Ayumi
昨年は世界でも、日本でも、そしてバングラデシュでも自然災害が多くあった年でした。
年末のスマトラ島沖大地震及び津波の被害についても、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
また、シャプラニールの救援活動への皆様のご協力を是非よろしくお願い致します。
バングラデシュの冬
さて、冬です。
バングラデシュの冬、というと意外に思われる方も多いかと思います。
実はこれが結構寒いのです。
村だと朝晩10℃切るくらいまで下がります。
でも冬の朝は霧が深くて幻想的。
あたり一面に広がるからし菜の畑の黄色にも目を奪われます。
本当に綺麗。…というわけで今回は「冬の風景」をお届けすべく、写真をいっぱい入れたビジュアル系日記で行きたいと思います。
食卓を彩るのはカリフラワー、大根、キャベツ、時々白菜など旬の野菜。
トルカリ(カレー)に入っているカリフラワーはホクホクだし、大根はサラダにして生で食べると甘くてみずみずしい。
もちろんなすやトマト、じゃがいも、にんじん、ヒラマメもいつものとおりあるし毎日の買い物もお料理も楽しい。
それから新米の出まわるこの時期、お米の粉で作ったピタと呼ばれるお菓子も街の風物詩。
道にも小さいお店が出て、出来立てをふーふーしながら食べる。
例えばバパ・ピタっていうのはココナツの果肉の部分とヤシのお砂糖をお米の粉の真中に入れて蒸すだけの簡単なお菓子。
1分くらいふかして新聞なんかにくるっと包んで渡してくれる。
(中のお砂糖が溶けて嬉しい。)
というわけでバングラ・グルメ的には、夏の果物のシーズンも一度は体験してもらいたいけれど、冬も実はかなり捨てがたい穴場です。
そうそう、寒いとサロワ・カミューズの私はどうしたらいいの?ということなのよ。
これがまたかなりイケてない(笑)。
一応長袖のサロワ・カミューズを仕立てて見るが、所詮コットンやらシルク、防寒には程遠い。
しかも問題はサロワ・カミューズの上着の裾は長いから、上からセーターなんか着てもイマイチ決まらないの。
(寒いから着るけどさ。)
上記の通りあまり西洋系の服で女性モノはないので若いおねえちゃんが急にゴツい皮ジャンを来て現れたりするのもこの時期。
しょうがないので(誰も見ちゃいないし)私も恥をしのんでスパッツだのタイツだのババシャツだの(←もち日本から持参)こそこそ着ているわけです。
しかしなぁ、そうすると今度は親指の割れてないサンダル(笑)を履かなきゃいけないのでこれまた大変。
サスガに靴下を足袋みたいにする勇気はないしな、などと毎日少ないワードローブを前に悩みは深い。
ちなみにサリーは論外でしょう。
この寒いときにヘソだし…じゃない、お腹をだして歩くなど、実家の母に怒られます。
でもね、すごく素敵な防寒具もあるの。
それはショール。
カラフルな色の布に、いろんな種類の刺しゅうを施したショールは本当に美しい。
マーケットでは「カシミールからだよ」というのが売り文句。
(でも足元ビーサン(笑)。)
冬のバングラコレクション
寒い、といえば冬の装い。「バングラ・コレクション2005年冬」は見逃せません。
なぜかみんな頭にほっかぶりをするので(でも足元はビーサン)街はまさに「一億総コソドロ」みたいな風景になるのです。
どんな強面のおじさんも非常にシュールな姿になる。
人だけでなく、バザールではちっこい黒ヤギが赤いTシャツを着ていてかなりファンキーなことになっていたりもする。
しかしどうやらバングラデシュ人は寒さは上から降ってくるもの、頭(特に耳)から寒くなるもの、と考えるらしく足や肩から温める自分とは感覚が違うらしい。
ちなみに最新情報によると靴下を履くことはすっごくダサいことらしい。
そのため路上にはジャンパーやセーターといった沢山の古着が売られる。
古着巡りも結構面白く、日本からのものも多い。
そういえばシャプラの門番のおじちゃんも「井口さん」とよばれていたらしいが、それも彼が来ていたジャージ(っていうか体育着)に「井口」という名前があったかららしい。
女性モノはあまりないけどこのあいだ村のバザールで買ったタートルネックのセーターは30タカ(60円くらい?)とかだったな。
赤いお布団の謎
そしてそして、寝るとき。
スタディツアーのときは村に寝袋持っていくくらいなの。
でも実はバングラデシュにもこれまたちゃんと「お布団」がある。
…でもなぜかみんな赤い。
(なんでなんで??)
しかもこの鮮やかさと言ったらなんというか、還暦のちゃんちゃんこ(実は見たことないが)という感じ。
なので寒くなるとバザールの布団屋さんはみんな大忙しになる。
からし菜の黄色と布団の赤のコントラスト。
(うーん季語だね。)
そして乾期で雨の降らない、そして昼間の日差しが穏やかなこの時期は、バングラデシュの人々が「ピクニック」に大熱狂する時期でもあります。
といってもノハラでお弁当を、これまた例の如くサッとたべておしまい、というものなのですが、学校でも、オポロジェヨ・バングラデシュの子どもたちも、そしてオフィスで働く「オトナ」たちもこうしたピクニックに狂喜乱舞するわけです。
(社員旅行のようなものかな。)
そしていよいよ来週は我らバングラデシュ事務所も全スタッフ合宿ということで活動エリア外の土地に大移動。
その地域のNGOを訪問したり来年度の活動計画をシェアしたり(…大くじ引き大会があったり。皆本気で燃えます)という一大イベントが控えており、その影ではリクリエーション係がピクニックの場所探しと食事メニューに頭を悩ませているのでありました。
Ayumi (2019年10月12日リニューアル・アップ)
葉羽
2006年1月19日初出の記事。なので季節感がずれています。
Yasukoの「オーストラリア通信」の連載でもこんなことが。 まあ、オーストラリアは南半球ですけどね。あはははは! |