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by Maruyama Yoshiko / Site arranged by Habane |
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【2012/6/3】 アゲハを見守り中 5月半ば、柚の葉に産みつけられていた宝石のようなアゲハチョウの卵は、数日後には小さな黒い幼虫に変わっていた。 最初はすすゴミのようだったのが、日増しに大きくなっていく。 よーし、蝶になるまで見届けるぞ!と思っていたら、すべて姿を消した。 鳥に捕食されたのだろうか?…がっかり。
ある日、豆腐に乗せようと山椒の枝を切って水の中で振り洗いし、使い残りを瓶にさしておいたら、そこに小さなアゲハの幼虫が育っていることに気づいた。 今度こそ捕食されないように、室内で見守ることにした。 本で調べてみると、ナミアゲハという種類らしい。 黒とクリーム色のツートンカラーの蝶になるアゲハだ。 黒い体の若齢幼虫は、数本の山椒の小枝を廻り、こっちで食べていたかと思うと、次には別の枝に移動していたりして、気ままに動いているようだ。 撮影の音に、身構えるようにぴたっと動きを止める。 ちょっと気味悪い色合いは、鳥の糞に擬態して、捕食されないようにとの工夫らしい。賢い。
やがて一番大きな幼虫が、山椒の枝のなかに埋もれるようにして青虫(終齢幼虫)に変わっていた! 青葉の色を映すように、きれいな緑色。大胆なデザインでサイケデリックだ。 若齢時のいぼいぼがない、スベスベした表面は、これなら触ってもいいかな…と思える。 枝をつかむ足がかわいらしい。 もりもり葉を食べ、山椒は次々裸枝になっていく。
黒い粒の糞が落ちまくるので、たらいで受けることにした。 仕事をしていると、背後で何度もポトリと音がする。ハイ、快腸ですね? 夕食に、山椒とちくわなどを加えた大根のサラダを作った。山椒のいい香り。 アゲハの幼虫と同じものを食べている…と気付いたら、親近感が。 山椒だけでできているアゲハは、きっといい香りに違いない。
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