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その76

海の思い出

 前号のソーダー村の村長さんの話だが、さらにあとの歌詞があって「葬式まんじゅう、でっかいソーダ、中身のアンコはないソーダ」と続く。失礼な話の内容だが無礼なナンセンスさが昭和らしい。

 ソーダー村長は青酸ソーダーを飲んで死んだわけではないと思うが、「死因」はソーダーの「試飲」なんちゃって。受けないギャグで「シーン」か。

 青酸ソーダーは劇薬だが殺人に使えば凄惨ソーダーで自殺に使えば清算ソーダーだが、冒頭から言葉の妄想ーダ。

「♪ソーダ水の中を貨物船が通る」なんて、表現が絵になりおしゃれすぎる。曲名も「海を見ていた午後」なんてカッコいい。

「♪上野発の夜行列車、降りた時から」は「津軽海峡冬景色」だが、私はこの暗い演歌のイメージで、ユーミンの世界とはほど遠い。

 ユーミンの父はユーミンパパだがユーミン谷には住んでいないと思う。ムーミン谷だが「ムーミンダニ」と書くと虫にさされて痒ゆそーダニ。

 海の話に戻るが、ヨコハマ、湘南は都会的でカッコいい。

 小説では「太陽の季節」、映画では「加山雄三の若大将シリーズ」、音楽は「思い出の渚」等、いわゆる湘南系だが私には縁遠い。

 サザンやチューブも湘南の海のイメージでイカシテルが自分の青春時代とは別世界だ。

 学生時代に友人の友人の車で湘南に行った事がある。東京に自宅のある彼の親の車で、男三人で夜の第三京浜を飛ばした。

 暴走族に絡まれた時のためにと、短い鉄パイプを密かに車内に持ちこんでいた。

 カセットテープは「矢沢」となぜか「RCサクセション」だったがテープがのびて音がおかしいので、車の窓は開けられないので暑い。

「これが青春だ」と高ぶった気持でワクワクし湘南ボーイ、都会の学生気分でドライブした。

 これで湘南ギャルをナンパすれば昭和青春映画だが、世の中そんな甘くない。

 行くあてもなく彷徨い、結局、たまたま車のトランクにあった釣り道具で、朝方まで三浦海岸でハゼつりをしていた。

「♪晴れた午後には、遠く三浦岬も見える」だが三浦岬から山手のドルフィンは見えないと思う。

 朝帰りした友人宅では釣ったハゼを天ぷらにしてもらい、朝ごはんをいただいたが美味しくてオカワリまでしてしまった。湘南ボーイにはなれそうもない。

 湘南といえばサーフィン、マリンスポーツだが中学までは金づちだった。

 小学校の湖畔学校で猪苗代湖で溺れそうになり、水恐怖症のトラウマのせいか、しばらく顔を水につけられなかった。

 水泳大会では最短の泳法は何でもありの自由形、帽子は泳げない赤帽だったと思う。

 大学時代に小学校教諭の免許を取るために水泳練習したり、プールでアルバイトしたりして、だんだんと苦手意識がなくなってきた。

 何事も動機が大事だが年をとるとドウキも息切れする。

「♪君を見つけた、この渚に」だが渚に行く事もなく、君を見つける事もなかったが、ナギサに行けばキミを見つける事ができたのか。

「♪波に向かって、叫んで見ても、もう帰らない、あの夏の日」だが、あの日にケイローの日も近い。

「海の家」も高齢化すると「老人の海の家」だが、同名のオールシ-ズンの施設が海岸線にぽつぽつできている。

「♪小麦色した可愛いほほ」だが乙姫様は日焼け止めをしてたのか、浦島太郎に聞いてみたい。

 (2017.9.17)アンブレラあつし

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