◆生物は体内時計を持っている。「生物時計」とも言う。昼は葉を開き夜になると閉じる植物の就眠運動も体内時計によるものといわれる。
◆温度を一定にした暗い実験室に入れてもこの植物のリズムは変わらないという。人間を含めて、動物も植物も体内時計を持っている。いずれもほぼ24時間周期。その周期が生物固有のものなのか、地球など外部からの影響なのかはよく分からない。
◆飛行機で時差の大きいところへ行くと「時差ボケ」が起きるのは、現地の実際の時間と体内時計の間にズレが生じるため。昼間はよく寝て夜鳴きするような赤ちゃんでも、飛行機で旅行に連れていくと時差ボケが起きるという。
◆人間の年齢が高くなると新陳代謝率も低下して体内時計もゆっくり回るようになる。すると物理的には変化をしない実際の時を速く感じるようになる。・・英国の心理学者ジョン・コーエン博士の説。
◆「時」の研究家である「服部セイコー」の織田一郎さんが分かりやすく説明している。高速道路を二台の車が同じ速度で並走している。一台が速度を下げると、同乗者には相手の車が速度を上げたように見える。その相手の車が「時間」になる。
◆体内時計がゆっくり回って一年の過ぎるのが何とも早い。365枚あった日めくりカレンダーも31枚を残すだけ。今日から師走。せめて年齢につれて体内時計の方が早く回って、時間をゆっくり感じるようにならないか・・と思ったりする。 |