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by Maruyama Yoshiko / Site arranged by Habane |
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【2012/5/12】 足元の異変 ひと月程前、夫が緊張した面持ちでやって来て言った。「大変なことになっている…」 聞けば、棚から引っ張り出したファイルの書類がごっそりとぼろぼろになっていることに気づき、さらに棚自体も、そして棚の下の床もぼろぼろに…。も、もしや白蟻?! さっそく馴染みのリフォーム会社に連絡し、白蟻専門業者を伴って来てもらった。 その結果、床下の見える範囲だけでも、あちこちに白蟻の蟻道が確認された。 なんてこった…! これらの床は2000年以降にリフォームしたところなのに…。
白蟻の食害というのは、家屋の新旧には関係なく、新築したての家ですらやられることもあるのだとか。 光が大嫌いなので、床下の地中から家屋によじ上る際も、土などで固めたトンネルのような蟻道をつくって、光を遮りながら進むらしい。 だから当然、ゴキブリのように人間の生活空間にひょっこり姿を現すことはない。 ひょこひょこ出て来てくれれば、「白蟻発見!」と、すぐに対応ができるのだが。 だから人間は、足下で静かに進行している異変に全く気付かない…。 恐ろしくなった。 白蟻点検と予防は、定期的にするべきなのだということを思い知った。
この際だから、と、2年前のリフォーム時に見送っていた懸案の工事もついでにお願いする事になり、白蟻駆除を実施するのは工事内容が決まるまではお預けだ。 なんとも落ち着かない、この心境。 廊下にじっと佇んで耳をすましても何も聴こえるわけはないけれど、この瞬間もどこかでカサコソ床材を食べているのかもしれないと思うと不気味だ。 この感じ。人間の体にも言えることだと思う。 知らないうちに進行しているかもしれない病のもと。突然、告知されて唖然とする経験はしたくない。 白蟻の知らせを警告と見て、心身の微かな訴えに気づけるようでありたいものだが…。
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