◆山本七平氏いうところの軽佻浮薄な「空体語」が今日もヒラヒラ、明日もヒラヒラ…言論のバブルです。この手の言論を中国人は「無病呻吟」などとうまいことをいいます。病気でもないのに痛い痛いと呻ることです。
調子に乗って大言壮語し、大見得を切る。ときには無病呻吟し、悲憤慷慨してみせる。風向きが変わるとケロリと忘れる。
火事が川向こうにとどまっているかぎりヤンヤと拍手喝采するが、自分に火の粉がかかるようになると真っ先に逃げる。この感覚的不誠実さが…(※ノートのまま)
◆指導力の両脚は決断力と説得力である。
説得力の根源はどこにあるか。それは政策にまつわる葛藤の中でよく平衡を保つ精神の能力にある。そうした平衡感覚は実際知から、とくに総合知からもたらされる。
…その説得力にとっての必須の能力のためには、歴史感覚に基礎を置く思想的な素養がなければならない。
…その優れた説得力のために、その役人は国家の仕事において高級の地位にあるというのが正道でなければならない。 |