前号で話題にした「わらじ音頭」の作詞は、福島県小野町出身の丘灯至夫だった。
丘灯至夫といえば、あの有名な「♩高校三年生」の作詞家でもある。
「ガッテン、ガッテン」「なるほどザ、ワールド」つまり、その関係で歌手に舟木一夫が選ばれたのだな。
作詞は丘灯至夫、作曲は古関裕而、唄は舟木一夫の有名人が揃えば、話題性がありヒット間違いなしだったのだが結果はイマイチだった。
「船頭多くして、船、山に登る」でエライ人ばかりだと、かえってマイナスになることはアルアルだ。
そもそも東北の青森ねぶた、秋田竿灯、山形花笠、仙台七夕、岩手(・・・なんだっけ)の有名な夏祭りに対抗するにはドダイ無理がある。
岩手盛岡の夏祭りの名が思い出せないが、東北六魂祭が福島で行われた時に、間近で見た盛岡美女の踊り手は今でも覚えている。
太鼓をたたきながら優雅に踊る姿に「魂」が抜かれた。
「わらじ音頭の(♩ここは福島、見せたいものは、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ナンダ、ナンダ、ナンダネ)どが(♩わらじ音頭で、コラショノショ)だげども、これ何言ってか、わがんねべした。県北の福島では、こだ言いがだしねぞい」
「歌手の舟木一夫だげんちょも、あだ、きどったウダイガダしたんでは、福島の人らは、ノッテこねぞい」と当時ハッキリ言える人はいなかったのだな。
作曲も地元の偉人、NHK朝ドラ「エール」の主人公、古関裕而大先生なので、ありがたく感謝するしかない。
世の中、エライ人には誰も文句は言えない。
まわりは、みんな「♩ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ」でおだてるばかりで、「♩ナンダ、ナンダネ」と苦言や助言できる人はいなくなる。
最近のリニューアルも大友良英という有名人を起用したが、やっぱイマイチだ。
有名人を起用すればウケる発想があまい。あまちゃんだ。
大友良英のNHK朝ドラ「あまちゃん」の主題歌は確かによかったが、彼の現代音楽っぽい作品は私にはヨサが分からない。
彼は高校の後輩らしいのであまり悪くも言いたくないが、NHKFMのジャズ番組の解説も何かイマイチだ。
なんて自分の事は棚の上にあげて、人の揚げ足を取りアレコレと愚痴をいう私は、昭和のショーもない愚ッ爺さんだな。
古関裕而先生だが、今年「野球殿堂入り」した。
夏の甲子園の「♩栄冠は君に輝く」、阪神タイガースの「♩六甲おろし」、巨人の「♩闘魂こめて」など野球応援歌作曲の功績が認められて嬉しい。
昨年のWBCの優勝で国内の野球界も盛り上がっている。
成績が悪ければ各球団で「監督おろし」の話しも出てくるが、「♩監督おろしに、颯爽と」してなければならない監督はつらい。
「男はつらいよ」は山田監督だが、「巨人はつらいよ」は原監督だ。
「商魂こめて」金をかけ補強しても強くなれない。
年俸コスパの悪さから言えば球界一位の巨人だが、それを言っちゃーおしまいでゲームセットか。
ツーカ、打順を変えすぎる。一番柴田、二番高田、三番王、四番長島に固定してほしい。
五番六番七番は末次、森、土井、黒江とかでいいです。
「巨人軍は永遠に不滅です」で「昭和は永遠に不滅です」と思っていた、あの頃のボクだが、「平成」も終わったように「令和」も、やがては終わる。
(2023.5.20)アンブレラあつし |