「うん、アブクだよ。 それも上等なアブクじゃねぇや。
風呂の中でこいた屁じゃねぇけども、背中の 方に回ってパチンだ」
◆第21作『寅次郎わが道をゆく』(1978年8月)マドンナ:木の実ナナ
青年、女にふられた時は、じっと耐えて、一言も口を利かず、黙って背中を見せて去るのが男というものじゃないか。
◆第25作『寅次郎ハイビスカスの花』(1980年8月)マドンナ:浅丘ルリ子
寅「おや、どこかでお目にかかったお顔ですが、姉さん、何処のどなたです?」
リリー「以前、お兄 さんにお世話になった女ですよ」
寅 「はて?こんないい女をお世話した覚えはございませんが」
リリー「ございませんか!この薄情者!」
寅 「何してるんだよお前、こんなところで」
リリー「商売だよ、お兄さんこそ何してんのさ、こんなところで」
寅 「俺は、リリーの夢を見てたのよ」
◆第27作『浪速の恋の寅次郎』(1981年8月)マドンナ:松坂慶子
忘れるってのは、ほんとうにいいことだなぁ。泣きな、いくらでも気のすむまで泣いたらいいんだよ。 |