【2010/5/14】
フィンランドではもちろんのこと、国際的に有名なアーティストOuti Heiskanenさんの個展が近くの都市Ouluで始まるらしい。
私は不勉強で知らない作家なのだが、いい機会なのでオープニングを見に行くことになった。
開始時間前からもう既に人でいっぱいだった。
日本人作家の草間弥生さんのような年齢と雰囲気の人だ。
知らない作家の展なら黙って見て帰ることが多い日本と違って、来た人はみんな作家本人に握手しながら挨拶する。私も挨拶したら、なんだか近しくなった気がする。
作品はとても興味深いものだった。いくつかの版画技法を独自の方法で組み合わせ、童話にでてくるような不思議な神秘的でもある生き物や風景を描いている。
写真画像とエッチングが重ね合わされたり、1枚の紙面にいくつもの版を配置する技法は私には目新しかったし、何より絵の醸し出す雰囲気に惹き付けられた。
(ガラスに会場が映って撮影が難しい。)
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Outi Heiskanenさんの作品 |
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Outi Heiskanenさんの作品 |
森や湖、オーロラ、氷河、白夜のフィンランドで出会うのにふさわしい作品として印象深かった。
観客のひとりが私に歩み寄って、「KulttuuriKauppilaに滞在している方ですね?新聞で見ましたよ。来週のご夫婦の催しにぜひ伺います。」と(もちろん英語で)言ってくれた。Oulu大学教授の女性だった。
来週、セミナーとして、私が自分自身の作品と日本で企画実施したアートプロジェクト[Between ECO & EGO]を紹介し、夫はパフォーマンスをすることになっている。
新聞に紹介されたとは聞いていなかったので、ちゃんと広報されていることがうれしかったが、しっかり準備しなければ…と焦ってきた。
5年前までは長くこの街に住んでいたAnttiが、片っ端から知っている観客に、私&ビエンナーレ&来週のセミナーを3点セットで紹介してくれる。
「このいつにない暑さは、あなたが東京から持ってきたのね?」とも言われた。
前回の滞在作家Veronicaさんのセミナーのときは、15人の定員に150人ぐらいが申し込みしてきたそうだ。すごい倍率だ。
さあ、いよいよ事が始まっていく。気持ちをひきしめて準備に励もう。
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