◆「唯才(ゆいざい)!! 唯(ただ)才があれば用いる!!!」曹操孟徳/蒼天航路
⇒神医・華佗(かだ)の医術を目の当たりにした曹操と軍師荀攸だったが、荀攸がその医術を技芸の一つと見做して嘲ると曹操が激怒する。彼は儒教社会の中でどれほどの才が世に埋もれているか危惧していたのだ。この言動が世に広まると様々な才が曹操の下にはせ参じた。
◆「吾は天命を奪う者なり」曹操孟徳/蒼天航路
⇒曹操は漢王朝の皇帝を擁立して自らは宰相となり実質的に国政を取り仕切る。彼は天命を信じていたが、同時にそれは自分の力で変えられるものと考え、積極的な国家改革に着手する。
◆「すべてを孟徳に委ねて心で感じろ 目の前にあいつがいる時よりこうして何百里を隔てている時の方がずっと孟徳の事がよくわかる」夏候惇/蒼天航路
⇒袁紹の大軍に攻められ、黄河一帯の陣を放棄して曹軍本拠地の許都近い官渡まで撤退の命を受けた曹仁は曹操の命令に疑問を持ち、司令官である夏候惇に詰め寄った。その時、夏候惇はこのように諭した。幼い頃から曹操と共に育った夏候惇は曹操を心から信じていたのだ。かくして、反転攻勢により袁紹軍を撃破する。
◆「この趙雲の後ろはいかなる敵も手を出せぬ処 そしてこの趙雲の懐はいかなる貴人も手を出せぬ処」趙雲子龍/蒼天航路
⇒曹操軍の荊州討伐で壊滅し敗走した劉備は妻子が取り残される。そこにただ一騎駆け付けた趙雲は劉備の赤子阿斗を懐に入れて背後に麋夫人を庇いながら、敵大軍の中を切り抜けて行く。壮絶な場面である。
◆「このとてつもねえ妖しさは天下に放しちゃならねえ者かもしれねえ!だが!こいつを見てるとなぜか曹操が馬鹿みてえに思えて来る!!」劉備玄徳/蒼天航路
⇒蒼天航路における諸葛孔明は超人的な能力と思考を持った怪人として描かれる。当初は毛嫌いしていた劉備だが、三顧の礼を持って軍師として迎えた時の言葉。
◆「天なぞに甘い恋心をよせるのはおよしなさい 天下が欲しければ 曹操に天下をくれてやりなさい ついでに孫家の跡継ぎに南の天下を与えてやりましょう あなたは残ったところを天下だとおっしゃればよい」諸葛孔明/蒼天航路
⇒曹操軍の荊州討伐により敗走する劉備には、彼を慕う多くの住民たちも付き従った。公明は劉備の居る場所が既に「天」だと悟らせ、有名な「天下三分の計」を具申する。 |