前号で「五木寛之は、いつまでたってもカッコいい」なんて書いたが、最近のようすを直接見たわけではないので実際のところは分らない。
彼はオールバックの長髪で、薄いサングラスをかけたイケメン、ダンディーおじさんのイメージだが、90歳を過ぎればソレナリに老化しているはずだ。
写真ウツリがいい写真がずっと使われる事は有名人アルアルだ。
有名人には固定化された根強いイメージがあり、頭が薄くなった加山雄三や、中年太りした森田健作など想像すると残念すぎるので、イメージを維持するためには、相当の努力をしていると思う。
完全引退してマスコミに出なければいいのだが、事務所の事情や本人の意志もあり、なかなか引退できない事もある。
「♩昔の名前で出ています」は小林旭だが、彼も「アキラ100パーセント」でいるためには相当な努力をしているに違いない。
「男はつらいよ」は渥美清だが「有名人はつらいよ」で「本当の姿を見せたら、おしまいだよ」になる事もある芸能界だ。
ロックンローラーの矢沢永吉が、腹巻きステテコ姿で現れ「エーちゃん、ペェ」なんてカトちゃんのマネをすれば、ヤザワファンはドンびきか。
写真でみる日本のイケメン小説家は、太宰治や吉行淳之介だと思う。
昨年亡くなった伊集院静だが、亡くなる直近の写真はサスガにオジーサンだった。
三島由紀夫もカッコにこだわったイケメン志向の日本男児だったが、ゆくゆくは高齢になり老化する自分の姿を恐れ自決したのか。
自決するのは勝手だが、「盾の会」とかつくって若者を道連れにしてはいけない。
五木寛之の「青春の門」だが、青春の門は15歳、18歳、それとも20歳なのか。
青春の門があるように高齢者にも「門」がある。
還暦、古希、喜寿、傘寿、米寿と人生の区切があるが、それぞれが「あの世」への「登竜門」だ。
「喜寿」と「米寿」は漢字の由来から、77歳と88歳になる事は以前から知っていたが、「傘寿」が80歳というのは今回はじめて知った。
「傘」の「人」を省略してタテに見ると「八十」になるかららしい。
「我、十有五にして学を志す」ことを、真面目にしなかった私は、年をとっても知らない事が多くある。
「あの世」への、さらなる「登竜門」は「卒寿」90歳、「白寿」99歳と限りないが、いつかは「門前払い」になるのだな。
「青春の門」は青春の「悶々」で、若い時は悩む事も多い。
高齢になるとモンモンとする事も少なくなるが、新しいダジャレが思い浮かばずモンモンとする古希マヂカのボクだモン。
(2024.5.25)アンブレラあつし |