◆「実力差より努力差を感じよう」/振付師 夏まゆみ(以下同)
ダンスを指導していた「モーニング娘。」や「AKB48」のメンバーが、先輩との実力差を感じ、絶望して辞めようとした時に語った言葉。
◆「人間にはすごい底力がある。一番つらい時こそ底力くんに会える、成長するチャンスなんだ。もっと、もっと底力くんに会いにいきなさい」
⇒人間の底力は限界まで頑張った「その先」に現れるもの。それを感じていないという事はまだ…。
◆「エースと呼ばれる人は何をしているのか」
⇒彼女は、エースとは踊りの旨さやテクニックではないと考えていた。自分に厳しく向上心を持ち、常にチームのために貢献できる者がエースだと。これは彼女の著書のタイトルにもなっている。
◆「今頑張れているのはあの頃があったから」
⇒彼女は2016年から亡くなるまで7年間、ガンと闘いながら振付指導を続けたため、誰も彼女が大病を抱えていることを知らなかった。亡くなる直前、頑張れたのは、くじけないで頑張って来れた過去があったからだと述懐。
◆「努力して報われないことはない」
⇒一方で「努力は報われないこともある」とも言われるが彼女の考えは違った。勝ち負けなど小さな事でなく、努力した経験こそが必ず人生の糧となると信じていたのだ。
◆厳しいながらも確かな愛情に裏付けられた彼女の指導は教え子たちの胸を打った。恩師の訃報に接した時、教え子たちは彼女を「会わなければいけなかった人」と呼び、自分の人生における彼女の存在の大きさを語った。だが、夏まゆみ自身は生前、教え子たちについてこう語っていた。「彼女たちは私にとって尊敬に値する人材です」と。「過酷な環境に耐え抜いて活動を続け、今尚歌い、舞っているから」だと言う。 |